毎回、思いません?
「またこのお父さん出てる!」って。
まるで“韓ドラ界のアッパ界隈”は10人制度でもあるのかという勢い。
恋愛でも復讐でもゾンビでも、背後には必ずあの顔。
セリフが聞こえなくても、影の輪郭で「わーい、またあの役者さんだ」と確信できる安心感。
でも、なぜ韓国ドラマでは“お父さん役の顔ぶれ”がほぼ固定なのか。
いつも同じ人が泣いて叱ってお弁当作ってるのは偶然?
一緒に探ってみましょう。
韓ドラの父親役俳優10選|プロフィール&代表出演ドラマ

10人と書いていますが、今回は11日ご紹介しますね。
ひとりずつご覧ください。
①ソン・ドンイル(성동일)

生年月日:1964年4月27日
代表作:『応答せよ1997』『応答せよ1994』『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』『花郎』『ハンムラビ法廷』
特徴:韓国ドラマ界の“国民の父”として不動の人気。
温かくも頑固な父親役で視聴者の心を掴み続けていますよね。
『テプン商事』でも不器用ながら息子を愛するアッパを演じ視聴者の涙を誘いました。
プライベートでも1男2女の父であり、彼の演技にはリアルな父性が滲み出ています。
②チョン・ホジン(천호진)

生年月日:1960年9月9日
代表作:『一度行ってきました』『黄金の私の人生』『トンイ』『宮S』『雪の女王』『六龍が飛ぶ』『怪物』『雲が描いた月明り』『朝鮮弁護士』
特徴:厳格で芯のある父親役が持ち味。
30年以上のキャリアで数多くのドラマに出演し、2020年KBS演技大賞で大賞を受賞しました。
受賞作は『一度行ってきました』です。
『君は天国でも美しい』では天国の支配人と地獄のエンマ大王を見事に演じ分けていましたね。

実生活では家族思いの優しい父親なのだそうですよ。
③チョン・ベス(전배수)

生年月日:1970年6月2日
代表作:『今、私たちの学校は…』『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』『涙の女王』『ザ・キング:永遠の君主』
特徴:近年のヒット作で父親役の常連。
消防隊員や弁護士の父親など、温かみのある理想的な役を多く演じています。
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』でのアッパが印象的でしたね。
妻は同じく女優のシム・イヨンさんです。
④ソン・ヒョンジュ(손현주)

生年月日:1965年6月24日
代表作:『梨泰院クラス』『模範刑事』『シグナル』『バラ色の人生』『クリミナルマインドin korea』
特徴:実直で存在感のあるお父さん役で知られるソン・ヒョンジュさん。
『梨泰院クラス』では重要なパク・セロイ(パク・ソジュン)のアッパを演じています。
古くは『初恋』で主人公一家の隣に住む好青年を演じ「ビジュアル微妙だけどとても温かい人だなー」なんて好印象を視聴者に与えました。
⑤キム・ウォネ(김원해)

生年月日:1969年4月6日
代表作:『力の強い女 ト・ボンスン』『ソンジェ背負って走れ』『ナイン ~9回の時間旅行~』『離婚弁護士シン・ソンハン』『シグナル』『ホテルデルーナ』『悪の心を読む者たち』
特徴:舞台経験豊富な実力派。
コミカルな父親役から感動的な役まで幅広くこなします。
特に娘や息子を愛する情けなくも懸命な父親役が好評です。
キム・ウォネさんがドラマに登場するとわくわくしちゃいますよね。
⑥チェ・ウォニョン(최원영)

生年月日:1976年
代表作:『夜警日誌』『善徳女王』『SKYキャッスル』『マッドドッグ』『善徳女王』『ドクタープリズナー』『輝く星のターミナル』『ゴールデンスプーン』『シュルプ』
特徴:悪役から温かい父親役まで幅広く演じ分ける実力派。
俳優業の前に舞台美術や広告を学んだ異色の経歴を持つ役者さんです。
『輝けウォーターメロン』では耳が聞こえない父親を演じ、家族を守る姿に涙を流した方も多かったです。
⑦チョン・グァンリョル(전광렬)

生年月日:1956年
代表作:『製パン王キム・タック』『リメンバー〜記憶の彼方へ〜』『ジンクスの恋人』『ホジュン 〜宮廷医官への道〜』『風と雲と雨』『オクニョ』
特徴:幅広い役柄をこなすベテラン。
グァンリョルさんと言えば、『チュモン』のクムワ王です。
包容力と厳しさを兼ね備えた存在感で威厳のある王が素晴らしかったですよね。
ところが、『製パン王キム・タック』や『あなたはひどいです』で、自己中心的なアッパを演じ新しい一面を見せていました。
それでも、『リメンバー〜記憶の彼方へ〜』のアッパはとても優しくてすてき。
冤罪で苦しむ姿に涙を流された方も多かったことでしょう。
⑧パク・サンウォン(박상원)

生年月日:1958年
代表作:『砂時計』『美女と純情男』『たった一人の私の味方』
特徴:長編ドラマに欠かせない名バイプレイヤー。
心優しい父親役でお茶の間の人気者です。
⑨アン・ネサン(안내상)

生年月日:1964年12月25日
出身地:大邱広域市
代表作:『無法弁護士〜最高のパートナー』『龍王<ヨンワン>様のご加護』『噂のチル姫』『私の国』『ボスを守れ』
特徴:安定感のある演技力で名脇役としてドラマを支える。
重厚な父親役をはじめ、多様な役柄で幅広いファン層を持ちます。
演劇出身で深みある表現が魅力的です。
どのドラマにもアン・ネサンが登場する印象があるので、ファンの間では「アン・ネサンは2人いる説」が流れています。(笑)
⑩チョン・ボソク(정 보석)

生年月日:1961年6月14日
学歴:中央大学校演劇映画学部卒、同大学院修士
代表作:『サモゴク』(1987年)、『ジャイアント』(2010年)、『胸部外科』『王は愛する』『人生最高の贈り物 〜ようこそ、サムグァンハウスへ〜』『浪漫ドクター キム・サブ2』『御史とジョイ』
特徴:堂々たる存在感でさまざまな父親役を演じます。
演技賞多数受賞の実力派。
『ジャイアント』や『テジョヨン』で悪役のイメージが強く残りましたが、『あなたの心が聞こえる』で演じたアッパの役で「ほんとはいい人だったんだ」と。(笑)
『あなたの心が聞こえる』では、知的障害者3級ポン・ヨンギュを演じ実の子ではない2人の子供を心から愛するアッパを好演。
ほんとに素晴らしいお父さんでしたよね。
チョン・ボソクさんは教育者としても活躍し、水原女子大学モデル演技科専任教授およびその後同大学演技映像科副教授に就任し演技指導も精力的に行っています。
実生活では息子さんが1人いるそうですよ。
⑪キム・ガプス(김갑수)

生年月日:1957年4月7日
代表作:『太白山脈』『チュノ~推奴~』『トキメキ☆成均館スキャンダル』『ヘチ 王座への道』『お願い、ママ』
特徴:時代劇出身で王や指導者役が多い。
父親役にも深みがあると評判です。
厳格でありながらも家族思いの父親役が上手だと世間からとても指示されているのですが、『今日妻辞めます』では、情けないアッパでした。
定年退職したその日に妻から「離婚」を切り出されるのですが、妻に「こんなに大事にしてきたのに何の不満があるんだ」と全くわかってない夫を演じています。
すごくおもしろいですよ。
韓ドラ界、“お父さん10人ループ”の理由
さて、次に「アッパ10人で回している説」の理由について。
じつは、理由は単純ではありません。
韓国メディア『朝鮮日報』『スポーツソウル』でも指摘されているのが「中年俳優層の薄さ」。
若手は次々出てくるのに、40〜60代の安定脇役俳優はほんの一握りなのだとか。
しかも脇役は報酬が安いため、「生活が厳しい」とインタビューで語る俳優も少なくありません(出典:朝鮮日報/2023年7月6日号)。
韓国では歴史的に芸能人の地位が「高くなかった」背景もあります。
昔は俳優=딴따라(タンタラ)と呼ばれ、蔑称扱いされた時代もあったそうです。
朝鮮時代に芸能が“最下層職業”とされた名残りが文化的にも残っているとのこと。
そう、名俳優たちは、厳しい環境と偏見を乗り越えてカメラの前に立っているのですね。
同じ“10人父軍団”が何十年も活躍できるのは、生き残りが過酷な世界を駆け抜けてきたからでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1:韓ドラの父親役が似てるのはキャスティングの意図?
A:はい。制作側は「観客が安心して感情移入できる役者」を優先します。ソン・ドンイルさんのように“見ただけで家庭の温もりを想起できる俳優”はブランドそのもの。
Q2:父親役で新顔が少ないのはなぜ?
A:中堅層が育ちにくい環境が原因。特にドラマ中心の俳優は収益が不安定なため、途中で事業転向するケースも多いと韓国演技者協会が報告(2023年定例会リリース)。
Q3:最近の新世代“父候補”は?
A:チェ・ウォニョンさんやチョン・ベスさんが“次世代アッパ”として急上昇。父性×ビジュアルのギャップ萌え枠です。
まとめ
はい、結論!
韓ドラ父親役、ほぼ10人で回してます。
なんて言いつつも、正直ありがたい存在でした。
作品の“大黒柱の役”を預けられるのは、やっぱりこの人たちですよね。
韓ドラの父たちは、演じるたびに視聴者の“家族アルバム”を更新してくれる存在と言えます。
そう思うと、やっぱり敬意を込めて「今日もお疲れさま、アッパ」!





