【ウンジュンとサンヨン】人気なのに3話で離脱しそうになるなんておかしいのかな?
レビューを見ると、おもしろいくらい高評価が並んでいる「ウンジュンとサンヨン」。
正直に言うと……私は3話で離脱しそうになっています。
『ウンジュンとサンヨン』のレビューでは皆さん大絶賛。
「みんな絶賛してるのに、自分だけおかしいの?」
そんなモヤっとした気持ちについて書いてみます。
「ウンジュンとサンヨン」ってどんなドラマ?

まず、基本情報だけサッと整理しておきます。
- タイトル:ウンジュンとサンヨン
- 配信:Netflixシリーズ(2025年9月12日から世界独占配信)
- 監督:チョ・ヨンミン
※「愛と、利と」(原題:사랑의 이해)「17の条件」「ブラームスは好きですか?」の監督。 - 脚本:ソン・ヘジン「マイスウィートソウル」「空から降る一億の星」
- キャスト
- キム・ゴウン(ウンジュン役):脚本家
- パク・ジヒョン(サンヨン役):映画プロデューサー
- キム・ゴヌ(サンハク役):大学時代の先輩/映画業界のキーパーソン
ストーリーは、親友でありライバルでもある二人の、人生まるごとを追いかけるような流れです。

- 小学生のときに出会う、平凡な家庭のウンジュンと、裕福で才能に恵まれたサンヨン
- 互いに嫉妬や劣等感を抱えつつも、親友という言葉でつながっていく
- 42歳。脚本家になったウンジュン、映画プロデューサーになったサンヨンが再会
- サンヨンは末期がん。人生を締めくくる旅にウンジュンを誘う
Netflix側は「人生の終わりに向かう旅」として紹介していて、病気モノというより、「人生と友情の総決算」という見せ方をしています。
あらすじだけ読むと、「これは泣かせにくる名作だろうな」と思いますよね。
それでも私は3話で離脱しそうになった4つの理由!

そんな好条件が揃っているのに、私は3話あたりで視聴がしんどくなりました。
理由はこちらの4つです。
①序盤からいきなり「病院」「余命」「安楽死」
②サンヨンにイライラ
③ウンジュンが良い子すぎる
④三角関係の先輩が刺さらない
ひとつずつ見て下さい。
①序盤からいきなり「病院」「余命」「安楽死」

まず、病気モノが苦手な人にとっては、1話からわりとすごいパンチがきました。
- サンヨンが末期がんであること
- 全体的に暗い
- 将来的に「安楽死(尊厳死)」というテーマに踏み込むことが示唆される
「ちょっと重めのヒューマンドラマかな」くらいの気持ちで再生すると、想像よりもずっと現実寄りで、明るさより痛みのほうが前に出てきました。
実際、こんな声もあります。
情報無しで見始めてしまったら
病気の話だったので1話のみで断念した
おもしろそうだったのに
病院の話は辛いんーあんまり明るくはなれない内容だったかな。
これは本当にその通りだと感じました。
「体力がいるタイプのドラマ」です。
②サンヨンにイライラ

3話まで観ていちばんしんどかったのが、サンヨン(パク・ジヒョン)への感情です。
最初は「かわいそうな子」に見えます。
- 家庭環境が複雑
- 兄との関係も重い
- 優等生としての期待とプレッシャー
- 才能があるがゆえの孤独
ここまでなら、「ああ、しんどいよね…」と同情できるんですが、話が進むと見えてくるのは、もっと別の顔です。
- 自分の弱さを隠すための強がり
- 人を振り回す言動
- 上から目線にも見える言葉
- 自分だけ“得”を取ろうとしているような印象
視聴者の感想でも、かなりはっきりした意見が出ています。
サンヨンの人生を考えるとかわいそうだと思うけど、さすがに性格に難ありすぎるし初めは気の毒に思ったけどだんだんイライラさせられた。
人のせい、いいとこ取りのサンヨンを最後まで好きになれんかった。
私も、まさにこれに近くて。
事情は分かります。
かわいそうだとも思う。
だけど、ウンジュンへの態度がなんだかなーと思うのです。
「粘着質な嫌がらせ」という表現も出ていましたが、まさにそんな感じで、
キーキー怒鳴り散らすタイプの韓国ドラマよりも、粘着質な嫌がらせが続くので、すごく嫌な気分になります。
感情がじわじわ削られていくような疲れ方です。
③ウンジュンが良い子すぎる

一方のウンジュン(キム・ゴウン)は、基本的に「いい人」です。
我慢強くて、優しくて、面倒な相手にもちゃんと向き合う。
これは母親の育て方ら良かったからだと思います。
母子家庭ながらも働き者でとても素敵なオンマ(お母さん)なのです。
ウンジュンは逆に性格よすぎる。
という感想がありましたが、本当にその通りで、サンヨンのややこしさとの対比が強くなりすぎますよね。
そのバランスがゆえに、
- 「なんでウンジュンがここまでしてあげるんだろう?」
- 「こんな友だち、現実にいたら距離置くよな…」
と、観ていてだんだん冷静になってしまう自分がいました。
「ずっと苦手やった人を最後あんな受け入れられる?」と冷めた目で見ていた、という感想もありましたが、そこにもかなり共感しました。
④三角関係の先輩が刺さらない

もうひとつ、3話までで地味にテンションが上がりきらなかった理由が、恋愛パートです。
大学時代の三角関係として登場する先輩がキャスティング含めて賛否が分かれるように感じました。
個人的に三角関係になる先輩が他の役者なら良かったかなー
あの人は悪役のイメージが強くて、、、
サンハクオッパの方が良かったな。
あの恋がもっと展開する話を観たかった。
私も「この先輩かー」というのが正直なところで、三角関係としてのドキドキ感より、「選択肢としてサンハク(キム・ゴヌ)のほうが魅力的では?」と感じてしまいました。

ここは完全に好みの問題とはいえ、恋愛ラインがハマらないと、視聴のモチベーションも下がっちゃいますよね?
「女の友情ドラマ」がしんどい人にはキツい構造

このドラマのジャンルは「女の友情」「ライバルであり親友」という鉄板テーマです。
ただ、その描き方がかなりリアル寄り。
サラッとした明るい笑いのある友情ではなくて、ねっとりとした感情の絡まりを、丁寧にほぐしながら見せるスタイルです。
- 親友の才能や性格に対する嫉妬
- 「自分は負けている」と感じる劣等感
- 同時に、「あの子がいないと自分はダメ」という依存
- 言葉にしないまま積もっていく不満や、すれ違い
ある視聴者は、こう表現していました。
親友のことは大好きだけど、常に相手よりちょっと勝っていたい女の子ってすごく多いと思うのですが、社会人になってまでそれを貫いて仕事に影響及ぼすのはまったく理解できませんでした…
このわかるけど、好きにはなれない感じ。
そこが、しんどいところかもしれません。
【ウンジュンとサンヨン】は絶賛しているのに3話で離脱しそうになるなんておかしい?

ここまで自分の感覚を書いてきましたが、「じゃあ3話でしんどくなるのって変なの?」という話ですよね。
私は、全くおかしくないと思います。
高評価が多いからといって、自分も同じように感じなきゃいけないわけではないですし、「3話で一回離脱」「時間をおいてから再挑戦」みたいな付き合い方もぜんぜんアリだと思います。
このドラマは、
- テーマが重い
- キャラクターの嫌な部分を丁寧に描く
- 女の友情のドロドロしたところを避けずに見せる
- 癒やしよりも、「痛み」と向き合う時間が長い
だからこそ「名作」と感じる人もいれば、「しんどくて無理」と感じる人もいる。
その差は、決して「見る目がある/ない」ではなくて、ただ単に「今の自分の心の余裕」と「このドラマの温度」が合うかどうか、でしょう。
むしろ、
- 病気・安楽死などのヘビーなテーマが苦手
- 粘着質な人間関係を見ると疲れる
- 共感できないキャラクターが中心にいるとつらい
- サクサク進むストーリーが好き
こういうタイプの人にとっては、3話までが一番の山場といってもいいと思います。
実際、
キム・ゴウンじゃなかったら途中で観るの辞めたかも。
キムゴウンの新作ということで視聴。期待し過ぎたかな?
という声もあって、「役者への信頼」でギリギリ視聴を続けている人も多そうなんですよね。
私自身も、「トッケビ」「ユミの細胞たち」でキム・ゴウンに信頼があったからこそ、「もう少し頑張ってみるか…」と粘れたところがあります。
高評価している人の声!
一方で、このドラマは「毎回泣いた!」「久しぶりにいいドラマに出会った」と絶賛している人たちがほとんどです。
良作!!とっっっても良かった。最終話は泣いちゃうね。
話の流れというか時代の移り変わり方も好きだった。
久しぶりにいいドラマに出会った。
人間の心情を丁寧に描いてて、胸にくる。
なんか毎話泣いてた気がする、、、
みなさんが絶賛しているポイントは、こんな感じです。
- 時代ごとのエピソードを積み重ねていく構成
(中学時代 → 大学〜社会人 → 40代での再会) - それぞれの時代での小さなすれ違いが、ラストの“痛み”や“深み”につながっていく設計
- 2人の行動が「シンメトリー(対称)」になるように作り込まれている点
- サンヨンの悪さと弱さを最後まで見届けたときに感じる、複雑な感情
各時代を見せるのを怠るとエンディングにかけてのあの2人の痛みともとれる深みに到達できないんだよね
という感想がありましたが、まさにそこで、3話までで「長い」「重い」「進まない」と感じた部分。
それがラストでは全部「意味のある積み重ね」として回収されるらしいのです。
3話で迷っている人へのひとつの目安

結局、私のように3話で「しんどいな」と感じたとき、どう判断すればいいのでしょうか?
個人的な目安を書いてみます。
- サンヨンというキャラに「ちょっと分かる」と少しでも思えた → もう少し続ける価値あり
- 「こういう人、昔友だちにいたな」とか、自分の過去と重なる部分がある → 後半でかなり刺さる可能性があるかも?
- 「この人を理解したくない」「見るだけでストレス」というレベル → 一旦お休みしてみる?
この作品は、女の友情の黒い部分を真正面から描くタイプなので、合う合わないが分かれる内容なのかもしれません。
まとめ
私は3話で一回しんどくなりましたが、「高評価の意味を自分の目でもう一度確かめたい」
そう思えるくらいには、心に引っかかる作品でした。
あなたはどうでしょうか。
3話で一度止めてしまったとしても、少し時間をおいて、心の余裕があるときに、もう一度再生ボタンを押してみるのもアリかもしれませんね。

