話題作の多いNetflix韓国ドラマ。

しかし、すべてが心に残る名作とは限りません。

配信前からワクワクして待ってたけどいざ見てみると「え、こんな感じ?」と肩透かしを食らった経験はだれしもあることでしょう。

今回は、演出・ストーリー・キャストの期待値が高かったにもかかわらず、賛否が分かれた3作品『魔法のランプにお願い』『サムバディ』『終末のフール』をピックアップしました。

なぜ残念に感じられたのか、そしてどんな点に惜しさがあったのかを振り返ります。

※このページはあくまでも個人の感想です。

楽しくドラマをご覧になっている方に水を差すつもりはございませんが、もしもそんな感じになってしまった場合はお許しください。

ただ、まだ見てない方やすでに離脱してしまった方がこの記事を最後まで読んで『魔法のランプにお願い』『サムバディ』『終末のフール』を観たくなることを期待して書いています。

【Netflix韓国ドラマ】期待外れだった3選!

①『魔法のランプにお願い』

正直、今年いちばん期待していた作品でした。

Netflixオリジナル韓国ドラマ『魔法のランプにお願い(原題:다 이루어질지니/英題:Genie, Make a Wish)』。

脚本はあの『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』のキム・ウンスクさん。

主演はキム・ウビンさんとペ・スジさん

ファンなら、これだけで「神ドラマ確定!」って思いましたよね。

私もそうでした。

でも、結果的には…正直「うーん、ちょっと期待外れだったな」と感じました。

ファンタジー設定が過剰すぎたかも

物語は、千年間ランプに閉じ込められていた精霊ジーニー(キム・ウビン)と、感情を失った女性ガヨン(ペ・スジ)の出会いから始まります。

ジーニーが目覚めるシーンは幻想的で、トッケビ級のスケール感を期待させるものでした。

ただ、その後の展開が少し散漫に感じます。

キム・ウンスクさんらしい神と人間の恋というテーマは健在です。

ただジーニーの設定がわかりにくく、視聴者を少し置いてけぼりにしてしまう印象。

個人的には、もう少し人間ドラマを深く描いてほしかったです。

特にガヨンの「感情を失った理由」にもっとリアリティがあれば、彼女の孤独に共感できたのではと思いました。

キム・ウビン×ペ・スジ9年ぶりの共演

『むやみに切なく』以来9年ぶりの再共演。

ニュースを聞いた瞬間、胸が熱くなりました。

ウビンさんのランプの精ジーニーは、傲慢でチャーミング。ながーい髪がとてもお似合いです。

スジさんの淡々とした演技との対比もおもしろいのですが、思ったほど弾けていません。

設定が壮大すぎて、ロマンス部分がかすんでしまうんですよね。

特に中盤の願いごとエピソードはもっと日常的な小さな奇跡や、ふと笑えるような温かさがほしかったかな?

サブキャストは超豪華!

キャスト一覧を見て「え!?こんなに豪華なの!?」と驚いた方、多いですよね。

イ・ジュヨンさん(ガヨンの親友ミンジ役)、ノ・サンヒョンさん(黒翼の天使イジラエル)、アン・ウンジンさん(若返った祖母ミジュ役)、そしてまさかのダニエル・ヘニーさん(犬の生まれ変わりポピー役)まで登場!

序盤、コ・ギュピルが黒豹の化身になってジーニーの小間使いをさせられているところは笑えました。

ただ、正直どのキャラも掘り下げ不足でしたね。

特にイ・ジュヨンさん演じるニコニコ歯科のミンジ。

序盤でガヨンとの友情が丁寧に描かれるのに、後半はほとんど登場しませんでした。

ビジュアルと音楽はさすがNetflixクオリティ

文句なしで美しかったのは映像と音楽です。

ランプの中の幻影、清風村の田園風景、CGで描かれた神の世界。

まるで長編映画を観ているような完成度でした。

OSTも荘厳で、特にキム・ウビンさんのシーンで流れるテーマ曲もよかったです。

でも、演出の重厚さとストーリーの軽さがちぐはぐに感じられる部分も。

「120分の映画なら面白かったかも?」と感じる人がいるかもしれませんね。

豪華すぎて逆に心に届かなかった

『魔法のランプにお願い』は、間違いなく大作です。

脚本・キャスト・映像、どれもトップクラス。

でも、心が震えるような何かが足りなかった。

たぶん、あまりにも「期待」が大きすぎたのでしょうね。

『トッケビ』と同じスタッフ陣、再共演、Netflixの看板作品。

だけど、感動を積み上げる余白が少なかったように思います。

他の方はこのような感想を述べています。

9月に韓国でこのジャケが電光掲示板でいっぱい宣伝されててなんて綺麗なジャケ!と感動してました
あとOSTを推しが歌ってたのでネトフリ入って喜び勇んで見たんだけど全然ストーリーに入っていけなかった  ちょいちょい気づくと寝てた 
で気づくと2人がキスしてて???。えっ私そんなに寝てた??!
主人公が叫ぶとうちのネコがビクッとするのがおもしろかった

filmarks.com/

何話か飛ばして見たんか自分って思うぐらいストーリー理解できやんかった🤦🏻‍♀️でもスジはかわいい🤦🏻‍♀️

filmarks.com/

②『サムバディ』

正直に言ってしまうと、『サムバディ』は「期待していたのに、なにかが噛み合わなかった」ドラマでした。

チョン・ジウ監督(『ウンギョ 青い蜜』)が初めて手がけるドラマ作品と聞いて、心理描写に期待していました。

でも、ふたを開けてみると独特の世界観に引き込まれる一方、最後まで「登場人物の心が理解できない」もどかしさが残る作品でした。

あらすじ:AIアプリがつないだ闇の出会い

物語は、ソーシャルコネクティングアプリ〈サムバディ〉を開発した天才エンジニア、キム・ソム(カン・ヘリム)を中心に進みます。

人との共感が苦手な彼女が創り出したアプリが、思いもよらぬ殺人事件のきっかけに。

そこに登場するのが、建築デザイナーのソン・ユノ(キム・ヨングァン)

彼は優しく見えて、どこか危うい。

彼がアプリを通して女性たちと出会うたびに、何かが壊れていく。

そして、ソムの親友でサイバー捜査官のヨン・ギウン(キム・スヨン)、巫堂(ムーダン)のイム・モグォン(キム・ヨンジ)も物語に深く関わっていきます。

三人の女性がそれぞれの方法で、ユノという謎の男の本性に近づこうとする。

それがこのドラマの核でした。

キム・ヨングァン「二重の魅力」

まず語りたいのは、ソン・ユノを演じたキム・ヨングァンさんです。

彼は『ピノキオ』『D-Day』『愛だと言って』などで、これまで爽やかで好青年なイメージが強かった俳優さん。

でも今回の彼はまるで別人。

笑顔の裏に隠れた冷たさ、そして支配欲のようなものまで感じられて、見ているだけで不安になるような存在感でした。

そんなユノが、ソムのような孤独な女性と出会う。

2人の関係は、恋でも友情でもなく、依存や支配に近い不穏な絆に見えました。

愛ではなく接続(コネクト)という言葉の方がしっくりくる関係ですね。

カン・ヘリムの繊細な演技に注目

ソムを演じたカン・ヘリムさん(『恋はオンエアー中!』)の静かな存在感も印象的でした。

AIのように無表情で、人との距離を詰められない彼女。

けれどその裏で、誰よりもつながりたいと願っている。

そういう人間の弱さを、セリフよりも沈黙や仕草で表現していたのがうまかったです。

ただこの「静かすぎる演出」が、視聴者には少し退屈にも感じられたかもしれません。

全体的にテンポが遅く、説明がほとんどないので、1話ごとに集中力を求められます。

チョン・ジウ監督:映画的な演出

『ハッピーエンド』や『ウンギョ 青い蜜』で知られるチョン・ジウ監督は、人間の欲望や孤独を描く名手です。

本作でもそれは健在で、光の使い方や静寂の演出が映画のように美しい。

でも、Netflixという連続ドラマのフォーマットと相性がよくなかった印象もありました。

心理描写や内面の象徴が多く、ストーリーの動きが少ないため「結局何が起きたのか分かりにくい」という声がSNSでも多く見られました。

実際、監督はインタビューで「犯人捜しよりも、登場人物の心の距離を描きたかった」と語っています(参考:Newsen インタビュー)。

なるほどと思う反面、視聴者としてはもう少し脚本での説明が欲しかったところです。

演出のこだわりと、視聴者の温度差

この作品の特徴のひとつは、音楽と色彩の統一感

派手なBGMを避けて、ピアノやバイオリンの旋律を中心に構成されています(Newsen より)。

ただその繊細さが裏目に出たのか、「雰囲気だけで進む感じ」「ミステリーとしての緊張感が薄い」という感想もありました。

私自身も、「観ていて美しいのに、感情移入がしにくい」という不思議な距離感を覚えたんです。

AI時代の人間の孤独を題材にした意欲作『サムバディ』。

コンセプトもキャストも申し分なく、映像もアート作品のように作り込まれています。

それでも惜しかったのは、人物たちがみんな冷静すぎて、人間らしい「痛み」や「愛」が伝わりにくかった。

いっそこの難解さを「現代人の疎外感そのもの」と捉える見方もありますが、多くの視聴者が感じたのは「美しいけど、難しすぎた」だったのではないでしょうか。

あなたは、この静かすぎるサスペンスをどう観ましたか?

画面が暗いことが多くて目が疲れて何が描かれているのかわからない。
キム・ヨングァンの引き締まった体が見られるのはいいけれど、描写が結構ハード。AVビデオじゃないだから…と言いたくなるような描写。
出会い系アプリが悪いわけではないし、個人情報の保護は理解もできるけれど、犯罪に使用されていれば情報の提供があってもよさそうな気もする。
出会い系は使う人によって悪くもよくもなる。
出会い系でいい出会いをする人もいれば、悪意に満ちた人がいれば恐ろしい結果になる。
そこにサイコパスが現れたら怖すぎる。
(中略)
終わりもすっきりしないし、何が言いたいのかわからない。

filmarks.com/

 理解力なくて全くわからないし、誰も好きになれない。
 主役のカン・ヘリムは河合優実?みたいなビジュアルでアスペルガーってこんな?!というぐらい最後怖すぎる

 あと車椅子で散々な目に遭ったのに、1人でノコノコ行くのもおかしい

 出会い系で色々殺しちゃったけどバレてませんというのがあの数だとちょっと無理があるかな。

 メッセージ性皆無、出てくる俳優で知っているのはヨングァンと警察の人だけという、B級?C級?ドラマ
 時間の無駄だった

filmarks.com/

③『終末のフール』

Netflix配信の韓国ドラマ「終末のフール」は、かなり期待していた分「んん?」となった方、多いのではないでしょうか。

作品のテーマやキャスト陣は本当に豪華なのに、見終わったあと妙な物足りなさが残るドラマだと感じました。

基本情報

  • 原題:종말의 바보
  • 話数:全12話
  • 配信:Netflixオリジナルドラマ(日本独占配信)
  • 原作:伊坂幸太郎『終末のフール』
  • 演出:キム・ジンミンさん(「無法弁護士」「人間レッスン」「マイネーム」など)
  • 脚本:チョン・ソンジュさん(「密会」「風の便りに聞きましたけど!?」など)

「原作×韓国ドラマ×Netflix」という組み合わせだけ聞くと、本当に神作を期待してしまいますよね。

そこが余計に「期待外れだった」と感じやすいポイントだと思います。

あらすじと世界観

物語の舞台は、小惑星衝突により地球滅亡まで残り約200日となった韓国です。

NASAが「小惑星が地球に接近しており、数百日以内に衝突する」と発表し、その衝突予測地点に韓国が含まれている、という設定になっています。

国家は戒厳令を敷き、暴動や略奪が各地で発生し、刑務所から脱走した犯罪者たちが街を荒らすなど、社会秩序は一度崩壊します。

そんな極限状況の中で、「それでも残された日々をどう生きるのか?」を問うヒューマンドラマが中心に描かれています。

個人的にこの世界観のアイデアはとても好きでした。

終末パニックというより、「滅びを知った普通の人たちの生活」に視点を当てているところが、韓国ドラマらしい人間ドラマになりそうで期待が高まりました。

原作小説との違い

原作の伊坂幸太郎『終末のフール』は、日本・仙台の団地を舞台に、「小惑星衝突まで3年」という時間軸で、そこに暮らす住人たちの群像劇をオムニバス的に描いた小説です。

一方、韓国ドラマ版では

  • 舞台が日本の団地から、韓国のウンチョン市に変更
  • 残り時間が「3年」から「約200日(発表時は約300日)」へ短縮
  • キャラクターや主要な事件は、ほぼオリジナルに再構成
    という形で、大枠の「終末の日々を生きる人々」というコンセプトだけを引き継いだ別作品に近い作りになっています。

制作側も「終末の状況で残された人々にフォーカスする点は同じだが、ストーリーの主な設定とキャラクターは原作と大きく異なる」と説明していて、あくまで原作にインスパイアされた韓国版オリジナルと受け止めた方がしっくりきます。

原作ファンは、「小説のあのエピソードを期待すると肩透かしを食らう」作品だと感じるかもしれません。

「期待外れ」と感じたポイント

1. 世界観は最高なのに、メリハリが弱い

終末モノは、本来なら緊張感でぐっと引き込まれるジャンルだと考えられます。

ところがこの作品は、暴動や略奪といったシーンは序盤にあるものの、その後はわりと「落ち着いた終末の街」が続きます。

  • 子どもたちを守ろうとする元教師たち
  • 信仰や罪悪感と向き合う教会の人々
  • 軍の若者たちの葛藤

一つひとつのエピソードは悪くないのに、ドラマ全体としては大きな盛り上がりや転換点がやや薄く、「ずっと同じトーンで続いていく」印象になってしまったと感じました。

もっと「この回、息が詰まるほど緊張した!」みたいな山が欲しかったところです。

2. 群像劇が散らばりすぎて、感情移入しづらい

ウンチョン市に暮らす市民、教会、軍、役所、子どもたちと、その視点はかなり多いです。

群像劇が好きな人ならワクワクしそうなポイントなのに、実際はキャラ数が多すぎて一人ひとりの掘り下げが薄くなりがちですよね。

結果として

  • あるキャラのエピソードが盛り上がりそうなところで、別のグループに場面転換
  • 戻ってきた頃には、感情の熱が少し冷めている
    そんなもどかしさを何度か感じました。ラストに向けての積み上げが弱く見えてしまうのも、この構成の影響が大きいと思います。
3. 社会派テーマとエンタメのバランス

「終末のフール」は、ただのパニックではなく

  • フェイクニュースやカルト
  • SNSとデマ
  • 政府への不信
  • 移民・脱出できる者とできない者の格差

など、かなり社会派なテーマを多く盛り込んでいます。

その試み自体はすごく良いのですが、エンタメとしての爽快感よりも、重たい現実感が前に出てしまい、視聴のしんどさが勝ってしまった印象です。

「重くてもいいけど、そのぶんドラマとしてのカタルシスもほしい」と感じる視聴者には、少し消化不良に見えるかもしれません。

終末ドラマとしての魅力と物足りなさ

良かったと感じた点もあります。

  • 派手なVFXに走りすぎず、「終末の生活」をじっくり描こうとした姿勢
  • 終末だからこそ浮かび上がる、人の善意・利己心・信仰・家族愛
  • 韓国社会が抱える格差や不信といったテーマ性

一方で、物足りなさとして残るのは

  • 12話という尺に対して、エピソードとキャラが多すぎる
  • 一人ひとりの物語の決着が弱く、「回収しきれなかった」感じが残る
  • 最終話付近の感情的なクライマックスが、もう一歩届かない

という部分です。

観ている間、「この設定とキャストで、あと一段階ギアを上げられたら名作になったのに…」と何度も思ってしまいました。

期待値が高かった人ほど、「期待外れだった」と感じてしまうのは、まさにこのギャップのせいだと思います。

視聴をおすすめできる人・向かない人

向いている人

  • 終末パニックよりも、人間ドラマが好き
  • 派手な展開より、じんわりくるエピソードが好み
  • 群像劇が好きで、多視点で物語を追うのが楽しいタイプ

向かないかもしれない人

  • 「イカゲーム」級のスリルやテンポを期待している
  • SF的な設定のロジックや科学的説明をしっかり見たい
  • 原作小説の忠実な実写化をイメージしている

終末モノとしてのスリル感や爽快感を求めると、少し肩透かしを食らうと思います。

一方で、「人は終わりを前にして何を大事にするのか」というテーマに興味がある方には、刺さるシーンもきっとあるはずです。

全体として、「名作になりうるポテンシャルをたくさん持っているのに、いろいろな事情と構成の問題で伸び切らなかったドラマ」という印象が強い作品でした。

だからこそ、「期待外れだった」と感じる感情にも、ちょっとした愛着と悔しさが混ざるんですよね。

あなたはどう感じましたか? 観たあと、自分なりの終末のフールへの評価を言葉にしてみると、また違う見え方がしてくる作品だと思います。

他の方はこのような感想を語っていました。

うーん。まったくおもしろくなかった。
最後まで見たけど。。

衝突まで〇日が前後して話を進めるので、多分あー、こうゆうことね、と考察?する感じなんだろうが、話の流れがまったく分からないので、9話目まではまったくストーリーがわからなかった。
最後の方は少し盛り上がってきた感じだけど。ただ主人公の正義感のために、周りの人達が巻き込まれていく、としか思えなかった。世界の終わりの時、私は他人のことまで考えられないから、最後までイライラしながら視聴しちゃいました。
ちっぽけな奴だね、私。

filmarks.com/

伊坂幸太郎の原作小説が好きだったので映像化を楽しみにしていました。
映像はオシャレだし雰囲気もあります。ただ、このドラマは何を伝えたいのかよくわかりませんでした。

ほんのり繋がる短編連作の良さだとか、空気感が再現されてないのは仕方ないとしても、作品自体が面白くなっていたらいいなと思いながら見ていたのですが…
この作品でなくてもいいようなエピソードが続き、刺激的な脚本にしないと企画が通らないのか…と切ない余韻だけが残りました。

filmarks.com/

まとめ

もちろん、ドラマの感じ方は人それぞれ。

ただ、期待していた分だけ「もう少しこうだったら…」と感じた作品ほど、印象にも残るものです。

Netflixには新作が次々登場していますが、良作・惜作の両方を見比べることで、より作品の深みに気づけるはず。

次に観る一本を選ぶときのちょっとした参考になれば嬉しいです。