時代劇

チャン・ヒビンとトンイは実在の人物?ドラマは本当?

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朝ドラならぬ“朝鮮ドラ”。史実をベースにした韓国時代劇にハマる人、多いですよね。

特に『トンイ』を見た人なら、一度は思ったはず。

「チャン・ヒビンって本当にこんな悪女だったの」って。

実はこの2人、ちゃんと実在の人物なんです。

しかも史実もドラマ顔負けのドロドロ劇。

いや、むしろ史実のほうがエグい。

では、その真実を“ちょっと毒っけ強め”で覗いてみましょう。

チャン・ヒビンとトンイ、史実での関係は?

チャン・ヒビン(張禧嬪/チャン・オクチョン)は、朝鮮王朝・第19代王・粛宗(スクチョン)の寵妃。

一方、トンイ(淑嬪崔氏/スクピン・チェシ)は、その粛宗の“別の側室”。

つまり、二人は王を挟んだ愛のライバルです。

まさに王宮版『昼ドラ』。

ただし単なる愛憎では終わりません。

二人は朝廷を二分する政治勢力の中心人物

ヒビンを支持する「南人派」と、トンイを後押しした「西人派」が、まさに血で血を洗う権力闘争を繰り広げたわけです。

あの優雅な衣装の裏で、実際には「権力ゲーム」という名の戦場が広がっていたんですね。

実在のチャン・ヒビンとは?悪女か、それとも悲劇の女か

「朝鮮三大悪女」の一人として名高いチャン・ヒビン。

けれど、その評判、少し“盛られ気味”かもしれません。

ヒビン(本名:張玉貞)は中人(庶民と両班の中間)出身。

訳官を務めていた父を早くに亡くし、若くして宮廷で働くようになります。

その美貌がスクチョンの目に留まり、寵愛を受けることに。

1688年には王子(後の第20代王・景宗)を出産。

この出世スピード、ドラマの設定じゃなくてリアル・シンデレラストーリーです。

でもね、政争の渦中に入っちゃったのが運の尽き。

南人派の力で王妃まで上り詰めたけど、わずか4年後には降格。

理由? 王が別の派閥(西人派)に戻って、元王妃・仁顕王后を“リベンジ復位”させたから。

男性の権力争いの駒にされちゃった感じ、正直ちょっと気の毒。

「悪女」イメージの裏に隠れた“母の姿”

『トンイ』ではヒビンが“嫉妬と欲望の塊”みたいに描かれるけど、史実を見ると母としての愛情の方が強く見える部分もあります。

「息子を王にしたい」それは母なら誰でも願うこと。

だけど、宮廷ではその“母の愛”が即=“野心”と批判された。

実際、ヒビンは息子・景宗のために全力を尽くし、最後まで守り続けたんです。

それでも運命は残酷。

1701年、ヒビンは仁顕王后の呪詛を企てた罪で毒薬による賜死(自害)を命じられます。

処刑の場でトンイに息子の将来を託した。

このドラマみたいな展開も、実際に『朝鮮王朝実録』に記されています。

「悪女」という言葉の裏に、“母の切なさ”が透けて見えるのです。

チャン・ヒビンの兄と母──野心家一家の行方

ヒビンの兄・チャン・ヒジェ(張希載)は、妹の出世とともにトントン拍子で昇進した野心家。

でも妹の失脚と同時に、彼も済州島へ流罪→最終的に処刑。

完全に“共倒れエンド”です。

母の坡平尹氏(パピョンユンシ)も、娘を守る立場から次第に政治に巻き込まれ、波乱の人生を送りました。

イ・ソヨンの演じたチャン・ヒビンが怖カッコイイ!

ドラマ『トンイ』でチャン・ヒビンを演じたのはイ・ソヨンさん。

もうね、あの気品と狂気の入り混じった表情、すごかったですよね。

特に第55話、最期のシーン。毒杯を手にした瞬間の静かな涙…鳥肌立ちました。

彼女は2010年MBC演技大賞で「女性優秀演技賞」を受賞(出典:MBC公式サイト)。

演技派としての地位を一気に高めた作品でもあります。

よくある質問

Q1:チャン・ヒビンの肖像画って残ってないの?
A:残念ながら存在しません。当時の絵師は王や高官を描くことがほとんどで、女性の肖像は記録として残されていないんです。
資料は『朝鮮王朝実録』などの記述だけで、現代で出回る彼女の画像はすべて「想像画」です。

Q2:チャン・ヒビンの息子・景宗はどんな王だった?
A:心優しく温厚な性格で、学問好きな王でした。ただし病弱で、即位からわずか4年後に崩御。後を継いだのが異母弟・英祖(トンイの息子)です。

Q3:「朝鮮三大悪女」って誰のこと?
A:チャン・ヒビンのほかに、鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)、洪貞愛(ホン・テヨン夫人)とされる説が有名です。“悪女”と呼ばれた女性ほど、時代を動かす強さを持っていたとも言えますね。

まとめ

チャン・ヒビンもトンイも、ドラマの演出を超えるほど濃い人生を送った“本物の人間”でした。

ただの悪女VS善女では語れません。

愛と嫉妬、母性と政治。

すべてが絡み合って、二人は「歴史の中のライバル」として今も語り継がれています。

歴史って冷たいと思われがちだけど、こうして覗くと、意外と“人間くさい”。

どんな時代も、誰かを想う気持ちが悲劇を生む。

まるで現代の恋愛ドラマみたいですね。

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