2025年は、「また訃報…」と画面の前で固まってしまうようなニュースが本当に多い一年でしたよね。

若くして亡くなった韓国俳優、長年第一線で活躍してきた名優、時代劇を支えてきた“顔”のような俳優たちまで…。

ここでは、2025年に死亡が伝えられた韓国俳優を一覧でチェックしながら、代表作やエピソード、写真で思い出したいポイントをまとめていきます。

​韓国俳優の死亡一覧【2025年版】

イ・ジュシル|2025年に死亡した韓国女優の代表格

2025年2月2日に亡くなったイ・ジュシル。

1944年3月8日生まれで、1964年に舞台デビュー。

もはや“優しいおばあちゃん役の代名詞”と言っていいほど、韓国ドラマには欠かせない存在でした。

イ・ジュシルの代表作と出演ドラマ

主な出演作は、以下のような作品がよく知られています。

  • 『未成年裁判』(Netflix)
  • 『ヒョンジェは美しい~ボクが結婚する理由~』(KBS)
  • 『イカゲーム シーズン2』(Netflix)

イ・ジュシルさんはマクチャンドラマでみんながワーワー騒いでいても家族を守るため目線や「間」だけで感情が伝える演技をしていました。

怒っているようでいて、実は誰よりも心配しているおばあちゃんの気持ちが、画面越しにもじんわり伝わってきてほっとする存在でしたよね。

死亡日・死因などプロフィール情報

  • 亡くなった日:2025年2月2日
  • 享年:81歳
  • 死因:胃がん(韓国メディア報道による)

長年のキャリアに幕を下ろした形になりましたが、「あ、このおばあちゃんまた出てる」と親しみを感じていた視聴者は本当に多かったはずです。

キム・セロン|韓国俳優・死亡一覧2025の中でも最も衝撃的だった24歳の死

2025年の「韓国 俳優 死亡 一覧」の中でも、もっとも衝撃が大きかったのがキム・セロンだと思います。

24歳という若さでの訃報に、韓国だけでなく日本のドラマファンにも動揺が広がりました。

キム・セロンの代表作と子役時代の写真で思い出される姿

2000年7月31日生まれ。

2009年の映画『冬の小鳥』でデビューし、いきなり高い評価を受けました。

主な出演作は:

  • 映画『冬の小鳥』(2009)ジニ役
  • 映画『アジョシ』(2010)ソミ役
  • 映画『俺はパパだ 終わりなき復讐』
  • 映画『萬神』
  • ドラマ『私の心が聞こえる?』
  • ドラマ『女王の教室』(韓国版)
  • ドラマ『華麗なる誘惑』
  • ドラマ『魔女宝鑑~ホジュン、若き日の恋~』
  • ドラマ『優秀巫女カ・ドゥシム』

『アジョシ』のときの写真を見ると、本当にまだ小さな少女なのに、絶望と希望の両方を宿したような目をしていて、「これはただの子役じゃない…」と感じた方も多いのではないでしょうか。

飲酒運転事故と活動停止までの流れ

  • 2022年5月、ソウル市江南区清潭洞で飲酒運転事故
  • ガードレール・街路樹・変圧器に衝突
  • 現場での飲酒測定を拒否し、採血検査を要求
  • 血中アルコール濃度は約0.2%(免許取り消しレベル)と報道
  • SBSドラマ『車輪』を降板し、所属事務所ゴールドメダリストとも再契約をせず専属契約終了

示談金や事故処理費で、それまでの収入のほとんどを使い切り、アルバイトで生活していたという報道もありました。

復帰の兆しと、結婚説写真の真相

  • 2023年8月:ミュージックビデオ出演で芸能活動に復帰
  • 2024年5月:演劇『トンチミ』で女優業復帰を試みるも、健康上・世論の問題などで降板
  • 2024年11月:映画『ギターマン』(2025年上半期公開予定)でスクリーン復帰が報じられる

2025年に入ると、自身のインスタグラムにウェディンググラビア風の写真を投稿。

隣には男性も写っており、「結婚か?」と韓国メディアやネットで一気に拡散されました。
その後、

結婚説は事実ではない。友人たちと一緒に撮った写真

とキム・セロン本人が説明し、写真も削除されています(NEWSEN等の韓国芸能ニュースより)。

2025年2月16日、突然の訃報

  • 発見日時:2025年2月16日 午後4時54分頃
  • 場所:ソウル市城東区の自宅
  • 発見者:会う約束をしていた友人が訪問し、倒れている姿を見つけて通報
  • 警察:外部侵入の形跡はなく、事件性は低いと判断(捜査は継続)

韓国メディアの記事には、自殺予防ホットラインの番号が併記されており、報道慣行から「自死の可能性が高いのでは」と受け止められています。

ネット上では、復帰を試みる彼女に対して続いていた非難や誹謗中傷が、精神的な負担になっていたのではないかという声も多く上がりました。

キム・スヒョンとの「音声ファイル」騒動

死後も騒ぎが広がるきっかけになったのが、俳優キム・スヒョンとの「会話録音」とされる音声ファイルです。

  • 2025年5月頃、YouTubeチャンネルと遺族側が「キム・スヒョンが故人の未成年時代から交際していた」とする音声を公開
  • キム・スヒョン側は「AIで操作された虚偽の音声」だとして名誉毀損で告訴
  • ソウル江南警察署が国立科学捜査研究院(国科捜)に鑑定を依頼
  • 国科捜の結論は「原本ではなく雑音も多いため、AI操作の有無は判定不可

キム・スヒョン側の弁護士は、「国科捜の『判定不可』は、YouTuberによる虚偽流布疑惑とは別問題。納得できる捜査結果を望む」とコメントしています。

AI時代のスキャンダル報道のあり方を問うケースになったと言えるでしょう。

チョン・ミョンファン|韓国時代劇を支えた名脇役も2025年に死去

2025年5月8日に心筋梗塞で亡くなったチョン・ミョンファン(1960年7月1日生まれ)は、韓国時代劇が好きな方なら「顔を見ればすぐ分かるタイプ」の名優です。

チョン・ミョンファンの代表作(出演ドラマ一覧)

韓国メディアやドラマ情報サイトによると、主な出演作は以下の通りです。

  • 『ホジュン~宮廷医官への道~』
  • 『商道‐サンド‐』
  • 『辛ドン 高麗中興の功臣』
  • 『淵蓋蘇文』
  • 『イ・サン』

大声で怒鳴るわけではなく、静かな語り口と深みのある眼差しで、画面の空気を引き締める俳優でしたね。

時代劇はどうしても主人公に目が行きがちですが、「静かな名優」チョン・ミョンファンがいたからこそ、作品全体の温度が上がったと言えます。

死亡情報

  • 亡くなった日:2025年5月8日
  • 死因:心筋梗塞
  • 享年:64歳

「ついこの前も同じドラマで見ていたのに…」という喪失感を覚えた視聴者も多いはずです。

チェ・ジョンウ|韓国俳優・死亡一覧2025の中で現場の柱を失った喪失感

2025年5月27日に68歳で亡くなったチェ・ジョンウも、韓ドラファンにはおなじみの顔です。

チェ・ジョンウの経歴と代表作

  • 1957年2月17日生まれ
  • 1975年、舞台『ある俳優の生涯』でデビュー
  • 1980年から東洋放送で声優としても活動開始

出演作は本当に多く、

  • 『死ぬほど愛してる』
  • 『必殺! 最強チル』
  • 『風の絵師』
  • 『華麗なる遺産』
  • 『神のクイズ』シリーズ
  • 『根の深い木‐世宗大王の誓い-』
  • 『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-』
  • 『補佐官 シーズン2』
  • 『愛だと言って』

『神のクイズ』シリーズのチャン・ギュテ役では、理性と情の間で揺れる中年男性を丁寧に演じて、作品の深みを支えていました。

『オク氏夫人伝』で見せた悪徳役人の凄みも、画面越しに伝わってきて本当に怖かったですよね。

死因は非公表、突然の訃報

所属事務所Bless ENTは、

「死因は確認中で、持病はなかったと聞いている」

とコメントしており、公式な死因は公表されていません。

  • 亡くなった日:2025年5月27日
  • 享年:68歳
  • 通夜:金浦・ウリ病院葬儀場5号室
  • 葬儀:5月29日午前10時、水原火葬場へ

SNSでは「黙々と名演を見せてくれた方が…」「最近まで現役だったのに信じられない」と、静かな追悼の声が相次ぎました。

イ・ソイ|2025年に急逝した個性派女優

1982年4月18日生まれのイ・ソイは、2025年6月20日に亡くなりました。

享年43歳。

訃報は本人のSNSでマネージャーが伝える形となり、多くのファンが「まさか」と言葉を失いました。

イ・ソイの出演作品と女優としての魅力

2013年ドラマ『ホジュン~伝説の心医~』で女優デビュー。

  • ドラマ
    • 『ホジュン~伝説の心医~』
    • 『百年の遺産-ククスがむすぶ愛-』
    • 『清潭洞スキャンダル』
    • 『離婚保険』第5話
  • 映画
    • 『愛のタリオ』
    • 『尚衣院-サンイウォン-』
    • 『ザ・キング』
    • 『不倫する理由』

「どこかクセのある役をやらせたら抜群」というタイプで、一度見たら忘れられない表情と雰囲気を持っていました。

いわゆるヒロイン顔ではないかもしれませんが、画面の真ん中にいても全く負けない存在感がありましたよね。

死因非公表と最後のSNS

  • 亡くなった日:2025年6月20日
  • 死因:公表されていない

マネージャーは彼女のSNSで、

「まばゆく、美しく、優しく、愛らしいお姉さんが、空の星になりました」

と投稿し、突然の別れを報告しました。

最近までファンとSNSで積極的に交流し、韓国プロ野球チーム「ロッテ・ジャイアンツ」の熱烈なファンとして球場写真もよくアップしていたことから、「人生を楽しんでいる人」というイメージが強かっただけに、衝撃はかなり大きかったです。

カン・ソハ|『オクニョ』で注目された若手韓国俳優も2025年に死亡

1994年6月13日生まれのカン・ソハは、2025年7月13日にがん闘病の末、31歳という若さで亡くなりました。

カン・ソハの出演作一覧

  • 『オクニョ 運命の女(ひと)』
  • 『漆黒の四重奏<カルテット>』
  • 『波よ、波よ~愛を奏でるハーモニー~』
  • 『胸部外科』
  • 『17歳の条件』
  • 『誰も知らない』

主役の横で作品のリアリティを支えるタイプの俳優で、これから役の幅がどんどん広がっていきそうなタイミングでの訃報でした。

がんとの闘病中も大きく弱音を見せずに活動していたと伝えられており、その静かな強さも心に残ります。

ソン・ヨンギュ|ミュージカル出身、2025年に突然の死を迎えた多才な韓国俳優

2025年8月4日、ソン・ヨンギュが京畿道・龍仁市で亡くなっているのが発見されました。享年55歳。

ソン・ヨンギュの代表作と役の幅

1970年4月18日生まれ。ミュージカル俳優としてキャリアをスタートし、その後ドラマ・映画へと活動を広げました。

  • 映画『エクストリーム・ジョブ』チェ班長役
  • ドラマ『花郎<ファラン>』
  • ドラマ『ストーブリーグ』
  • ドラマ『この恋は不可抗力』
  • ドラマ『オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-』
  • ドラマ『わたしの完璧な秘書』

コメディからシリアスまでこなす「現場の職人」のような俳優で、共演者からの信頼も厚かったと報じられています。

経済的苦境と別居生活、そして飲酒運転

韓国メディア『OSEN』の取材に応じた親しい関係者によると、

  • 仕事が減り、元々ストレスを多く抱えていた
  • 妻が営んでいたカフェ事業も景気悪化で厳しくなり、家庭の経済状況が悪化
  • 家族とは別居し、盆唐近くのマンションで一人暮らしをしていた

2024年6月19日夜には、京畿道龍仁市・器興区で約5キロにわたり泥酔状態で運転し、血中アルコール濃度は免許取り消しレベル(0.08%以上)だったことが確認されています。

この件が公になると、出演中だったドラマ『トライ』『アイショッピング』、舞台『恋におちたシェイクスピア』を降板することになりました。

発見時の状況と葬儀

  • 2025年8月4日午前8時頃、龍仁市処仁区で止まっていた車内で、通行人の女性が遺体を発見
  • 現在も警察が詳しい経緯を調査中と報じられている

葬儀は龍仁市のダボス病院葬儀場 特1号室で行われ、喪主は妻と2人の娘。

出棺は8月6日午前8時、ハムベクサン追悼公園に埋葬されました。

飲酒運転は絶対に許されない行為ですが、それでも追い詰められていく彼の心境を思うと、画面の中の明るい姿とのギャップに胸が痛くなります。

パク・サンジョ|韓国時代劇の重しとなった俳優も2025年に他界

http://引用:YouTubeチャンネル「MBClife」

1945年12月24日生まれのパク・サンジョは、MBC公募タレント1期生として1969年にデビューしたベテラン俳優です。

パク・サンジョの出演ドラマ

  • 『龍の涙』
  • 『太祖王建(ワンゴン)』
  • 『海神 -HESHIN-』

王や重臣の役で、重厚な演技を見せてきました。
韓国の王朝ものが好きな方にとっては、「あの渋い表情の方か」とすぐに思い出せる存在ではないでしょうか。

死亡情報

  • 2024年8月:末期の肺がんと診断
  • 2025年10月4日:肺がんのため他界
  • 享年:79歳

最後まで治療を続けながら、作品と向き合い続けたと伝えられています。

イ・スンジェ|韓国俳優・死亡一覧2025の頂点!「国民的俳優」の死

そして、2025年の「韓国 俳優 死亡 一覧」の中で、韓国ドラマ史そのものといえる存在がイ・スンジェです。

イ・スンジェの経歴と主な出演作

  • 生年:1934年11月16日
  • 1956年、演劇『地平線の彼方』でデビュー
  • 舞台・映画・ドラマを行き来し、出演作は140本以上

代表作の一部:

  • 『ホジュン~宮廷医官への道~』
  • 『馬医』
  • 『善徳女王』
  • 『六龍が飛ぶ』
  • 『イ・サン』(英祖役)
  • シットコム『思いっきりハイキック』(2006)
  • 『明日に向かってハイキック』(2009)

「イ・サン」の英祖役は、日本の韓国ドラマファンにも強く焼き付いていますよね。

厳格で怖い一面と、孫のサンへの深い愛情が同時に感じられる演技で、「これこそ名演」と感じた方も多いはずです。

1992年には与党・民主自由党から出馬して国会議員も務めており、俳優としてだけでなく社会的役割も担ってきました。

遺作ドラマと大賞受賞、そして最期

遺作となったドラマ『犬の声』では、故郷の巨済島に戻った国民的俳優を演じ、「自分自身と重なる役」とも評されました。

この作品で、

  • 2024 KBS演技大賞にて、大賞を受賞(現役俳優として史上最高齢)

という快挙を成し遂げています。

その一方で、2024年末から体調を崩し、舞台『ゴドーを待ちながら』の公演をキャンセル。

2025年4月の韓国PD大賞授賞式にも出席できなかったと報じられました。

  • 亡くなった日:2025年11月25日未明
  • 死因:肺炎と老衰と報じられている
  • 享年:91歳

殯(ひん)所(出棺まで棺を安置しておく場所)はソウル峨山病院葬儀場に設けられ、出棺は27日午前6時20分、埋葬先は京畿道利川市のエデン楽園。

イ・ジェミョン大統領をはじめ、チェ・ブラム、ナ・ムニ、シン・ミナ、キム・ウビン、チャン・ナラ、ハ・ジョンウ、キム・ヘスなど、多くの俳優が供花や追悼メッセージを送りました。

韓国の人たちにとってイ・スンジェは、「言葉で教える先生」というより、自分の生き方やお芝居を通して「こんな風に生きたいな」と思わせてくれた俳優として心に残っています。

若い俳優たちを導き、現場ではみんなを引っぱる頼れる大人であり、テレビの前で見ている人には「やさしくて少し厳しいお父さん」のように感じられる人でした。

年をとっても第一線でお仕事を続け、「もっといい演技を見せたい」と話していたイ・スンジェの歩んできた道は、一本の長いドラマのようです。

これまでに出てきたドラマや映画、舞台で見せた表情やセリフ、仕事に向き合う姿は、これからも韓国の文化や芸術を明るく照らすあかりのように、多くの俳優や視聴者の心の中に残り続けると思います。