韓国ドラマ『怪物』、もうご覧になりましたか?
「ただのサスペンスだと思って見始めたら、とんでもなかった!」って感想を持つ方が本当に多いんですよね。
このドラマ、2021年の「第57回百想芸術大賞」で作品賞、脚本賞、そして主演男優賞の三冠に輝いたっていうから、そのクオリティは折り紙つきです。
単に犯人を追いかけるだけじゃなくて、人間の心に潜む「怪物」の正体を、ゾクゾクするほどリアルに描き出しているんですよ。
この記事では、そんな『怪物』の全話のあらすじを、「本当に知りたい核心部分」にフォーカスして徹底解説していきます。
ネタバレ満載なので、まだ見てない方はご注意ください!
でも、結末を知ってもなお「もう一度見たい」と思わせる、このドラマの深すぎる魅力を一緒に味わってみませんか?
序章:マニャンに現れた20年の闇と新たな事件の影(第1話〜第4話)
田舎町の小さな派出所を舞台に、過去の事件のトラウマを背負うイ・ドンシク巡査部長(シン・ハギュン)と、ソウルから来たエリート警部補ハン・ジュウォン(ヨ・ジング)がバディを組み、連続猟奇殺人事件を追う物語です。
お互いを疑い、騙し合いながら真実に向かっていく姿は、本当に息をのむ緊迫感なんです。
特に、主演のシン・ハギュンさんの「本当に彼が犯人なんじゃ…?」と思わせる怪演ぶり!
彼の不気味な笑顔や、何を考えているか分からない眼差しに、私は何度も「え、どういうこと!?」ってテレビの前で固まっちゃいました。
物語は、静かな田舎町マニャンで、20年前の未解決事件の影が再び忍び寄るところから始まります。
誰もが秘密を抱え、誰もが怪しく見える、そんな空気感がたまりません。
第1話「現れる」
20年前、ドンシクの双子の妹ユヨンが指の第一関節だけを残して失踪した事件は、マニャンの人々の心に深く突き刺さったままです。
その容疑者だったドンシクは、今もマニャン派出所の警官として働いています。
そこに、ソウルからエリートのジュウォン警部補が異動してきます。
ジュウォンはドンシクを警戒し、彼の過去を探ろうとします。
気の合わない二人がバディを組まされ、パトロール中に通報を受け認知症の老人の捜索へ向かうと、葦原で指先が切断された白骨遺体を発見。
20年前の事件を連想させる猟奇的な手口に、ゾクッとさせられます。
第2話「消える」
発見された白骨遺体は、ユヨンではありませんでした。
実は、その遺体は、上の許可を得ずにおとり捜査をするため、ジュウォンが利用した女性だったのです。
父で警視総監次官のハン・ギファンは、女性の身元が分かれば親子共々終わりだとジュウォンに警告します。
一方、ドンシクは兄のように慕うスーパー店主カン・ジンムクの娘ミンジョンが帰らないことを知り、ソウルまで捜しに行きます。
ドンシクにとってミンジョンは娘のような存在。
そんな中、ミンジョンは保護された派出所をこっそり抜け出し行方不明に。
事件の調書が消えていることに気づいたジュウォンは、ドンシクへの疑念を深めていくのです。
第3話「笑う」
マニャンスーパーの前で、ついにミンジョンの指先が発見されるという、最悪の展開!
ドンシクとジュウォンはお互いに疑念の目を向けながら、刑事のオ・ジファ(キム・シンロク)から参考人として聴取を受けます。
ジュウォンは、派出所の書庫で消えたはずの調書が戻っていることを確認し、ドンシクと幼馴染のパク・ジョンジェ(チェ・テフン)が共犯ではないかと疑います。
さらに、ミンジョンの捜索で見つかった携帯から、ジュウォン宛てにメールを送信した履歴が発見されます。
不正が明るみになることを恐れたジュウォンは休職することになり、その姿をドンシクは笑いながら見送るのです。
このドンシクの不気味な笑みに、「本当に彼が怪物なの?」って思わず声を上げた視聴者も多いのではないでしょうか?
第4話「泣く」
ミンジョン失踪事件の容疑者として、ドンシクが緊急逮捕されます。
彼の家の地下室からミンジョンの血痕がたった1滴だけ見つかったためです。
ジュウォンは、犯行は別の場所だと推測し、ユ・ジェイ(チェ・ソンウン)の精肉店を捜索します。
そこで見つかったのは、ミンジョンではなく、失踪したジェイの母親のDNAでした。
ドンシクはジョンジェの証言で釈放されますが、実は20年前のユヨンの事件でも、ドンシクを救ったのはジョンジェのアリバイ証言だったのです。
ジュウォンは、ドンシクが「誰かを庇っている」と推測し、「あんたがかばっているのはいったい誰なんだ!」と詰め寄ります。
ドンシクの秘めたる思いと、ジュウォンの焦りがぶつかり合う、迫力のあるシーンですよね。
深まる謎と仕掛けられた罠:真犯人の露呈(第5話〜第8話)
権力者たちの思惑が絡み、事件はどんどん複雑になっていくんです。
ここからドンシクとジュウォンのバディ感が少しずつ生まれていくのが見どころですよ!
第5話「だまされる」
ジュウォンは記者たちの前で連続殺人事件の関連を主張しますが、父ハン・ギファン次長が記者会見を開き、その主張を否定し、隠蔽しようとします。
このあたりから、ジュウォンは「法を守る者」である父を疑い始めるんですよね。
ドンシクは、ミンジョンの父ジンムクが再開発イベントで娘の事件が開発中断の原因になることを望まないと発言する姿に違和感を抱きます。
彼はこのイベントでト・ヘウォン議員やイ・チャンジン代表と対面し、権力者たちの裏の顔を目の当たりにするのです。
この頃、ジュウォンはうっかりおとり捜査で利用した女性、イ・グムファの名前をドンシクの前で明かしてしまい、二人の秘密が一つ共有されることになります。
第6話「だます」
ジンムクはドンシクに電話をかけ、ジュウォンの連絡先を教えろと頼み、捜査を依頼します。
ジュウォンはジンムクの証言を録音します。
ジュウォンは、派出所のナム所長(チョン・ホジン)が防犯カメラの映像を消したことを突き止めますが、所長は「一度だけ見逃してほしい」と口を閉ざします。
一方、オ・ジファはドンシクが弟を疑っていることを知りながら、「犯人が親友のジョンジェであって欲しい」と本心を吐露します。
そんな中、ドンシクはミンジョンの携帯を精肉店の裏で見つけ、「私を出して」とミンジョンのふりをしてジンムクにメッセージを送るという、大胆な罠を仕掛けるのです。
ドンシクの「怪物」としての覚悟が、ここで明確に見えてきます。
第7話「釣る」
ドンシクのメッセージに釣られたジンムクは、ミンジョンが失踪した日のことを話し始めます。
ドンシクとジュウォンは、ジンムクを逮捕するため、ジェイと協力することに。
ドンシクは、ミンジョンが命を奪われた日、ジンムクの家の地下室でミンジョンの指と、ジュウォンが利用した女性の携帯を見つけていました。
ドンシクは遺体がなければ殺人は立件されないという過去の経験から、証拠を隠し、確実に犯人を捕まえる機会を伺っていたんです。
そして、ジェイの精肉店に、ジェイの母の髪飾りと遺体がある場所を記したメモを置いていきます。
最終的に、ジュウォンとジンムクが、ミンジョンの遺体を掘り起こそうとするドンシクを逮捕する、という衝撃的な展開で終わるのですよ。
第8話「釣られる」
ミンジョン殺害等の容疑で逮捕されたジンムク。彼は罪を認めようとしないのですが、ドンシクの「ミンジョンは実の娘ではないだろう」という問いに逆上します。
ドンシクとジュウォンは、ジンムクがミンジョン殺害前日に釜山の「マリア」という店に来ていたことを突き止め、彼の妻ユン・ミヘを探します。
ミヘは交通事故で亡くなっていたのですが、二人は彼女が生きていると偽り、ジンムクの自供を引き出そうと取引を持ち掛けます。
ドンシクは、ユヨン殺害は否定しつつも、遺体を埋めたことを匂わせ、ミヘを連れてくればユヨンを埋めた場所を教えると持ち掛けたのです。
その結果、マニャン精肉店からはジェイの母親の遺体が発見されます。
しかし、ユヨン殺害は否定し、「ユヨンは俺じゃない」という血文字を残し、ジンムクは留置場で自らの命を絶ってしまいます。
終章:権力の闇と真の怪物の正体(第9話〜第16話/最終回)
ジンムクの死で終わるかと思いきや、事件は20年前のユヨンの事件の核心へ。
権力者たちの隠蔽工作が次々と暴かれていく様は、本当に息をのむ展開です。
第9話「浮かぶ」
ジンムクの自殺から3か月後、休職していたジュウォンが派出所に戻ってきます。
ジェイは、ジンムクが自殺した日に留置場に向かう自分の映像で何者かに脅迫され、警察に出頭。
そしてついに、ドンシクの家の地下、ボイラーのある場所から、ユヨンが大学合格祝いに渡した指輪をはめた白骨遺体が発見されるのです。
「遅くなってごめん…」と涙を流すドンシクの姿は涙を誘います。
第10話「沈む」
ジンムクの自殺教唆などの容疑でナム所長が緊急逮捕されますが、ジュウォンが証拠を偽装したことで釈放されます。
ユヨンの遺体は、首を絞められて亡くなってはおらず、車で何度も轢かれた可能性が判明。ジンムクはユヨンの殺害には関わっていなかったことが明らかになります。
ジュウォンはナム所長を尾行中に、彼が拉致されるのを目撃し、ドンシクに連絡します。
ドンシクが駆けつけると、ナム所長はすでに息絶え、その横でジュウォンが崩れ落ちていました。
第11話「締める」
ナム所長殺害の犯人を探すドンシクとジュウォンは、所長が本庁でハン・ギファン次長やチョ巡査部長に会っていたことを突き止めます。
チョ巡査部長は、ナム所長がユヨンの事件で「ギターピックの鑑定書」が無くなった件と今回の事件が似ていると話していたと明かし、鑑定書を処分したのがチョ署長だと指摘していたと証言します。
ドンシクはジョンジェに「お前が隠している地獄は何だ」と問うのですが、ジョンジェはユヨンを轢いたことの記憶を失くしていたのです。
実は、21年前にユヨンを轢いたのはジョンジェで、彼の母ヘウォン議員がイ・チャンジンに隠蔽を依頼していたのでした。
第12話「ほどく」
ドンシクの詰問により、ジュウォンはユヨンが亡くなった日の記憶を思い出すのです。
あの日、酔っぱらったジュウォンは、道に倒れていたユヨンを車で轢いてしまいました。
しかし、ユヨンが「道に倒れた状態だった」と聞いたドンシクは、最初に彼女を轢いた真犯人が別にいると考えるのです。
ギターピックの鑑定書は、ジョンジェの指紋が出ていたため、彼の母ヘウォン議員が処分させていたことが判明します。
第13話「問う」
記憶を取り戻したジョンジェは、ユヨンを轢いたことを認めますが、やはり彼女は倒れていた状態だったと証言します。
ドンシクは、事件を不自然に収束させたハン・ギファン次長が怪しいと踏むのです。
ドンシクから話を受けたジュウォンは、ある計画を実行。
ギファン次長の人事聴聞会当日、ジュウォンがリークした裏金問題がマスコミに報道される中、ドンシクが突如現れ、ジュウォンに手錠をかけるという芝居を打ちます。
これは、父ギファンを油断させるための二人の作戦でした。
第14話「答える」
ドンシクがジュウォンを逮捕したのは、ギファン次長を陥れるための芝居でした。
ジュウォンは父ギファン次長とイ・チャンジン代表の会話を盗聴し、ついにユヨンを最初に車で轢いた真犯人が、ハン・ギファン次長だったことを知ってしまうのです!
権力者が保身のために犯した、最も非人間的な罪がここで明らかになるんですよ。
第15話「離す」
すべてを知ったジュウォンは、ドンシクに録音を聞かせ、「僕が怪物になってハン・ギファンを捕まえる」と誓います。
一方、ギファン次長はイ・チャンジンに、ジンムクを殺した証拠を握るチョン署長を狙うように指示。
ドンシクに宛てたチョン署長のメッセージを見たジュウォンは、ドンシクに内緒で署長宅へ向かいます。
遅れて到着したドンシクが見たのは、血だまりの中で立ち尽くすジュウォンの姿。
チョン署長はすでにチャンジンによって殺害されており、ドンシクを犯人に仕立てる罠が仕掛けられていたのです。
第16話(最終回)「つかむ」
チョン署長殺害の容疑で緊急逮捕されたジュウォン。
ヘウォン議員は、ドンシクからギファン次長とチャンジンが息子ジョンジェに罪をかぶせたと知らされ、ついに真実を自白します。
ドンシクは、チャンジンから一連の事件の自白を引き出し、ジュウォンはついにギファン次長の元へ。
追い詰められたギファンは自殺を図りますが、ドンシクが現れて逮捕に至ります。
そして、ジュウォンには、ミンジョンの指を店の前に置き捜査を妨害したドンシクを逮捕する最後の仕事が残っていました。
両手を差し出すドンシクに、ジュウォンは涙を浮かべながら手錠をかけます。
このバディの切なすぎる決着は、本当に胸に迫るものがありました。
その後、ドンシクは事件解決のために犯した罪で懲役1年、執行猶予2年の判決を受けます。
そして、ナム所長の命日に、ジェイの精肉店にはジュウォン、執行猶予中のドンシク、オ・ジファらが集まり、チゲ鍋を囲むのでした。
誰もが容疑者に見える!『怪物』を突き動かす二人の男の真実
『怪物』の面白さは、何と言ってもドンシクとジュウォン、この対照的な二人が織りなす極上の心理戦にあります。
過去に囚われた男:イ・ドンシク(シン・ハギュン)
ドンシクは、20年前に双子の妹ユヨンが失踪し、自身が容疑者になったという過去を持つ警察官です。
村人からの冷たい視線にも耐えながら、心の内を決して見せないミステリアスな人物。
最初は彼が何を考えているのか全く分からず、ジュウォンと同じように「もしかしてドンシクが…?」って疑っちゃいますよね。
でも、物語が進むにつれて、彼がどれほど妹や愛する人たちのために”怪物”になろうと決意していたかが伝わってきて、胸が締め付けられます。
シン・ハギュンさんは、この複雑で深すぎる内面を、セリフ以上に表情と眼差しだけで表現していて、本当に「演技の怪物(モンスター)」という異名がぴったりです(FILMAGAの記事でも「演技モンスターと称される」と紹介されています)。
シン・ハギュンさんの主な出演ドラマ作品 |
『ブレイン』(2011年-2012年) |
『私の恋愛のすべて』(2013年) |
『悪い刑事〜THE FACT〜』(2018年-2019年) |
『霊魂修繕工』(2020年) |
『悪人伝記』(2023年) |
エリート警官の秘めたる目的:ハン・ジュウォン(ヨ・ジング)
ジュウォンは、警察庁次長である父を持つ、ソウル大出身のエリート。
完璧主義で潔癖症という、田舎のマニャン派出所では浮きまくりのキャラクターです(笑)。
彼がマニャンに来た目的は、実は20年前の事件と関連のある連続殺人の真相を探るため。
当初はドンシクを犯人だと決めつけ、徹底的に追い詰めますが、徐々に彼の行動の裏にある「真の正義」と「深い傷」に気づいていきます。
親子関係の確執も絡んで、孤独な戦いを強いられる姿に、私は感情移入せずにはいられませんでした。
子役から活躍されているヨ・ジングさんは、理性と感情の間で揺れるジュウォンの繊細な演技を見事に表現しています。
ヨ・ジングさんの主な出演ドラマ作品 |
『太陽を抱く月』(2012年) |
『テバク〜運命の瞬間〜』(2016年) |
『ひと夏の奇跡〜waiting for you』(2017年) |
『王になった男』(2019年) |
『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』(2019年) |
『LINK:ふたりのシンパシー』(2022年) |
猟奇事件の真相と黒幕の正体:誰が真の怪物なのか?
物語は、マニャンでの連続猟奇殺人事件と、20年前のユヨン失踪事件が複雑に絡み合いながら進展していきます。
【ネタバレ】最初の衝撃!ミンジョン失踪事件の犯人は身近な人物
最初の大きな衝撃は、マニャンスーパーの店主ジンムクが、娘のように可愛がっていたミンジョンの失踪事件、そして過去の連続殺人の犯人だったという事実ですよね!
普段の心優しいおじさんの顔の裏に、母親からの虐待経験が引き金となった猟奇的な殺人衝動を隠し持っていたなんて、本当にゾッとしました。
ドンシクが、ミンジョンの指の発見現場にわざと立ち会ったり、ジンムクを誘い出すために「ミンジョンのふり」をしてメッセージを送ったりする様子は、彼の「怪物化」がいかに進行していたかを物語っています。
彼は、警察という公のシステムでは裁けない「怪物」を、自らの手で捕まえようと決意したんです。
この辺りのドンシクの行動は、観ている私たちも「え、そこまでやるの!?」って驚きつつ、彼の悲痛な思いが伝わってきて、胸が痛くなりました。
20年前の事件に隠された、さらに大きな闇
ジンムクが自殺し、一見事件が収束したかのように見えますが、物語はさらに深い闇へ!
ユヨンの遺体がドンシクの家の地下から見つかったことで、20年前の事件の真実が少しずつ明らかになります。
ここで出てくるのが、警察庁次長ハン・ギファン、市議会議員ト・ヘウォン、建設会社代表イ・チャンジンという、権力を持つ3人の大人たち。
彼らが事件を隠蔽し、真実を闇に葬っていたことが判明します。
そして、ユヨンを最初に車で轢いた真犯人が、ジュウォンの父、ハン・ギファン次長だったという衝撃の展開!
さらに、その上にジョンジェ(ヘウォン議員の息子でドンシクの幼馴染)も飲酒運転でユヨンを轢いていたという二重の悲劇。
ジュウォンは、父を断罪するために「自分が怪物になって」と決意し、ドンシクと協力して汚職を暴きます。
父を逮捕させるという、彼の「正義」への壮絶な覚悟には、胸が熱くなりました。
ドンシクが下した最後の決断と罪
最終話では、事件の裏で暗躍していたイ・チャンジン、そして彼に加担したハン・ギファン次長、ト・ヘウォン議員が次々と逮捕されます。
しかし、ドンシク自身もまた、妹の事件解決のためとはいえ、証拠を隠したり、ジンムクを自殺幇助したり、ミンジョンの指を店の前に置いたりと、法を犯す行為に手を染めていました。
最終的に、すべての真実が明らかになった後、ジュウォンは、捜査妨害などの罪でドンシクに手錠をかけます。
「俺が怪物だ。誰が怪物なのか。誰が人間なのか。どこからが人間でどこからが怪物なのか。どこからが人間で、どこからが怪物なんだ」 (引用元:JTBC『怪物』劇中セリフ)
ドンシクが繰り返すこの問いこそが、このドラマの核心です。法を守るべき警察官でありながら、愛する人を守るために「怪物」の領域に足を踏み入れたドンシク。
そして、父を逮捕し、法の下での正義を貫こうとしたジュウォン。
どちらが正しいかなんて、簡単には言えないですよね。
結局、ドンシクは懲役1年、執行猶予2年の判決を受け、物語はジュウォンや仲間たちとチゲ鍋を囲む穏やかな再会のシーンで幕を閉じます。
真の怪物とは、猟奇殺人犯ジンムクだけでなく、保身のために罪を隠蔽した権力者たち、そして、愛ゆえに法を超えたドンシクを含む、人間の心に潜む暗い衝動そのものだったのかもしれません。
よくある質問
Q1:韓国版『怪物』の評価はなぜそんなに高いの?
A:このドラマは、単なる犯人捜しのミステリーに留まらず、人間の心理、倫理、そして正義とは何かという哲学的テーマを深く掘り下げた点が、視聴者や評論家から高く評価されました。
特に、脚本(キム・スジン)の緻密さと、シン・ハギュンさん、ヨ・ジングさんをはじめとするキャスト陣の圧倒的な演技力が、物語の重厚さに説得力を持たせています。
韓国エンタメ界の最大のアワードである「百想芸術大賞」で、ドラマ部門の「作品賞」「脚本賞」「最優秀男性演技賞(シン・ハギュン)」という主要三冠を達成したことからも、その秀逸さがわかりますね。(出典:第57回百想芸術大賞受賞結果 / Kstyle記事などを総合)
Q2:日本版リメイクが決定しているって本当?キャストは?
A:はい、本当です!
韓国でのヒットを受け、WOWOWで連続ドラマW『怪物』としてリメイクされることが決定しています。
主演を務めるのは、安田顕さん(ドンシク役)と水上恒司さん(ジュウォン役)のお二人。共演に剛力彩芽さんなども発表されています。
安田顕さんが持つ、温厚さの裏にある深みや、水上恒司さんの持つクールで実直なイメージが、韓国版のキャラクター設定とかなり近いので、日本の情緒を反映したリメイク版がどんな「怪物」を生み出すのか、今からワクワクが止まりませんよね!(出典:WOWOWプライム 公式ページなど)
まとめ
韓国ドラマ『怪物』は、最後まで誰が犯人で、誰が正義なのか、予測を許さない緊張感で私たちを惹きつけました。
人間の心に潜む闇、保身に走る権力者、そして愛するがゆえに法を犯す主人公。
作中でドンシクが問いかけたように、「どこからが人間でどこからが怪物なのか」という問いは、私たち自身の心にも深く突き刺さります。
観終わった後、ただ「面白かった」で終わらせず、人生や社会について考えさせてくれる、これこそが『怪物』の最大の魅力だと私は感じています。
サスペンスやミステリーが好きな方はもちろん、人間の本質を深く見つめたい方に、ぜひおすすめしたい不朽の名作です。
まだご覧になっていない方は、この機会にぜひ!
そして、すでに視聴済みの方は、ドンシクとジュウォンの切ない再会のシーンを思い出しながら、もう一度この深い物語を噛みしめてみてはいかがでしょうか?
きっと新たな発見があるはずですよ!