【韓国ドラマ】シーズン2で失速した3選!あーがっかりの理由は?
韓国ドラマの中には、シーズン1が神展開すぎて続編のハードルが爆上がりした作品、ありますよね。
でもいざシーズン2を見てみると、「あれ…前のほうがよかったかも?」なんてガッカリしてしまうことも。
今回は、期待が大きすぎたせいで失速した感が否めない韓ドラ3本をピックアップ!
面白い部分もあるのに、どうしてこうなった?と思わず首をかしげた作品たちを紹介します。
※このページはあくまでも筆者の感想です。ドラマの感想は人それぞれ違うので、「そんな考えもあるんだな」というくらいの軽い気持ちでお読みいただけると幸いです。
【韓国ドラマ】シーズン2で失速した3選!
①イカゲーム

Netflixで2024年12月に配信された『イカゲームシーズン2(Squid Game 2)』。
前作が世界的大ヒットを記録しただけに、誰もが二匹目のドジョウを期待していましたね。
ところが、期待が大きかった分「ちょっと違うかも?」という声も少なくありませんでした。
今回はその理由を、物語・キャラクター・演出それぞれの視点から深掘りしていきます。
あらすじと作品背景
物語は前回のゲームから2年後。
優勝者のソン・ギフン(イ・ジョンジェ)は、ゲームを止めようと再び組織に近づきます。
一方、兄を追い続ける警官ファン・ジュノ(ウィ・ハジュン)も生存しており、謎のフロントマン(イ・ビョンホン)との再会を果たす展開に。
新たな参加者として、臨月のジュニ(チョ・ユリ)や、投資家ミョンギ(イム・シワン)、元軍人カン・ノウル(パク・ギュヨン)らが登場。
それぞれの人生を賭けた戦いが再び幕を開けます。
制作費はシーズン2と3を合わせて前作の薬倍といわれており、160億円を上回っています。
監督のファン・ドンヒョクが演出・脚本を手がけ、スケール感はまさに映画級でしたね。
『イカゲーム』の正式な製作費は、シーズン1のみがおおよそ公表されています。シーズン2と3は「まとめての総額」が報じられているだけで、シーズン別の正確な内訳は公表されていません。
- シーズン1の製作費は、おおよそ「約250億ウォン前後(約24~28億円程度)」と報じられています。
- シーズン2と3については、「シーズン2・3あわせて製作費1000億ウォン(約160億円)規模」といった形で報じられることが多いです。
物足りなさの正体
多くのファンが感じたのは、「ゲームそのものの刺激が薄れた」という点でしょう。
前作で描かれた貧困と暴力の寓話に比べ、今作はギフンの内面や罪の意識に焦点が当たり、心理ドラマ的な要素が強くなっていました。
それ自体は興味深い構成ですが、デスゲームの残酷な緊張感を求めていた視聴者にはやや静かに感じられたのかもしれません。
また、登場人物の数が多く、それぞれのエピソードが十分に掘り下げられなかった点も惜しいですね。
たとえばヨンシク(ヤン・ドングン)と母クムジャ(カン・エシム)の親子関係は心を打つものの、描写の尺が短く、感動が持続しない印象を受けました。
それでも光った俳優陣の演技力
イ・ジョンジェの繊細な演技はやはり圧巻でした。
また、コン・ユが演じる「スーツの男(めんこ男)」の狂気じみた存在感は、シーズン2の序盤を強烈に印象づけています。
パク・ソンフン演じるトランスジェンダーの兵士ヒョンジュの設定も社会的テーマを投げかけており、韓国ドラマの新境地を感じましたね。
『イカゲーム シーズン2』は、完結編への序章としての性格が強い作品だと思います。
スリルを求める視聴者にとっては物足りなさが残る反面、人間の欲と倫理の狭間を描く深みは健在です。
「完結はシーズン3で」という構成を理解して観ると、ラストの選択には納得できるでしょう。
②SweetHome

Netflixオリジナル韓国ドラマ스위트홈2(『Sweet Home2』)は、2023年12月に公開された待望の続編でした。
ところが、前作のような強烈な没入感や心理的スリルを感じられず、「失速した」との声が多く上がったのも事実です。
なぜこの作品は期待を裏切る結果になってしまったのでしょうか。
シーズン1が放った圧倒的な衝撃
2020年に配信された『Sweet Home』シーズン1は、人間の欲望が怪物化を引き起こすという独創的な設定が話題となりました。
舞台となるグリーンホームという古びた団地で繰り広げられる極限のサバイバル、そしてソン・ガン演じるチャ・ヒョンスの繊細な心の変化が、視聴者の心を掴んでヒットしましたよね。
監督イ・ウンボク(『トッケビ』『太陽の末裔』など)らしい映像美と緊張感ある演出も圧巻で、社会的メッセージを含みながらもエンターテインメント性を失わない傑作として高く評価されました。
シーズン2の舞台転換がもたらした違和感
シーズン2では舞台がグリーンホームから離れ、広大な荒廃した世界へと移りました。
人間VS怪物の閉鎖的な緊迫感が薄まり、ストーリーの焦点がぼやけてしまった印象を受けた人も多いでしょう。
チャ・ヒョンス(ソン・ガン)、ピョン・サンウク(イ・ジヌク)、ソ・イギョン(イ・シヨン)、イ・ウニュ(コ・ミンシ)らおなじみのキャラクターたちが再登場する一方、ユ・オソン、キム・ムヨル、ジニョン(パク・チャニョン役)ら新メンバーも加わり、大人数の群像劇になりました。
これにより一人ひとりの心理描写が分散し、視聴者が感情移入しづらくなった点は否めません。
「一人の人間が怪物になる恐怖」や「生き残る者の罪悪感」といった、前作での核心テーマが薄れてしまったのは大きな損失だったと思います。
キャラクター描写の浅さと群像の混乱
ヒョンスの内面葛藤が描き切れなかったことは、シリーズの魅力を損ねた大きなポイントでしょう。
また、ピョン・サンウクがチョン・ウィミョンに身体を奪われるという複雑な設定も、説明不足のまま展開され、「結局どういうこと?」と疑問を残したまま終わる場面も多かったですね。
イ・ウニュ(コ・ミンシ)が兄ウニョク(イ・ドヒョン)を探すくだりも感情的には共感できるのですが、エピソードが断片的で十分な深掘りに至りませんでした。
強いドラマ性よりも、設定の複雑化が優先されてしまった印象があります。
映像美と音楽はやはり秀逸
失速したとはいえ、映像表現やOST(劇中音楽)の完成度は非常に高いです。
特に、怪物化する過程を描いたシーンのVFXやカメラワークには、『トッケビ』や『智異山』で知られるイ・ウンボク監督の技術力が光っています。
また、哀しみと静寂を響かせるピアノサウンドは、ヒョンスの孤独や人間の葛藤を的確に表現していましたね。
期待は次なる『Sweet Home3』へ
シーズン2は確かに失速した部分もありますが、それでも物語は完結していません。
シーズン3に向けて、ファンとしては「どんな形で人間性の結末を描くのか」に注目が集まります。
ヒョンスとウニョクの再会、そして特殊感染者という存在の意味がどのように収束するのか。
その答えが、シリーズ全体の核心になるでしょう。
③悪霊狩猟団カウンターズ

韓国ドラマ「アクリョンサニョンダン:カウンターズ2」(邦題:悪霊狩猟団:カウンターズ2)は、2023年夏にtvNで放送された超能力アクションドラマです。
シーズン1の快進撃から続く展開にファンの期待は高かったのですが、放送後は「少し物足りない」「勢いを失った」と感じた視聴者も多かったようですね。
なぜシーズン2は期待ほどの熱量を保てなかったのでしょうか。
登場人物とキャスト ― 新旧メンバーの化学反応

物語の中心にいるのは、もちろんチョ・ビョンギュ演じるソムン。
彼はシーズン1で見せた熱血さをそのままに、さらに成長した姿を披露しました。
対して、怪力担当のカ・モタク(ユ・ジュンサン)、記憶と感情を操るト・ハナ(キム・セジョン)、癒やしの力を持つチュ・メオク(ヨム・ヘラン)らも続投しており、ファンには懐かしさがありました。
しかし、今回は新キャラナ・ジョクボン(ユ・インス)が加わったことで、チームのバランスに変化が生まれます。
彼のにおいで悪霊を嗅ぎ分けるユニークな設定は面白かったですが、初期エピソードではギャグに寄りすぎて緊張感が削がれた印象もありますね。
敵役として登場するピルグァン(カン・ギヨン)は、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』などで見慣れた柔らかな印象から一転、悪のカリスマを放っていました。
けれども後半になるほど、その狂気と目的がやや薄れていったのが惜しいところでしょう。
ストーリー構成とテンポ ― 複雑化と感情線の置き去り
シーズン2では、中国のカウンターズまで巻き込み、スケール感を拡大させています。
設定の厚みは魅力的ですが、代償として物語の焦点がぼやけた面も感じました。
とくに、悪霊がカウンターの能力を吸収するという新しいルールは斬新な反面、説明が重なりテンポを弱めています。
また、善と悪の葛藤を描く時間が十分ではなく、カタルシスが弱かったという声も。
最も人間らしい悪霊の物語として展開すれば、より感情的に深く刺さったかもしれませんね。
見どころと演出 ― パワーアップはした、けれど…
演出のユ・ソンドン監督はアクション面で確実に進化を見せています。
念力バトルのスピード感や結界(キョルゲ)の表現はシーズン1より迫力が増しており、映像的な満足度は高かったです。
その一方で、視覚に頼りすぎてドラマ本来の人の心を救う物語の比重が薄くなったようにも感じられました。
OSTではCRAVITYの「Ready Set Go」と、キム・セジョンの「もう一度そんなふうに」が注目を集めました。
特に後者は切ない歌声が物語の裏にある「再生」と「希望」を象徴していましたね。
サウンド面では高評価が目立ちました。
共感と余韻 ― 成長の途中にあるヒーロー
シリーズを通して、ムンの「誰かを守りたい」という信念は変わっていません。
たとえ敵がかつての恩人であっても、彼の真っ直ぐな心は揺るがない。
ここに視聴者が共感し、涙した方も多いでしょう。
シーズン2は確かに勢いに陰りが見えましたが、それを「失速」とだけ捉えるのは少し酷かもしれません。
これまでの成長譚の一区切りとして見れば、ムンたちがなお試行錯誤の中にいること自体、物語として誠実だったとも言えるでしょう。
「悪霊狩猟団:カウンターズ2」は、完璧ではなかったけれど、キャラクター愛と脚本の誠実さが光る作品でした。
シーズン3があるなら、再び人の心を救うヒーロー物語へと立ち戻ってほしい。
そんな期待を抱かせる結末だったと思います。
まとめ
シーズン2は、ファンの期待に応えるのが本当に難しいですよね。
キャラや展開を広げようとして、逆にテンポが崩れた作品も多い印象。
でも、それでも気になるのがドラマ沼の宿命と言いましょうか。
気になったタイトルがあったら、ぜひ失速の理由を自分の目で確かめてみてください。








