ユアインさんの名前を久しぶりに目にして、驚いた方も多いのではないでしょうか?

2023年の薬物スキャンダル以降、表舞台から姿を消していた彼に、突然の復帰説が浮上しました。

しかも、あの大ヒット映画『破墓(パミョ)』を手がけたチャン・ジェヒョン監督の新作でという話題性抜群のニュースです。

でも、実際のところどうなんでしょう?

そして、そもそも彼は一体何をしてしまったのか。

この記事でわかることは、

  • ユアインのプロフィールと輝かしい経歴
  • 薬物スキャンダルの詳細
  • 復帰説の真相と韓国での反応
  • 今後の活動再開の可能性

それでは、一緒に詳しく見ていきましょう。

ユアインはどんな俳優?

名前(本名) ユ・アイン(オム・ホンシク)
生年月日 1986年10月6日
血液型 A型
身長 179cm

ユアインさんは2003年のドラマ『四捨五入』で本格的にデビューし、その後着実にキャリアを積み上げてきました。

2008年の映画『アンティーク 西洋骨董洋菓子店』では、元ボクシング選手からパティシエ見習いに転身した青年を演じ、映画界でも注目を集めるように。

2014年は彼にとって飛躍の年でした。

映画『優雅な嘘』とドラマ『密会』でキム・ヒエと共演。

特に『密会』では20歳の年齢差を越えた恋愛を繊細に表現して、演技派としての評価を確立しました。

この作品は「実話では?」とのうわさが出たドラマです。

そして2015年には『ベテラン』と『思悼(サド)』という2本の大ヒット映画に出演。

『ベテラン』では冷酷でめちゃくちゃ感じ悪い財閥3世を演じ、『思悼』では精神的に追い詰められていく王世子を熱演し、青龍映画賞で主演男優賞を受賞しました。

同時期に放送されたドラマ『六龍が飛ぶ』でも圧巻の演技を見せ、まさに彼の全盛期と言える時期でしたね。

2018年には映画『バーニング 劇場版』でカンヌ国際映画祭に出品され、国際的にも高い評価を獲得。

2021年のNetflix映画『#生きている』では、ゾンビパンデミックで孤立した青年を演じ、全世界で配信されました。

演技力、カリスマ性、そして独特の存在感を持つ実力派俳優として、韓国映画界を代表する一人だったんです。

薬物スキャンダルの詳細

2023年2月、突然の報道がユアインさんを襲いました。

向精神薬プロポフォールの違法使用疑惑で警察の捜査を受けることになったんです。

プロポフォールは本来、手術や検査時の麻酔に使われる医療用薬物ですが、韓国では過去に複数の芸能人が美容目的などで不正に使用して問題になってきた経緯があります。

その後の検査で、事態はさらに深刻になりました。

彼の体内からプロポフォール、大麻、コカイン、ケタミンという4種類もの違法薬物成分が検出されてしまいました。

正直、この報道を見たときは驚きましたよね。

捜査の結果、明らかになった詳細は以下の通りです。

プロポフォールの常習投薬
2019年9月から2022年3月までの約2年半、ソウル市内の病院で181回にわたり医療用麻薬プロポフォールの投薬を受けていました。これは医療目的ではなく、不正な方法での投薬だったとされています。

睡眠薬の不法処方
2021年5月から2022年8月にかけて、他人の名義を使って約1100錠もの睡眠薬を処方させ購入していました。自分の名前では処方できない量だったため、知人の名義を利用したようです。

大麻の吸引と教唆
2023年1月、アメリカ滞在中に共犯者と共に大麻を吸引し、さらに同行者にも吸引を勧めたとされています。

証拠隠滅教唆
捜査が始まった後、関係者に証拠を隠滅するよう指示した疑いも持たれました。

2023年10月、ユアインさんはこれらの容疑で在宅起訴されました。

裁判の経緯と判決

裁判は大きな注目を集めました。

2024年の第1審では懲役1年の実刑判決が言い渡され、法廷で身柄を拘束される「法廷拘束」という衝撃的な展開に。傍聴席で涙を流すファンの姿もあったそうです。

しかし控訴審では状況が変わりました。

第2審で懲役1年・執行猶予2年に減刑され、釈放されています。

そして2024年7月、最高裁判所で懲役1年・執行猶予2年と罰金200万ウォン(約20万円)が確定しました。

執行猶予とは、一定期間(この場合2年間)問題を起こさなければ、刑の執行が免除されるという制度です。

つまり、2026年7月まで何も問題がなければ、刑務所に入る必要はないということですね。

復帰説の真相

そんな中、2024年12月17日、韓国メディアでユアインさんの復帰説が報じられました。

報道によると、2024年に1000万人以上の観客を動員した大ヒット映画『破墓(パミョ)』を監督したチャン・ジェヒョン監督の新作『ヴァンパイア』(仮題)に出演するというもの。

チャン監督は『プリースト 悪魔を葬る者』『娑婆訶(サバハ)』などのオカルト作品で知られる「オカルトジャンルの巨匠」として、今や韓国映画界のスター監督です。

『ヴァンパイア』は韓国型オリジナルストーリーのヴァンパイア映画で、2026年下半期から撮影予定とされていました。

しかし、この報道に対して関係者は素早く反応しています。

所属事務所UAAの立場
「ユアインの『ヴァンパイア』出演について、決定しているものはない」と明言。完全否定ではなく「決定していない」という微妙な表現が気になりますよね。

チャン・ジェヒョン監督のコメント
「『ヴァンパイア』という新作を準備中なのは事実だが、ユアインが出演するという話は全く事実ではない。シナリオ自体がまだ完成していないし、俳優に正式にオファーもしていない」と説明。ただし「最近、彼の近況を聞いたのは事実。今後のスケジュールについて話したが、全く別の話が拡散された」とも明かしています。

さらに監督は「ユアインは1年ほどはスケジュールなしで静かに過ごしたいと言っていた」とも伝えています。

つまり、完全なガセネタではなく、何らかの接触や会話はあったものの、出演が決定したわけではないというのが真相のようです。

業界関係者の間では「事実上協議が進んでいる」という見方もあるようですが…。

韓国での反応は冷ややか

この復帰説に対する韓国の反応は、かなり厳しいものでした。

オンラインコミュニティやSNSでは批判的なコメントが殺到しています。

「ユアインを出演させるのは国民を欺くことだ」
「芸能界の道徳的基準はどこまでなのか」
「執行猶予も明確な有罪判決だ」

といった声が大多数を占め、早くもチャン・ジェヒョン監督の新作ボイコット運動まで起きているとのこと。

韓国では薬物犯罪に対する社会的な視線が非常に厳しく、芸能人の薬物スキャンダルは「二度と復帰できない」というのが一般的な認識。

実際、過去に薬物問題を起こした芸能人の多くが、事実上引退に追い込まれてきました。

また「度重なる忠武路(韓国映画界の象徴的な地名)の事件や物議を醸した芸能人の複数回の復帰を巡り、映画界への非難の声も一層強まっている」という指摘もあります。

日本での状況

一方、日本ではユアインさんの出演作品は今でも普通に配信されていて、いつでも視聴できる状態です。

韓国のように即座に放送禁止になることはなかったみたいですね。

日本のファンの中には「やっぱりユアイン超好き。復活して欲しい。いいじゃん別に、薬物ぐらい…」といった復帰を望む声もあります。

ただ、多くのファンはショックを隠せない状況にあるようです。

個人的には、彼の演技力の高さを認めているだけに、本当にもったいないと感じます。

でも、薬物問題は本人だけでなく、周囲の人々や社会全体に影響を与える深刻な問題ですよね。

今後復帰できる可能性は?

現実的に見て、ユアインさんの芸能活動復帰は相当厳しい状況です。

韓国メディアの報道によると、彼の名前が地上波を含む多くの放送局の「出演停止リスト」に掲載される可能性が高く、事実上の活動再開が困難になると予想されています。

執行猶予期間中(2026年7月まで)は特に慎重に行動する必要があり、この期間に問題を起こせば実刑判決が執行される可能性もあります。

つまり、少なくとも2026年半ばまでは本格的な復帰は難しいでしょう。

また、たとえ執行猶予期間が終わったとしても、韓国社会の厳しい視線を考えると、すぐに主役級の仕事が舞台に戻ってくるとは考えにくい状況です。

過去には時間をかけて少しずつ復帰を果たした例もありますが、薬物犯罪の場合は特にハードルが高いのが現実。

ファンの中には「数年後、真摯に反省した姿を見せれば…」という希望的な声もあります。

一方、韓国のオンラインコミュニティでは「復帰は無理ではないか」という意見が大勢を占めています。

映画『ベテラン』『思悼』での圧倒的な演技、『六龍が飛ぶ』での存在感、『バーニング』での繊細な表現力…本当に惜しい俳優を失ったと感じずにはいられません。

まとめ

今回の復帰説は結局のところ、明確な決定ではなく、監督との会話が拡大解釈されて報道されたものだったようです。

ユアインさん本人も「静かに過ごしたい」と話しているとのことで、すぐに表舞台に戻る予定はなさそうですね。

彼がもし本当に反省し、適切な治療とリハビリテーションを受けているのなら、いつか何らかの形で復帰できる日が来るかもしれません。

でも、それには相当の時間と真摯な姿勢が必要になるでしょう。