面白くない韓国ドラマ!個人的にがっかりだった作品は?世間では高評価なのになぜ?
韓国ドラマは、観始めると止まらない魅力がありますよね。
でも、正直「あれ?思ってたのと違う…」とガッカリ。
とくに世間では高評価なのに「うーん…なんで?」等と思うことが皆さんも経験ありませんか?
この記事では、「個人的に面白くなかった」韓国ドラマを3作品ピックアップ!
そして「なぜネットでは高評価なのに面白く感じなかったのか」その理由も探っていきます。
※このページはあくまでも個人の感想です。
面白くない韓国ドラマ3選!個人的な感想!
①ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語

リュ・スンリョン主演でNetflix独占配信された『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』以下:『ソウルの家から』。
「ムービング」での圧倒的な演技が記憶に新しいリュ・スンリョンが、今度は等身大のサラリーマンを演じるということで期待していました。
ところが、正直がっかり。
主人公のキム・ナクス部長があまりにも不快すぎます。
ACTという大企業で25年働くベテラン営業マンという設定なのに、上司にはゴマをすり、部下には威張り、家では妻(ミョン・セビン)に小言ばかり。
序盤から第4話くらいまで、ずっとこの調子が続きます。
「時代遅れの価値観を持つ中年男性が変わっていく物語」というコンセプトは理解できます。
でも、変わる前の期間が長すぎて、途中で観るのをやめたくなるレベルでした。
ただ、リュ・スンリョンのアドリブなのでしょうか?
息子にいつものように小言を言った後、こっそりと「イケメンだな」なんて言ってるところは好感が持てました。
リュ・スンリョンさん、さすがですね。
妻が出来すぎでは?
さらに問題なのが、妻が「出来すぎている」ことです。
夫が役員昇進を逃し、左遷され、希望退職し、退職金詐欺にまで遭うのに、一度も本気で怒らず支え続けます。
息子は普通の大学生。

この「聖母のような妻と完璧な家族」設定が、逆にリアリティを失わせています。
普通なら離婚を考えてもおかしくない状況なのに、すべてを受け入れてくれる妻がいるから、主人公は真の意味で追い詰められることがないのかな?
なにもかもうまくいかない!
ネタバレを避けてふわーっと書きますが、25年も大企業で営業やってきた人間が、ある投資話にまんまと引っかかるのも不自然すぎました。
「怨敵には商業物件を勧めよ」という言葉があるくらい、儲け話なんて他人に回ってきません。
ベテラン営業マンがこんな基本的なことに気づかないなんて、ありえないでしょう。
さらに、視聴者ががっかりしたのが、息子のスギョム(チャ・ガンユン)が初恋相手に誘われて借金を背負うエピソードです。
他人に勝手に借金を背負わされたのですが、
大学生がそんな簡単に借金できるのか?ましてや他人。それに電機も止められた物件の商品を勝手に売りさばいても法的に問題ない?
という疑問も残りました。
「ミセン」との比較

韓国の名作サラリーマンドラマ「ミセン」と比較されるのは避けられません。
あちらは職場のリアルな人間関係を繊細に描いていましたが本作は世代間対立も、企業内の派閥争いも、すべてが表面的です。
工場のエピソードも、あっさり終わってしまって。
現場労働者の声や企業との対立をもっと丁寧に描けば、物語に深みが出たはずです。
工場といえば、「イヌのフンがアップになるシーン」。
あれってアップにする必要ありましたか?
『ソウルの家から』の韓国での放送は午後10時40分~だったのでお食事タイムではないかもしれません。
しかし、デリカシーのない映像にがっかりしました。
とにかく主人公がなにをやってもうまくいかなさ過ぎて視聴者の心が折れてしまうドラマです。
唯一の救い!
唯一の救いは、やっぱりリュ・スンリョンの演技力です。
不快な中年男性から少しずつ変わっていく様子を、表情だけで見事に表現していました。
彼の演技を観るためだけなら、最後まで視聴する価値はあったかもしれません。
工場でだらだらしている社員を一喝するシーンはスカッとしました。
高評価レビューが多いのは、韓国社会の年功序列や家父長制といった背景を知っている視聴者には、より切実に映るからかもしれませんね。
でも、予備知識なしで「面白いサラリーマンドラマ」を期待して観ると、おそらく期待外れです。
定年前後の年代には刺さる作品かもしれませんが、万人受けはしないと思います。
ただ、万人に受けるドラマなど存在しないので仕方ないですね。
②ウンジュンとサンヨン

「ウンジュンとサンヨン」は、最初の予告編を見たとき、すごく期待したドラマです。
親友同士の2人の女性が、大人になって再会して、最後の時間を一緒に過ごす……という設定。
キム・ゴウンとパク・ジヒョンの共演だし、『ユミの細胞たち』でも一緒にやってるから、きっと心がじんわり温かくなるような、でもちょっと切ない、そんなドラマになると思っていました。
しかし、実際に見始めてみると、なんだか「あれ? これ、思ってたのとちょっと違うかも……」と、途中からずっとモヤモヤしてしまいました。
なんでこんなに期待したのかな?

まず、キム・ゴウンの演技は、本当に自然で、ちょっとした仕草や目線だけで「涙は出てないけど心の中で泣いてるんだな」なんて伝わってきます。
パク・ジヒョンも、『ブラームスは好きですか?』や『財閥家の末息子』で、しっかりとした芯のある女性を演じていて、2人の化学反応が楽しみでした。
公式のあらすじにも「小学校時代からの親友で、ある出来事をきっかけに絶交。大人になって再会し、人生の最後の日々をともに過ごす」と書いてあるから、「友情の深さ」「過去の傷」「和解」みたいな、心に残る話になると勝手に期待していました。
期待と違った点
ウンジュン(キム・ゴウン)とサンヨン(パク・ジヒョン)は、小学校時代からずっと、成績も、人気も、何でも比べられてきた。
ウンジュンは地味だけど芯が強く、サンヨンは明るくて目立つタイプの女の子です。
子役のパク・ソンギョンとト・ヨンソの演技もすごく自然で、子どもの頃の「ちょっとした嫉妬」や「勝ちたい気持ち」がリアルに伝わってきます。
でも、大人になっても、そのライバル関係がずっと続いてしまう二人。
サンヨンが有名な映画プロデューサーになって、ウンジュンはまだ無名のドラマ作家。
サンヨンが病気になって、最後の時間をウンジュンと過ごしたいと言い出すのですが、その理由が「ウンジュンに勝ちたかったから」みたいなニュアンスが、随所に出てきます。
正直、ここがちょっと共感できない部分でもありました。
「病気になって、人生を振り返って、親友と和解したい」というテーマなら、もっと温かくて、救われる感じがするはずなのに。
ただ、サンヨンの母・ユン・ヒョンスク(ソ・ジョンヨン)のエピソードや、ウンジュンの母・チャン・スニョン(チャン・へジン)とのやりとりも、すごく丁寧に描かれていたことはよかったです。
キム・ゴウンとパク・ジヒョンの共演は、またぜひ見たいです。
でも、次はもっと、心が軽くなるような、優しいストーリーで会ってほしいなって、ちょっと切ない気持ちになりました。
③殺人者のパラドックス

序盤のワクワク感はたしかにありました。
ただ序盤の女性のヌードで引いてしまったのは事実です。
これまであんなにあからさまなシーンを韓国ドラマで見たことがなかったので「ひょえー」と思ってしまいました。
そして、コンビニ夜勤のシーンから始まって、「平凡な大学生イ・タンが、偶然の殺人をきっかけに覚醒していくダークヒーローものか!」とワクワク。
しかし、今、見終わってみると、「あれ…この設定、もっと面白くできたはずでは?」とモヤモヤが残ってしまいました。
なぜ筆者には刺さらなかったのか?
- 主人公イ・タンの「能力」のルールが最後までわからなかった
- ダークヒーロー×サスペンスという期待と実際の物語の方向性がズレて行った
- 主人公より元刑事ソン・チョンや刑事チャン・ナンガムのほうが存在感を持ってしまう
- 能力ものとしてのスカッと感がなかった
- 「便利アイテム登場でなんとなく解決」の印象が強い
このあたりが、個人的に「高評価ほどハマれなかった」大きな理由です。
あらすじ
物語のスタートはすごくよかったです。
平凡な大学生イ・タン(チェ・ウシク)は、OSコンビニでアルバイトをしていました。
夜勤の帰り道にトラブル客と口論になり、追い詰められた末、衝動的にハンマーを振り下ろしてしまいます。
「人生終わった」と震えるイ・タン。
でもその相手が、実は連続殺人犯(サイコパス)だったことが判明するんですね。
そこから少しずつ、彼は自分に「悪い種」を見分ける能力があることに気づいていきます。
・自分が殺した相手は、みんな過去に悪質な犯罪を犯している
・その死体や証拠が、都合よく消えていく
「これは…ダークヒーロー覚醒の物語になるのでは?」と、ここまではかなり期待値高めでした。
一方で、刑事チャン・ナンガム(ソン・ソック)は、直感と執念で事件の裏を追うタイプ。
いつもガムを噛んですごくかっこいいです。
そこに正体不明の元刑事ソン・チョン(イ・ヒジュン)が絡んできて、イ・タンと刑事たちの三つ巴になる…はずなんですが。
主人公・イ・タンに乗り切れなかった理由

イ・タンというキャラクター自体は、チェ・ウシクらしい「情けなくて優しい普通の青年」です。
顔だけ見ると、たしかに悪人には見えないタイプ。
そこに「悪人だけ見抜いて殺してしまう能力」が乗ってきたら、心理描写がかなりおいしいはずですよね。
ところが、実際に見ていると超能力のルールの説明がないので常に「捕まるんじゃないかな?」と心配で不安です。
「デスノート」のようなあのような爽快感を感じられると勝手に期待していたのにがっかりです。
危なそうでも、「どうせ証拠は消えるんでしょ?」と心のどこかで思ってしまうという点も「なんだかなー」って感じ。
筆者の希望
私が勝手に想像していたストーリー展開をお話します。
イ・タンが「悪人だけを殺すダークヒーロー」になると期待していました。
- 毎話ごとに悪いヤツを見つけて裁いていく
- その裏でナンガム刑事が真相に迫っていく
こんな構図なら、1話完結型のサスペンスとしても成立しますよね。
ところが、実際はイ・タンの成り行き殺人の積み重ねと、周囲のキャラの事情がごちゃっと絡んでいく形で、スカッとする「制裁ドラマ」にはなりません。
「能力ゆえの葛藤」が深掘りされていれば、まだ感情移入できたと思います。
でも、彼の罪悪感や「本当は殺したくない」という苦しさより、「なんかまた巻き込まれてしまった」「便利な存在に頼ってしまう」側面が強く出ているイメージ。
ヒーローでもない、徹底した悪でもない、中途半端な位置に立たされてしまった印象です。
刑事チャン・ナンガム(ソン・ソック)は安定の魅力

それでも、ナンガム刑事は、「私の解放日誌」などで見せたソン・ソックの魅力が活きていて、
- 直感が鋭く、しつこく食らいつくタイプ
- 一見ドライだけど、情もある
- 部下ヨンジェ(クォン・ダハム)らとのやり取りに人間味が出る
安心して観ていられる刑事さんです。
ただ、その「刑事チームのドラマ」がだんだん主軸に近づきすぎて、イ・タンの物語の輪郭がぼやけてしまった感覚がありました。
ダークヒーローものを期待していた身としては、「刑事ドラマとしては悪くないけど、求めていたのはそこじゃない」というズレを感じています。
もちろん、これらはあくまで「悪者を成敗するかっこいい主人公の作品を期待していた個人的な目線」での感想です。
ソン・ソックやチェ・ウシクが好きな方、韓国サスペンスの少しねじれた世界観が好きな方には、充分楽しめる部分もあると思います。
きっとこの作品は好き派と合わなかった派で、感想がかなり割れるタイプですよね。
あなたはどうでしたか?
「そこまで気にならなかった」「むしろそこがよかった」というポイントがあれば、他の作品との比較も交えながら語り合ってみたいです。
まとめ
韓国ドラマは世界中で愛されるコンテンツだけど、万人受けするわけではありません。
「あれ?期待していたストーリーと違う…」と感じるドラマがあっても不思議じゃない。
むしろそういうドラマこそ、自分に合うか試してみる価値があるとおもいます。
この記事で取り上げた3作品は、自分には合わなかったものの、確かに評価される理由もあるので見る価値があるでしょう。
何か「これ面白くない!」なんて思ったドラマがあったら、ぜひ感想をこっそり教えてほしいです。








