マクチャン系韓国ドラマとは、ありえないことが次々に起こるドラマのことです。

基本、面白くて次が気になって仕方なくなるのですが、たまに途中からつまらなくなる作品もありますよね?

そこで、今回は途中からつまらなくなったマクチャン系韓国ドラマBEST10を決めたいと思います。

ただ、今回のランキングはあくまでも筆者の個人の感想となります。

途中からつまらなくなったマクチャン系韓国ドラマBEST10!

第10位 『黄金の仮面』

第10位はマクチャン(ドロドロ)系の王道ドラマ、『黄金の仮面』です。

序盤はかなり引き込まれました。

平凡な女性スヨン(チャ・イェリョン)が上流階級に嫁ぎ、姑ファヨン(ナ・ヨンヒ)につらく当たられ、人生を一変させられます。

まさに「韓国ドラマあるある」な展開から、復讐の幕が開くわけです。

問題は、そこからのテンポ。

スヨンが不幸の連鎖に巻き込まれていく描写が延々と続き、復讐が本格化するまでがとにかく長い。

途中で「まだ耐えるの!?」と何度も画面に向かって言いましたがスヨンは我慢強かった。

そして、ドンハ(イ・ヒョンジン)との出会いで一気に盛り上がるかと思いきやっ!

意外と静かな展開が続き、復讐劇としての爽快感がシューっと消えていきます。

さらに、セットや演出も昔ながらで、2022年の作品なのにどこか懐かしさを感じてしまうレトロ感。

ミスク(イ・フィヒャン)のユーモアがちょっとした和みのコーナー。

しかし、最終回はあっけなく、長丁場を頑張って観た視聴者には疲労感だけが残りました。

「最後まで見届けた達成感」はあるものの、スカッとしてよかったという気分は味わえませんでした。

第9位 『テプンの花嫁』

第9位は、典型的なマクチャンドラマとして知られる『テプンの花嫁』。

主演のウン・ソヨン(パク・ハナ)とテプン(カン・ジソプ)の愛憎模様は最初こそドロドロで面白く、いかにも「韓ドラの王道!」って感じです。

しかし、途中から話がだんだん長く、そして雑になっていくんですよね…。

悪役カン・ベクサン(ソン・チャンミン)はこれでもかというほどわかりやすい悪党で、見ていて逆に笑えてくるレベル。

善人たちは毎回同じように騙され、「同じことの繰り返しじゃん!学んでくださいよ」とツッコミたくなります(笑)。

特に後半になると、ウン・ソヨンが仕掛ける復讐作戦がどれも現実味がなく、「なぜ成功するの?」と首をかしげたくなる展開ばかり。

事件やビジネスの描写にもリアリティがなく、せっかくの緊張感が薄れていきます。

さらに、片思いのキャラクターが勝手に結婚を決めて大騒ぎするなど、見ていて疲れるシーンも多め。

物語のテンポも中盤以降ぐっと落ちて、全150話の長さが正直しんどく感じました。

それでも、これぞマクチャン!な濃厚展開を楽しみたい人には、逆にぴったりの一本かもしれません。

第8位 『漆黒の四重奏』

『漆黒の四重奏』は、ハジン(ミョン・セビン)とドユン(キム・スンス)の10年愛から始まる、まさに王道のマクチャン(ドロドロ)ドラマです。

序盤は、幸せな日常が一瞬で崩れ去る展開に胸が詰まり、「よっしゃーマクチャンだー」と夢中になる人も多かったと思います。

ミニ(ワン・ビンナ)の自己愛が暴走し、養母ヨンスク(チョン・エヨン)との確執も重なって、陰謀とすれ違いが際立ちます。

ただ、正直なところ、中盤以降はそのドロドロがやや繰り返しになってしまい、テンポが落ちるのが残念でした。

主要人物たちが8年前の誤解を引きずったまま感情的にぶつかり合うだけで、ストーリーが前に進みません。

特にハジンとドユンが中年男女として純愛を貫く姿は、悪く言えば現実味に欠けて見えてしまいました。

ワン・ビンナ演じるミニの悪女っぷりは見応えがあります。

しかし、ドラマ全体が彼女の執着に飲み込まれてしまい、観ている側も少し疲れてしまう印象。

104話という長丁場もあって、終盤にはまだ一山くるの?という気持ちに

最終話の終わり方も「え、これで終わり?」と物足りなさを感じる人が多かったです。

序盤のスリル満点な展開に比べると、後半は失速気味だった印象です。

第7位 『ミス・モンテクリスト』

第7位は『ミス・モンテクリスト』。

イ・ソヨンさん演じるウンジョ(ファン・ガフン)は、親友の裏切りによってすべてを失い、別人として復讐の人生を歩み始めるストーリーです。

まさにドロドロのマクチャン(超・昼ドラ的)展開が魅力の作品。

序盤は、「裏切り」「記憶喪失」「生まれ変わり」と王道テンプレが畳みかけるように展開してテンポも良く、視聴者を一気に引き込みます。

ですが、問題はその後。

全100話という長丁場の中盤以降、同じような復讐劇が繰り返されます。

また、ウンジョのキャピキャピした衣装や言動が年齢設定と合わず、「なぜこの配役?」と思う場面もちらほら。

ハラ(チェ・ヨジン)の厚化粧や能面のようなビジュアルも話題になりましたが、リアリティよりも盛りすぎた演出が目立ってしまいました。

また、ソニョク(ギョン・ソンファン)をめぐる三角関係も「彼がそこまで魅力的に見えない」という声が多く、感情移入しづらいのが残念なところ。

下品すぎる姑キャラ・チョシム(オ・ミヒ)も、最初は笑えたけどだんだんクドく感じる人も多かったようです。

最後はキレイにまとまりすぎて「あれ、こんなにあっさり終わるの?」と肩透かし感も…。

序盤のド迫力とこれでもか!という復讐の痛快さから一転、後半はテンポの悪さと予定調和が目立ってしまいました。

第6位 『血も涙もなく』

姉妹の愛憎を描いたマクチャン復讐劇『血も涙もなく』は、幼い頃は仲の良かった姉ヘウォン(イ・ソヨン)と妹ヘジ(ハ・ヨンジュ)の物語です。

両親の離婚をきっかけに運命を狂わせていくふたり。

ヘジはその後、母親のもとで苦しい日々を送り、「ペ・ドウン」と名前を変えて、成功と復讐だけを支えに生きるようになります。

愛する男性の婚約者が、かつての実の姉だったと判明する展開は、まさに韓国ドラマらしい王道パターンと言えます。

序盤はテンポも良く、復讐劇としての盛り上がりに期待が高まるのですが、中盤以降になると一気に勢いが失われてしまいます。

途中で脚本家が交代したとされており、その影響からかストーリーの軸がぶれてしまったように感じられます。

本来のテーマであるはずの姉妹の確執はだんだん薄れ、代わりにサブキャラクターの恋愛コメディや企業の権力争いの描写が増えていきます。

ドロドロというより単に混沌とした印象になってしまいました。

物語の途中では、「今どこまで話が進んでいたのか」と、自分がついていけなくなるような場面も少なくありません。

それでも、ヘジを演じるハ・ヨンジュの熱演と、後半から登場するジェイス・リー(ソ・ハジュン)の強い存在感に支えられて、なんとか最後まで視聴を完走できたという人も多いでしょう。

全104話という長さもあって、後半は惰性で見続けてしまったという感覚が残るのも否めません。

全体としては、設定の無理やりさとテンポの悪さが目立ち、「途中からつまらなくなってしまったドラマ」という印象を持つ作品でした。

第5位 『人形の家』

ファッション財閥の家を舞台に、執事として働くヨンスク(チェ・ミョンギル)、その娘で真面目なセヨン(パク・ハナ)、

さらに傲慢な財閥3世ギョンヘ(ワン・ビンナ)の3人による愛憎劇『人形の家』。

最初は母娘の秘密や財閥の裏事情が絡み合う展開にハラハラしました。

しかし、中盤以降から物語のテンポが一気に失速してしまいます。

というのも、登場人物たちの言動が堂々巡りで、ギョンヘがセヨンをいじめ、セヨンが耐える…その構図が何十話も続くのです。

しかも、復讐ドラマらしいスカッと感がなかなか訪れず、視聴者としてはいつ報われるのかモヤモヤ。

会長やギョンヘのキャラクターが途中でブレてしまったのも残念なところです。

特に後半は話の焦点がぼやけ、勢いを保てずに停滞感が強まりました。

それでも、パク・ハナさんの清らかで芯のある演技と、チェ・ミョンギルさんの迫力ある母親役が最後まで見応えを与えてくれたのは救いですね。

マクチャン要素を楽しみたい方には悪くありませんが、全103話を乗り越えるには根気が必要な作品でした。

第4位 『優雅な一族』

韓国財閥ドラマのど真ん中をいく『優雅な一族』。最初は「華やかな財閥の裏に潜む闇」という王道設定にワクワクしました。

主人公モ・ソッキ(イム・スヒャン)が15年ぶりにアメリカから帰国し、弁護士ホ・ユンド(イ・ジャンウ)と共に真実を暴こうとする序盤はテンポも良く、いかにもスカッと系の予感です。

ところが中盤以降、物語がちょっと息切れ。

対立構造は分かりやすいのに、ハン常務ハン・ジェグク(ペ・ジョンオク)の動機が最後まで曖昧で、「結局この人、何がしたかったの?」と首をかしげる展開に…。

そして、財閥のお家騒動にありがちな怒鳴り合いと陰謀合戦が延々続き、肝心の爽快感が薄れてしまいました。

演出も最初はスタイリッシュだったのに、後半はどこか雑に感じるシーンも多くて、まるで高級コントを見ているような瞬間さえありました(笑)。

ただ、イム・スヒャンの完璧なスタイルと衣装だけは最後まで目の保養でしたね。

全体的に「これぞ韓国の定番ドラマ」という感じで、既視感たっぷり。

スッキリ解決とはいかず、ラストでは「ふざけるな」と言いたくなる人もいたようですね。

第3位 『裏切りの花束をあなたに』

「裏切りの花束をあなたに」は、魂の入れ替わりという奇抜な設定でスタートする典型的なマクチャン復讐劇。

最初は「まさかそんな展開になる!?」と夢中で見てしまう面白さがあります。

ですが、中盤以降になると話がややこしく、復讐の進展が遅すぎるという最悪の事態に。

チョン・ギョウル(シン・ゴウン)とオ・セリン(チェ・ユニョン)の魂が入れ替わる設定は新鮮でした。

90話を超える長丁場の中で“同じことの繰り返し感”が強くなり、正直ダレてしまいました。

チュ・エラ(イ・チェヨン)の悪女ぶりは見応えあるものの、あまりに極端で途中から「もういい加減にして」と思う視聴者も多かったのでは。

ユジン(ナム・ユジン)の優柔不断さにもイライラ…。

最初のありえない展開が魅力だったのに、後半は怒涛の不幸と陰謀の連続で爽快感がなく、ストレスが溜まる一方です。

それでも不思議と“続きが気になる”中毒性があるのがマクチャンドラマらしいところ。

ツッコミながら見る余裕がないと、ただの精神修行になりそうな一本です(笑)。

第2位 『魔女のゲーム』

『魔女のゲーム』は、序盤のテンポが良くて「これは面白そう!」と思わせる復讐マクチャン劇でした。

娘を失ったユギョン(チャン・ソヒ)の悲しみと、そこから始まる母娘の入れ替わり、出生の秘密…

まさにこれぞ韓ドラという怒涛の展開で引き込まれます。

ところが中盤以降、少し息切れ感が出てしまいます。

せっかくのドロドロな愛憎劇なのに、ストーリーが長すぎて同じような復讐と裏切りの繰り返し。

悪役セヨン(ハン・ジワン)とジホ(オ・チャンソク)があまりにもしぶとく、なかなか退場しないのもイライラ要素です。

一方、正義側のヘス(キム・ギュソン)とイナ(イ・ヒョンソク)は“優しすぎて甘い”。

見るたびに「そこはもうちょっと警戒して!」とツッコミたくなる場面も多く、感情移入しづらくなってしまいます。

それでも財閥の陰謀や女同士の駆け引きなどマクチャン要素は山盛り。

ギラギラ感を楽しむには十分ですが、

71話(ノーカットだと119話!)という長さもあって、終盤は「まだあるの!?」という疲労感が。

面白いのに、途中から話が重くなりすぎてテンポが崩れてしまったのが惜しい作品です。

第1位 『紳士とお嬢さん』

第1位に選んだ『紳士とお嬢さん』(2021年/KBS)は、最初こそ心温まるシンデレラ系ロマンスとして人気を集めましたが、

途中からマクチャン(行き過ぎたどんでん返し)要素が強まり、見るのがつらく感じた視聴者が多かったようです。

ヒロインのパク・ダンダン(イ・セヒ)は、住む家を失って財閥会長イ・ヨングク(チ・ヒョヌ)の家で家庭教師として働くようになります。

はじめは彼と子どもたちの交流が微笑ましく、久々に心があたたまるホームドラマだなと思っていたのですが…

中盤以降は様子が一変。

サラ室長(パク・ハナ)の陰湿な策略にうんざりさせられ、ヨングクの優柔不断さにもイライラ。

正直「大企業の会長があんなに簡単に騙されるなんておかしい」と言いたくなる場面ばかりです。

さらに、ダンダンの泣き演技が毎回ワンパターンで、感情移入しづらいという声も多いです。

どんな場面でも似たように涙を流すので、だんだん感動よりも疲労が勝ってしまいます。

登場人物の大人たちが皆自己中心的で、誰にも共感できなくなっていくのもつらいところ。

全76話という長尺で、くっついたり別れたりの繰り返しは正直しんどく、

「もう少しコンパクトにしてほしかった」と感じました。

唯一の癒しは、ヨングクの家の子どもたちが可愛いことと、パク・デボム役のカン・ウンタクの誠実な雰囲気。

彼らがいなければ視聴を続けられなかったという声にも納得です。

まとめ

今回は、途中からつまらなくなったマクチャン系韓国ドラマBEST10をご紹介しました。

どれも、大ヒットしたドラマですが筆者には合わなかったのかもしれません。

あなたにとっては大事なドラマだったかもしれません。

「そんな風に感じた人もいたんだね」なんて優しく大きな気持ちでお許しくださいね。