韓国ドラマを見ていて「うわ、出たなこの悪女!」って叫んだこと、ありませんか?
完璧なメイクでとても美しいお顔。
なんならヒロインよりもビジュアルがよかったりするから余計憎たらしい。
しれっと人ものを欲しがる執念や、愛と復讐が入り混じった狂気。
今回は、そんな伝説的に最凶の悪女たち『現代劇篇』を紹介します。
※この記事にはネタバレが含まれています。
①ヨンジン(イム・ジヨン)『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』

正真正銘の悪の化身といえばこの人『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』のヨンジンです。
ヨンジン(イム・ジヨン)は、いじめ加害グループの主犯であり、主人公ドンウン(ソン・ヘギョ)を地獄に突き落とした張本人。
「ザ・グローリー」のヨンジン、まさに悪夢の女王!
過去には校内のいじめ界のラスボスとして君臨し、彼女が通った後には精神崩壊者の山が築かれました。
冷静に考えて、彼女のいじめスキルは芸術の域。
人の心を砕き、まるで精神破壊製造機と呼びたいくらい。
謝罪?そんな文字は辞書にないのでしょう。
どんなに追い詰められても全く反省なし、まさに完璧な自己中サイコパスと言えます。
悪女ファンならずとも、一度は語りたくなる、でも関わりたくはないキャラですね。
②チョン・ソジン(キム・ソヨン)『ペントハウス』

ペントハウス界の女帝といえば、ソジン(キム・ソヨン)。
ソプラノ歌手のプライドにまみれ、恋も名誉も全部「上書き保存」し続ける悪女っぷりに視聴者がもはや爽快になった時もあったかも?
いや、なかった。
友人を蹴落とし、夫を奪い、子どもを教育地獄にぶち込む。
でもね、単なる「怖いだけ」の悪女じゃないんですよ、ちょん・ソジンさんは。
あのヒステリックな泣きわめき、怒り狂う顔芸、そして「ウソ泣き」スキルは、まるでお芝居の天才が突き詰めた「悪役マニュアル」!
彼女の演技力に拍手を送りたくなります。
まず、自分の父親が血を流して倒れていても「あ、めんどくさっ」って感じで助けに行かないどころか、証拠隠滅に走るところがザ・悪女。
まるで「主役は私よ!」という自己中っぷり。
夫の不倫くらいじゃ動じません。
自分も不倫してます。
さらに、オ・ユニとの壮絶なバトルではまるでリアリティショーのスターかのように熱演
「崖から突き落とすなんて、日常茶飯事よ」なんて涼しい顔で犯行後通常の生活に戻ります。
視聴者にとっては憎まれ役だけど、彼女の破天荒さがドラマのスパイスとなり、ドロドロ劇を飽きさせません。
ペントハウス視聴率
ペントハウス全シリーズの視聴率を以下の表にまとめました。
| シーズン | 総話数 | 平均視聴率(%) | 最高視聴率(%) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| ペントハウス1 | 21話 | 約20.0 | 約31.1 | 初回放送から同時間帯視聴率1位を独走 |
| ペントハウス2 | 13話 | 約23.0 | 約31.5 | シーズン1を超える高視聴率 |
| ペントハウス3 | 14話 | 17.1 | 19.5 | 第1話が最高視聴率、第3話が最低視聴率 (14.4%) |
「ペントハウス」は韓国で社会現象となり、シリーズを通じて瞬間最高視聴率は31.1%に達しました。
特にシーズン1と2では高い視聴率を維持し、大ヒットドラマとして知られています。
キム・ソヨン受賞歴
チョン・ソジンを演じたソヨンさんの受賞歴はこちら。
| 年 | 受賞作品 | 受賞部門 | 受賞祭典 |
|---|---|---|---|
| 2021 | ペントハウス | TV部門女性最優秀演技賞 | 百想芸術大賞 |
| 2021 | ペントハウス2 | 大賞 | SBS演技大賞 |
| 2020 | ペントハウス | 中・長編ドラマ部門最優秀演技賞 | SBS演技大賞 |
| 2018 | シークレット・マザー | 週末/毎日ドラマ部門優秀演技賞 | SBS演技大賞 |
| 2010 | – | 10大スター賞 | SBS演技大賞 |
| 2008 | 食客 | 助演賞 | SBS演技大賞 |
| 2019 | 世界で一番可愛い私の娘 | 長編ドラマ部門女性優秀演技賞 | KBS演技大賞 |
| 2009 | IRIS-アイリス- | 人気賞 | KBS演技大賞 |
| 2016 | ハッピー・レストラン~家和萬事成~ | 連続ドラマ部門最優秀演技賞 | MBC演技大賞 |
| 2000 | イヴのすべて | 人気賞 | MBC演技大賞 |
③ハン・ソラ(ユ・ソン)『イブの罠』(2022)

韓国ドラマ界には名だたる悪女が数多く存在しますが、その中でも「イブの罠(Eve)」のハン・ソラは別格です。
筆者の独断と偏見ながら、堂々の「悪女ランキングBEST3」にランクインします。
美しい外見の裏に潜む狂気と、愛という名の支配欲。彼女の行動はもはや「悪女」というより「社会的災害レベル」です。
夫カン・ユンギョムへの執着がとにかく異常。
彼を愛しているというより「所有」したいだけで、他の女性が近づこうものなら「シャー!」と爪を立てます。←猫?(笑)
自分のプライドのためなら人一人の人生を燃やし尽くす、その冷血ぶりは鳥肌ものです。
ハン・ソラの父親は韓国財界を動かす権力者。
その後ろ盾をフル活用し、自分の思い通りにならない人は即制裁。
しかもその「制裁方法」がエグい。
法も道徳も通用しません。
もはや法廷より怖いソラの怒りが成立している時点で、ドラマ界の悪女像を1段階引き上げた功労者(?)と言っていいでしょう。
感情の赴くままに暴れまくり、叫ぶ女ハン・ソラ!
めちゃくちゃうるさいのでボリュームを下げてお楽しみください。
④スミン(ソン・ハユン)『私の夫と結婚して』

親友と夫に裏切られるという最悪の裏切りドラマで、視聴者の怒りを一手に引き受けたのがスミン(ソン・ハユン)。
ジウォン(パク・ミニョン)の夫パク・ミンファン(イ・イギョン)の悪行の数もすごいけどスミンに比べたら小物。
スミンは、ジウォンの親友という名のうそつきの裏切り者。
愛されたくて仕掛けた罠は、常に自分を焼き尽くす炎に変わりました。
表向きは「親友ジウォンの理解者」なんて顔しておきながら、裏ではその夫を横取り。
しかも略奪後は、結婚相手ミンファンが外見だけイケメン、中身はゴミ袋だと気づいて絶望。
自業自得もここまで来ると芸術です。
スミンの悪行を振り返ってみましょう。
・親友の恋人を略奪し、友情を地面に叩きつける
・妊娠を利用し、男を縛りつける
・自分の嘘で首が回らなくなっても、最後まで他人のせい
・「放火+殺人未遂」という、悪女コンボのフルコース
もう、倫理観なしのバーゲンセール状態です。
でも、そんな彼女にも哀しい背景が。
父は浮気で蒸発、母からは愛されず育ち、愛を知らぬまま愛を欲した結果、愛の形を完全に間違えたんですね。
彼女の人生はかわいそうと言えばかわいそう、でもだからといって他人を地獄に引きずり込んでいい理由にはなりません。
最終的には彼女自身がその孤独を極めた人物。
友も家族も夫も失い、最後は警察に囲まれてみじめに捕まるという愛されたい女の末路として、これ以上ない皮肉なオチです。
スミンというキャラクターは、韓ドラ界の「業の深さ」そのもの。
彼女の行動ひとつひとつが「こうはなりたくない女」ランキング不動の1位を守り続けます。
⑤ダギョン(ハン・ソヒ)『夫婦の世界』

一度見たら忘れられない、不倫界のアイコン。
キム・ヒエさん演じる妻ソヌの敵として登場したハン・ソヒさん演じるダギョン。
夫の浮気相手でありながら、妻に「私、彼の子を妊娠したの」と報告しに来るあの狂気。
誰も勝てません。
視聴後、全国の視聴者が叫びました。
「ダギョン、怖すぎる!」
でも、ただの悪女では終わらない。
若さゆえの愚かさ、愛への盲信、そして最後に見せるわずかな後悔。
ハン・ソヒさんの美しすぎる表情が、罪と人間臭さを同時に描きました。
これが彼女のブレイクのきっかけになったのも納得です。
よくある質問(悪女沼にハマる前に)
- Q. どうして韓国ドラマには悪女が多いの?
→ 韓国の脚本文化では葛藤が命。悪女をその中心に立たせることで物語を一気に動かせるからです。 - Q. 実際の女優さん達はこの役を嫌がらないの?
→ むしろチャンスです!悪女役で演技派の仲間入りを果たす女優、多いですよ。イム・ジヨンさんも受賞多数! - Q. 最後に悪女って報われる?
→ 99.9%は地獄行きです(笑)。
まとめ
恋も名誉も、地位も全部手に入れようとした彼女たち。
やってることは最低なのに、なぜか目が離せない。
怒りながらも「次どんなことやらかすの!」とワクワクしてる自分にビックリしますよね。
正直、悪女たちは視聴者のメンタルを試す存在です。
でも同時に、彼女たちの生きる執念や野望や人の物を欲しがる物欲や妬みのすごさにはちょっと感動する瞬間もある。
そう、怖いけど魅力的。
結局わたしたちは、また次の悪女に出会うのを心待ちにしてたりしますよね。



