「きっとこのあと面白くなるはず…!」そう信じて最後まで見続けたのに、結局そこまでハマらないまま終わってしまったドラマはありませんか?

つまらなくてリタイアするほどでもないから、なんとなく思い出したタイミングで再生しては止めて…をくり返して、気づけば完走までに数か月。

そんな微妙な立ち位置のドラマって意外とありますよね。

そこで今回は、個人的にそんな風に思ったドラマを3作ご紹介します。

どれも人気作なので、「ああ、こういうふうに感じる人もいるんだな」くらいの軽い気持ちで読んでいただけたらうれしいです。

そろそろ面白くなるだろうとずっと待った韓国ドラマ!

①Mssナイト&Mssデイ

「Missナイト&Missデイ」の主人公・ミジンは、公務員試験に8年も挑戦し続けて、最後の希望だった環境職も落ちて、人生どん底の夜に雷に打たれてしまいます。

目が覚めたら、鏡の中には50代くらいのおばさん(イ・ジョンウン)が!

でも、夜になると、また元の20代のミジン(チョン・ウンジ)に戻る。

昼は「イム・スン」という名前で、シニアインターンとして検察庁で働き、夜は自分の人生を生きる。

まさに「一人で二人の人生」を歩む、ファンタジー×ラブコメ×サスペンスのドラマです。

最初は「昼はおばさん、夜は20代」という設定が新鮮で、ミジンが検察庁でケ・ジウンとバチバチやり合うシーンとか、コ・ウォンがミジンにドキドキするシーンとか、けっこう楽しくて「この調子で行けばいいのに~」と思ってました。

でも、途中から「あれ?なんかズレてる」と、だんだんモヤモヤしてきちゃっいました。

今回は、その「面白くないな~」と感じた部分を、正直に書いてみますね。

期待した「おばさんパワー」が、後半で消えた

最初の見どころは、間違いなく「おばさん化したミジン」。

昼は50代のおばさん・イム・スンとして、検察庁で「若い子は甘いわよ~」と、ケ・ジウンを翻弄するシーンがすごく面白かった。

イ・ジョンウンさんがダンスをするのですが、キレッキレですばらしいです。

でも、後半になると、ミジンの正体がバレる前から、どんどん「普通の20代女子」っぽくなっていく。

「おばさん」としてのユニークな視点や、年齢を武器にした行動が、どんどん薄れていく感じ。

特に、ケ・ジウン(チェ・ジニョク)が「おばさん」に惹かれていくはずなのに、実際は「夜のミジン」にドキドキするシーンばかり。

「おばさん時代のミジンが、ケ・ジウンにどう影響したのか」をもっと深く描いてほしかったです。

結局、「おばさん」は「変身の設定」のためだけのツールみたいになっちゃった気がして、ちょっと残念でした。

ケ・ジウンのキャラが、後半で「ただのイケメン検事」に

ケ・ジウンは、最初は「仕事中毒で完璧主義、人間関係がヘッポコ」という、すごく個性的なキャラです。

眼鏡をかけてると超クールで、同僚も「ヘルゲート」と呼ぶほど、周りを振り回す感じが、面白かった。

でも、後半になると、ミジンに惹かれていくにつれて、どんどん「ただのイケメン検事」に

「おばさん」に振り回されてたはずなのに、ミジンの正体がバレてからは、あっさり受け入れて、あとは「ミジンを守る男」モード。

「おばさん」と「20代のミジン」の両方を好きになる過程が、もっと複雑で、もっと葛藤があってもよかったですよね。

「おばさん時代のミジンも、すごく好きだった」と言うシーンはあったけど、その気持ちがどう生まれたのか、もっと丁寧に描いてほしかったかも。

コ・ウォンは必要だった?

コ・ウォン(ペク・ソフ)は、アイドルとして登場して、ミジンに片思いする役です。

最初は「アイドルが地方の検察庁にいるって、なんか変だけど、面白いかも」なんて思ってました。

でも、見ているうちに「このキャラ、本当に必要だった?」などと思えてきて複雑に。

ミジンの正体にいち早く気づくのは、確かに重要な役割だけど、それ以外のシーンが、ちょっと「ツギハギ」みたい。

特に、コ・ウォンの過去(アイドルとしての苦しみ、不眠症、薬の依存)が、ミジンのストーリーとどうつながるのか、いまいちピンときませんでした。

「ミジンの正体を知ってる仲間」としての役割はあったけど、もっと深く絡ませて、ミジンの成長に直接影響を与える展開にしてほしかったような気がします。

サスペンス部分が中途半端

このドラマは連続婦女子失踪事件というサスペンス要素もあったけど、正直「サスペンスとしては、ちょっと弱いな~」と感じました。

事件の真相が、ミジンの家族と深く関わっているのは、すごくいいアイデア。

でも、事件の謎解きや、犯人との駆け引きが、けっこう「ご都合主義」。

特に、ミジンが「おばさん」の姿で事件に関わるはずなのに、実際は「20代のミジン」が中心で、事件解決も、ミジンの感情的な訴えで終わる感じ。

「おばさん」という立場を活かした捜査や、ケ・ジウンとの協力が、もっと深く描かれてほしかった。

「そろそろ面白くなるだろう」と待ったけど…

最終回も、ちょっと「強引にまとめた」感じがして、「そろそろ面白くなるだろう」とずっと待ってたのに、「結局、これで終わり?」って、ちょっとモヤモヤしたまま終わってしまいました。

「おばさん時代の経験が、自分を強くした」というメッセージが、もっとしっかり伝われば、納得感が高かったはず。

ファンタジー×ラブコメが好きな人には、最初の数話だけでも楽しめるけど、最後まで「面白い!」と思えるかどうかは、人によるかも。

②ゴーストドクター

「そろそろ面白くなるかな?」と毎話、心の中でつぶやきながら見てたのが「ゴーストドクター」。

最初は「RAIN(ピ)主演のファンタジー医療ドラマ、楽しみ!」ってワクワクしてたのに、気づいたらちょっと疲れ気味に。

結論から言うと、私にとっては「結局これで終わり?」とがっかりしてしまったドラマです。

最後まで見たけど、正直、あんまりおもしろくなかったなって思いました。

あらすじ:「憑依医療」

「ゴーストドクター」は、天才心臓外科医・チャ・ヨンミン(RAIN)が、事故で意識不明になり、お坊ちゃま研修医・コ・スンタクの体に魂が憑依するというファンタジー医療ドラマ。

設定自体は、結構新鮮で、「メスを握ったときだけ憑依できる」というルールも、最初は「へぇ~、これどうやって話が進むんだろう?」と興味が持てました。

でも、実際に見てみると、そのルールが細かくて、ちょっと窮屈に感じたんですよね。

例えば魂が抜けた身体と魂はある一定の距離以上離れた場所に行けない等です。

ファンタジーなのだから「もっと自由に描けばいいのにな」なんて思っちゃいました。

前半は「そろそろ面白くなるかな?」

最初の数話は、ヨンミンがスンタクの体に憑依して手術するシーンや、2人のやりとりが面白くて、「あ、これはいけるかも?」と思いました。

病院に住んでる幽霊の設定も丁寧に描けており、この人たちからの情報がありがたいです。

でも、すぐに「病院の権力争い」や「悪役の陰謀」がメインになって、ファンタジー要素が後退しちゃう。

「憑依」という設定が、結局、手術シーンの演出のためだけに使われてる感じで、物語の核としてちゃんと活かされてない気がしてきました。

あと、患者のエピソードが、1話1話、似たようなパターンで進んでいく点も残念。

「重い病気の患者がいて、ヨンミンが手術で救う」という流れが繰り返されるだけだと、だんだん「またこれか…」なんて感情移入しにくくなってきました。

中盤以降:「もう面白くなるはず」

中盤から後半にかけても、決定的におもしろい場面になりません。

病院の権力争いや、悪役の動きもグダグダ。

手術シーンは、切開や臓器が映るくらいリアルで、医療ドラマとしてはしっかり作られており見ごたえがあります。

でも、ファンタジーと医療のバランスが、うまくかみ合っていません。

ファンタジー要素が「ちょっとした演出」で終わって、医療ドラマとしてはありきたりな展開に見えてしまうところがありました。

最終回:「結局これで終わり?」

最終回も、ヨンミンとスンタクの関係性や、患者の命をかけた展開は、ちゃんとまとめてくれてます。

でも、個人的には「びっくりする展開」でもなければ、「涙が出るほど感動する」ってほどでもなくて、「あ、これで終わりか」と、ちょっと拍子抜けしました。

ファンタジー設定をちゃんと納得できる形で終わらせてはくれてるけど、「もっとこうしてほしかった」という後味がちょっとスッキリしない感じです。

③ホンチョンギ

「ホン・チョンギ(紅天機)」は、架空のダン王朝を舞台にしたファンタジー時代劇です。

鬼や魔王、神が人間の運命に深く関わる世界で、「絵」と「恋」と「封印」が物語の中心になっています。

魔王を封じ込めた神霊画「永宗御用」をめぐる呪いから、2人の子どもが運命を狂わされるところから物語が始まります。

一人は、魔王の呪いのせいで盲目に生まれたホン・チョンギ(キム・ユジョン)。

もう一人は、雨乞いの儀式の「人身御供」にされ、事故で視力と家族を失う代わりに魔王を体に宿したハ・ラム(アン・ヒョソプ)です。

のちに、目が見えるようになった天才女画工チョンギと、盲目の天文官ラムが大人になって再会し、再び魔王封印の絵に関わっていくという流れになります。

設定だけ聞くと、「これは絶対面白いやつ」と思ってしまいますよね。

物語の軸:絵と呪いと運命

この作品の面白いところは、「絵」が単なる芸術品や趣味、仕事ではなく、「世界を守るための力」として描かれているところです。

  • 魔王を封じ込めるための特別な絵(永宗御用)
  • その絵を描いた画工が負う呪い
  • 新たな封印のために、再び絵を描く運命を背負わされる娘

という構図になっていて、絵筆を取る行為そのものが、命がけの選択になっていきます。

ここはかなり独特で、「画工」という職業がただの芸術家ではなく、国と天をつなぐ存在として描かれているのが印象的でした。

絵を描くシーンも丁寧で、筆運びや墨のにじみ方まで細かく見せてくれるので、アート系の描写が好きな方にはかなり刺さると思います。

一方で、物語全体としては「魔王の封印」「王位争い」「運命の恋」と、要素を盛り込みすぎたせいか、少し散漫に感じるところもありました。

どれも面白くなるポテンシャルはあるのに、1つひとつの掘り下げがあと一歩…というもどかしさが残るんですよね。

良かったところ:映像美と優しい世界

まず褒めたいのは、映像の美しさと迫力です。

ロケ地の村や山々、天文台、宮中のセット、屏風に描かれた絵……どこを切り取っても韓国時代劇の美術力を見せつけられるような画が続きます。

とくに、星空とラム、チョンギが絵を描くシーン、雪景色の中の再会など、「あ、このカットはすばらしいな」と思う場面はいくつもありました。

CGの魔王や霊的な演出に最初はちょっと戸惑うシーンもあるんですが、不思議と中盤には慣れてきて、世界観の一部として受け入れられてしまいます。

モヤモヤしたところ:テンポと視力問題

一方で、「そろそろ面白くなるだろう」と思いながら見続けることになった大きな理由は、やっぱりテンポと焦点の置き方だと思います。

中盤以降、魔王の封印や儀式、王位争いの駆け引きが長く続きます。

ファンタジー史劇としては王道なんですが、「恋愛の行方をもっと見たい」「日常のキュンやときめきが欲しい」と思う視聴者にとっては、説明シーンと儀式シーンが多すぎる印象になってしまいますよね。

しかも、物語のど真ん中にあるはずの「視力」の扱いが、最後までふわっとしているのもモヤモヤを強くします。

  • なぜチョンギは見えるようになったのか
  • なぜラムは見えなくなったのか
  • ラストの“変化”はどういう理屈なのか

ファンタジーだから細かく説明しすぎない、という考え方もありますが、視聴者はそこをずっと見守ってきたので、「もう少し言葉にしてほしかったな」と感じてしまいます。

「結局これで終わり?」

全16話を見終わったあとに残るのが、

「つまらなくはなかった。ビジュアルも美術も良かった。でも、期待していた爆発的な面白さまでは届かなかった」という、少し中途半端な満足感です。

制作陣は、おそらく魔王封印の儀式と命がけで絵を描く行為こそをクライマックスにしたかったはずです。

でも視聴者の多くは、ラムとチョンギの心が完全に通じ合う瞬間を一番のピークとして待っていたと思います。

そのズレが、「そろそろ面白くなるはず…」という期待が最後まで続いてしまう原因になっている気がします。

とはいえ、赤い目のラムと、涙を浮かべながら絵筆を握るチョンギの姿は、一度見たらなかなか忘れられません。

ストーリーに完璧にハマったわけではないけれど、印象的なシーンとビジュアルで記憶に残るドラマというポジションに落ち着く作品だと感じました。

まとめ

今回は、いつになったら面白くなるのかな?なんてずっと思いながら、でもなぜか最後まで見ちゃったドラマを3作品ご紹介しました。

途中で「もうやめようかな」と何回も思ったけど、ふと気づいたら最終回まで見終えていて、「あれ、なんで最後まで見たんだろう…?」と自分でも不思議になるくらい。

あくまでも個人の感想なので、「そんな風に思わなかったよ」「むしろすごく好きだった!」という方もきっと大勢いると思います。

ドラマは、同じ作品でも人によって感じ方が全然違うから、その違いも含めて面白いですよね。

私の感想がちょっとでも「あるある!」って思ってもらえたなら、うれしいです。

気軽に読んでいただけたらと思います。