骨太の歴史と女の戦いをドラマチックに描いた作品、「インス大妃」
全60話。
最初は「歴史ドラマかぁ、堅そう」なんて思ってたのに、気づいたら寝不足でした。
だって、登場する女性たちがみんな強烈。
しかも“裏の裏”を読み合う心理戦がテンポよく次から次に出てきます。
そんな「韓ドラ沼民」から愛されている名作、『インス大妃』の魅力を徹底的に語りますね。
あらすじ 女たちの王宮シーソーゲーム
舞台は15世紀、王権争いがとにかく激しかった朝鮮王朝中期。
第7代王・世祖(キム・ヨンホ)がクーデターで政権を握ったあたりから物語が動き出します。
彼の長男トウォン君(ペク・ソンヒョン)に嫁いだのが、のちのインス大妃(ハム・ウンジョン/チェ・シラ)。
夫を早くに亡くしながらも、彼女は息子・成宗(ソンジョン)を第9代王に押し上げ、女の身で権力の頂点に立ちます。
これ、実話だというから驚き。
彼女の人生、波乱という言葉じゃ足りません。
姑・チョンヒ王后(キム・ミスク)とのバチバチ、息子の妃・廃妃ユン氏(チョン・ヘビン)との対立、そして狂気の王・燕山君(チン・テヒョン)との確執。
まるで現代版「ドロドロ・ロイヤルファミリー」です。
史実ベースなのに、まったく退屈しません。
政治ロマンス×母性の葛藤×権力劇の三重奏。
60話があっという間でした。
キャスト紹介 — 美貌も実力度もガチ
インス大妃(ハム・ウンジョン/チェ・シラ)
若き日のインスをT-ARAのハム・ウンジョンさんが、壮年期をベテランのチェ・シラさんが演じています。

ウンジョンさんの清楚さと、チェ・シラさんの鋭さの対比が秀逸です。
特にシラさんの“静かに笑っていても目が怖い”演技は震えます。

貞熹(チョンヒ)王妃/慈聖大王大妃(キム・ミスク)

首陽大君の妻を演じたのがキム・ミスクさんです。
47歳の設定です(キム・ミスクさん自身は放送当時52歳でドラマ初登場時、47歳の設定でした。
28歳役のチェ・シラさんは当時43歳。
キム・ミスクさんは白髪のカツラを付けて嫁をいびる演技が憎たらしさMAXでした。
世祖(キム・ヨンホ)&トウォン君(ペク・ソンヒョン)

キム・ヨンホさんは王の威厳そのもの。
一方、ペク・ソンヒョンさんは誠実な王子役がハマり役でした。

ちなみに彼、若手時代から史劇の常連で、成宗役では見事な二面性を見せます。
廃妃ユン氏(チョン・ヘビン)&燕山君(チン・テヒョン)

“情熱の母と息子”コンビ。
特に燕山君は、初登場からすでに狂気がにじみ出ていて、終盤の暴走シーンは鳥肌モノでした。


YouTube「KBS Drama Classics」に映像が上がっていましたが、コメント欄も“恐怖+感動”で大荒れだったとか。
見どころ 「嫁VS姑VS王妃」地獄の人間劇場
正直、男たちはほとんど脇役扱いです(笑)。
主役は断トツで女性陣。
この作品の真髄は、母として、女として、王を育てた“女帝たち”のバトルにあります。
家族なのに、敵。
味方だったと思ったら翌日には裏切り。
王宮の中がまるで現代ドラマ『ペントハウス』みたいで、ハラハラが止まりません。
チェ・シラさんとキム・ミスクさんの目線のぶつかり合いなんて、セリフなしで1分の緊張感。
まさに「沈黙が武器」。
「これぞ龍と虎!韓国史劇の伝説の戦い!」って感じでした。
よくある質問(FAQ)
Q1:史実とどれくらい一致していますか?
A:主要な出来事(成宗の即位、燕山君の暴政など)は史実に基づいています。ただし人間関係の描写にはドラマ的脚色が多め。史実より“感情”が前に出ています。
Q2:女性が主役の史劇って他にありますか?
A:あります。『王と妃』(1998)や『千秋太后』(2009)など。ちなみにインス大妃役はチェ・シラさんがどちらでも演じています。まさに“女帝俳優”ですね。
Q3:どの配信サイトで見られますか?
A:2025年10月現在、KBS World、Amazon PrimeなどでDVD版・有料ストリーミング配信があります。
Q4:見始めるのにおすすめのタイミングは?
A:最初の5話は“政治色強め”ですが、10話を越えると女の戦いが本格化して一気にハマります。寝不足注意です。
まとめ
『インス大妃』は、一言でいうと、“女性の意地と誇りを描いた王朝ロマン大作”。
ドロドロだけど、決して安っぽくない。
涙も笑いも背筋の寒さも同居してる、不思議な魅力のある作品です。
「母は強し」なんて言葉、インス大妃を見た後じゃ軽すぎる。
彼女たちは、愛のために戦い、家のために泣き、王国のために怒った。
そんな女たちの生きざまをぜひお楽しみください。