韓国ドラマに登場する日本人役のカタコト日本語。
聞くたび、あ〜またか!って思っちゃいますよね。
発音が変だし、イントネーションもバラバラ。
しかも着物の着方までおかしいときがある。
「なんでやねん!」ってツッコミたくなるやつです。
でも、そこにはちゃんと理由があるんですよ。
ただ「本物の日本人呼べばええやん」って思うのが自然ですけどね(笑)。
韓ドラで日本人役がカタコトな理由
まず結論から言うと、ほとんどの場合は日本人じゃない俳優が演じているからです。
たとえばNetflix話題作『京城クリーチャー』。
加藤中佐、石川、前田夫人といった主要日本人キャラが登場しますが、演じているのは全員韓国人俳優。
・加藤中佐=キム・ドンゴン
・石川=イ・ジョンヒョク
・前田夫人=キム・スリョン
この方たちは韓国人俳優です。
しかし、しっかりと日本語を習って演技されています。
実際、制作発表の際にNetflix側から「韓国内の撮影体制を優先してキャスティングを行った」と説明がありました(朝鮮日報、2023年12月配信)。
ただ、トレーニングの成果はあるものの、やっぱりイントネーションが「棒読み」に聞こえてしまう部分が否めません。
日本人視点だと、どうしても違和感を拭えませんよね。
日韓ドラマで昔からのあるある
その傾向、実は昔からあります。
たとえば『ボイス3』。
サカライ刑事役のパク・トンハさんは、日本での活動歴もあったためわりと上手でした。
でも金木マキオ役のイム・ビョンギさんの日本語は「もうちょい練習してから」とツッコミたくなるレベル。
それに『九家の書』の日本人キャラも倭国の邪悪なスパイみたいな設定が多くて、まるで特撮ヒーローの悪役。
毎回「また悪者ポジションか〜」って思っちゃうけど、これも時代劇の演出の味ではあります。
そもそも、日本人俳優が少なすぎる問題
現実として、韓国で活動している助演クラスの日本人俳優ってかなり少ないそうです。
主要キャストとして韓国ドラマや映画に出演する俳優は増えてきていますよね。
韓国ドラマ出演の日本人俳優一覧
| 作品名 | 放送・公開年 | 日本人俳優 / 女優 | 役名・役柄 | 備考・代表作 |
|---|---|---|---|---|
| IRIS-アイリス- | 2009年 | 笛木優子(ユミン) | 佐藤えりこ(日本政府捜査官) | 『科捜研の女』『ドクターX』『美しき人生』『オールイン』 |
| IRIS-アイリス- | 2009年 | 美山加恋 | 脇役 | 日本では子役から活躍 |
| IRIS-アイリス- | 2009年 | 白竜 | 脇役 | 任侠ドラマ等・映画出演多数 |
| となりの美男<イケメン> | 2013年 | 水田航生 | 渡辺リュウ(日本人入居者) | 映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』ドラマ『クズの本懐』『ファイブ』 |
| 朝鮮ガンマン | 2014年 | 大谷亮平 | 金丸 | 『逃げるは恥だが役に立つ』『ノーサイド・ゲーム』『九家の書』 |
| ドクター探偵 | 2019年 | 藤井美菜 | ソク・ジニ(分析チーム長) | 『しずかちゃんとパパ』『駐在刑事』『デスノート』 |
| アスダル年代記 | 2019年 | 唐田えりか | カリカ(モモ族のトップ) | 『寝ても覚めても』『トドメの接吻』『凪のお暇』『デジタル・タトゥー』 |
| 神弓-KAMIYUMI- | 2011年/映画 | 大谷亮平 | ノガミ(清の将軍チュシンタの右腕) | 『バトル・オーシャン』『逃げ恥』 |
| ビューティー・インサイド | 2015年/映画 | 上野樹里 | 主人公の”一日”の姿の一人 | 『のだめカンタービレ』『アリスの棘』『グッド・ドクター』 |
大谷亮平さんや藤井美菜さん、唐田えりかさんなどは韓国で長期活動を行っているそうです。
映画分野にも日本人出演が拡大傾向ですが、ドラマ分野に比べ出演作は限定的です。
それに加えて、歴史的・政治的背景が絡む作品の場合、「日本人俳優を起用すると話題がややこしくなる」という裏事情も。
だからどうしても、「発音がぎこちなくても韓国内で完結するキャスティング」の方が制作にとって安心なのでしょうね。
日本語が上手な韓国俳優・女優一覧
日本語がペラペラな韓国俳優や女優もいますのでご覧ください。
「着つけが変!」何か違う

日本人役が着ている着物や軍服にも「いや、そうじゃない」と感じることが多々あります。
日本に旅行に来て韓国人が来ている着物や、日本料理店の料理を運んでいる従業員の着物の着付けも帯の結び方や着付けが微妙なときも。
『ミスター・サンシャイン』『三番目の結婚』でもそうでした。
これ、衣装担当が韓国スタッフだからなのだとか。
彼らにとっては「日本風」で充分。
でも日本人からすれば、ちょっとの違いが気になって仕方ないですよね。
着物が左前(=死装束)になっていたりしたことはないですが、それだけは気を付けてほしいです。
「わざと?」なんて勘ぐって「反日ドラマ」と言われてしまうかもしれませんよね。

着物の「右前」とは、着る際にまず右側の布を体に合わせ、その上から左側の布を重ねる正しい着方のことです。「右前」「左前」の「前」は「先」という意味であり、「右前」は右側を先に合わせる着方を指します。日本では、着物はこの「右前」の合わせ方で着るのが正式とされています。逆に「左前」はその逆で、左側の布を先に合わせる方法です。左前は主に死装束で使われるため、通常の着物では避けられます。男女や着物の種類に関係なく、すべての場合で右前が正しいマナーです。
悪だくみは日本の料亭が多い?
日本風と言えば、密会をするときはなぜか日本風の料亭の個室が多いですよね。
そこには日本人形が飾られていたりします。
あまり行きたいと思えないインテリアです。
韓国人が考えた日本料亭の個室のインテリアだと考えられます。
お刺身の船盛りやてんぷらが贅沢に並んでいますが、皆さんちょっと食べただけで解散。
あれってあとから、スタッフが完食されているのでしょうね。
『奇皇后』のビハインドでは日本料理ではありませんでしたが、撮影後にチチャンウクさんが撮影で使った料理をおいしそうに召し上がっていました。
ファンの反応がリアル
X(旧Twitter)やFilmarksのレビューでは、《日本語がカタコトでストーリーに集中できない》《セリフが棒読みでキャラが浮く》といった声が多数。
「日本語の部分にも字幕をお願い」なんて声もあがっていました。
特に日本人視聴者が厳しいのは当然ですが、韓国人の中でも「もう少し自然にできないのかな」という意見が増えているそうですよ。
一方で、「韓国人俳優が日本語を必死に練習してるのを思うと応援したくなる」という温かい感想も。
うん、がんばってるのは伝わっています。
けど、やっぱり気になる←しつこい(笑)。
よくある質問(Q&A)
Q:なんで韓国ドラマでは日本人が悪役ばっかりなの?
A:時代背景と政治史の影響が大きいです。特に日本統治時代を描く作品では権力の象徴として描かれやすく、脚本の演出上の定番になっています。
Q:日本語監修はいないの?
A:一部作品では存在しますが、『京城クリーチャー』など大規模作品では監修よりも演出優先で制作されるため、細部の文法や発音まではチェックされていないケースもあります。
Q:今後は日本人俳優が増える?
A:NetflixやDisney+などグローバル配信作品が増えているため、今後は本格的な日韓共同キャストが増える見通しです。
まとめ
正直、カタコト日本語を聞くと「何言ってるのかわからん」って吹き出すこともあります。
でも、彼らの努力を見ていると、憎めないんですよね。
韓国の俳優さんたちは短期間で難しい日本語を叩き込まれ、慣れない発音に苦戦しながらも作品を成立させているのです。
ちょっと変なイントネーシ演出だと思えば悪くない。
だからこそ、次のドラマでは「うわ、上手いじゃん」って驚かせて欲しいものですね。


