韓国ドラマには、主演に目を奪われてしまいがちですが、いつの間にか脇役の方が気になることもあります。

登場するだけで視聴者を笑顔にしてしまう人もいれば、たった一場面で胸を締めつける人も。

今回はNetflixで観られる韓国ドラマから、主役に負けないほど心に残った脇役を10人選びました。

誰のどんな場面が忘れられないのか、10位から紹介しますね。

第10位 鉄槌教師|ポン・グンデ(P.O)

『鉄槌教師』で忘れられない人は、ナ・ファジン(キム・ムヨル)の隣にいるポン・グンデ(P.O)。

ファジンは、問題のある学校に乗り込んで正面から事態を動かす監督官です。

そのそばにいるグンデは、一見おとなしく、少し頼りなさそうにも見えます。

ところが、実はKAISTを2年で卒業した頭脳の持ち主。

見た目から受ける印象と、その経歴の差にまず驚かされました。

第7話では、賭博にのめり込んだ息子を捜す父親のため、潜入捜査へ。

初めの控えめな姿を見ているだけに、グンデが任務に踏み出す場面は頼もしく感じました。

POは韓国バラエティ番組でも活躍されている俳優で、ドラマ「グッドパートナー」や「ホテルデルーナ」等、多数のドラマで重要な役を演じています。

重たく辛いシーンが続く「鉄槌教師」。

グンデが出てくると「ほっ」とできるので、「早く出てこないかなー」なんて出番を待ってしまいました。

第9位 ワンダーフールズ|ソン・ギョンフン(チェ・デフン)

『ワンダーフールズ』で目が離せなかった脇役は、ソン・ギョンフン(チェ・デフン)です。

主人公のウン・チェニ(パク・ウンビン)たちが突然超能力を手に入れるなか、ギョンフンにも力が芽生えます。

ところが、その力は足が地面に張り付いてしまうというもの。

しかも自分でうまく制御できず、床や壁から動けなくなってしまいます。

超能力を手に入れたら活躍できそうなのに、ギョンフンの場合はまず身動きが取れない。

この思いどおりにいかなさが、作品のコメディにぴったりでした。

第2話では、チェニやカン・ロビン(イム・ソンジェ)と一緒に突然の力に戸惑い、第5話では、3人で力を使いこなすための特訓にも挑戦。

最初から頼れるヒーローではなく、戸惑いながら仲間と進んでいくところに親しみが湧きました。

大騒ぎの場面でも、ギョンフンがいると少し笑ってしまいますよね?

今や、どのドラマにも登場するチェ・デフンのコメディーがすごく生かされたドラマです。

第8位 エージェント・キム:リアクティベーティッド|パク・ジンチョル(ユン・ギョンホ)

『エージェント・キム:リアクティベーティッド』は、娘が姿を消したことで、平凡に暮らしていた父親キム部長(ソ・ジソブ)が再び戦いに身を投じる物語です。

そのキム部長のパパ友が、パク・ジンチョル(ユン・ギョンホ)。

普段は娘を大切にする父親ですが、かつては「戦場の神」と呼ばれた秘密工作員。

家族といるときの顔を知ってから戦う姿を見ると、その落差に驚きます。

第6話では、子どもを救うために壁を破って現れ、銃撃戦へ飛び込みます。

登場の仕方からして迫力があり、「ジンチョルが来たなら何とかしてくれそう」と思ってしまいました。

一方で、同じくキム部長の友人であるソン・ハンス(チェ・デフン)とは、顔を合わせるたびに言い合いになります。

命がけの場面でも、この2人がそろうとちょっとだけ息抜きができていいですよね。

強さも、父親としての優しさも、友人との気安いやり取りも見せてくれるジンチョル。

キム部長がもちろんメインのドラマなのですが、いつの間にか同じ画面に映っていてもユン・ギョンホだけを観ている自分がいました。

第7位 トリガー|チョ・ヒョンシク(キム・ウォネ)

『トリガー』でキム・ウォネが演じるチョ・ヒョンシクは、イ・ド(キム・ナムギル)を息子のように見守ってきた派出所長です。

イ・ドが再び銃を手にしたときには、心配を抱えながら酒を飲む姿も見せます。

事件の行方だけでなく、イ・ド自身を案じているのが伝わってくる場面でした。

こういうしみじみとしたシーンが上手い俳優です。

ところが終盤、ヒョンシクの娘が不動産詐欺に遭います。

娘の苦しみに十分向き合えなかった後悔を抱え、犯人たちへの怒りから、今度はヒョンシクが銃を手にしてしまうのです。

キム・ウォネの演技が胸に残るのは、普段のヒョンシクを頼れる上司であり、娘を心配する父親が豹変するからです。

怒りに突き動かされる姿は、切なくて、娘に何もしてやれなかったという後悔が、にじみ出ています。

ヒョンシクを止めに来たイ・ドも、かつて自分が家族を奪った犯人に銃を向けようとしたとき、彼に止められていました。

今度はイ・ドが、あのときとは逆の立場に立って、ヒョンシクを説得します。

極限状態のこの場面で、キム・ウォネはヒョンシクを見事に演じており、引きがねに手をかけて今にも復讐と遂げるのではと思わせる渾身の演技でした。

キム・ウォネの主な出演ドラマ

『シグナル』では、未解決事件を追うチームの鑑識担当キム・ゲチョルを演じました。

『力の強い女 ト・ボンスン』では、ボンスンの怪力に振り回されるヤクザと会社の上司を一人二役。

こちらのコミカルなキム・ウォネを知っていると、『トリガー』で見せた父親の苦悩に、いっそう引き込まれます。

『ソンジェ背負って走れ』ではソンジェを大切にする父親、『トラウマコード』では病院の企画調整室長ホン・ジェフンとしてちょっと悪役寄りです。

笑わせる役から、家族を思う父親、病院で主人公と対立する役まで。

見慣れた顔なのに、作品が変わると別の人物に見えるところが、キム・ウォネの演技力の高さですよね。

第6位 広場|ク・ジュンモ(コンミョン)

『広場』で、主人公とは違う意味で目が離せなかったのが、ク・ジュンモ(コンミョン)です。

ジュンモは、裏社会の組織ボンサンを率いるク・ボンサン(アン・ギルガン)の息子。

欲しいものは手に入れたいし、やりたいことはやらなきゃ我慢できない。

父親の後継ぎでありながら、世間知らずな子どものような危うさがあります。

別の組織の幹部ナム・ギソク(イ・ジュンヒョク)に叱責され、面目をつぶされたジュンモ。

その後、ギソクが殺され、兄のナム・ギジュン(ソ・ジソブ)が真相を探るため裏社会へ戻ってきます。

第3話では、父親から「危険だから用心するように」と言われているのに、ジュンモは自らギジュンを始末しようと動きます。

「ギジュンは最強だから、今は引き下がったほうがいいのに」と思うのですが、ジュンモは傷つけられたプライドを抑えられません。

次に何をするか読めず、彼が出てくるたびに落ち着かなくなりました。

コンミョンは、ジュンモを計算高い悪役として見せるのではなく、自分の思いどおりにならないと怒り、後先を考えずに行動する単純な人物として演じています。

本人は制作発表会で、ジュンモの感情に素直な面や、世間知らずなところをどう表現するか考えたと話していました。

監督も、ジュンモは自分の行動を悪いと思っていない人物だと説明しています。

だからこそ、ジュンモの行動にはぞっとします。

コンミョンが見せる悪びれなさと危なっかしさが、復讐劇の緊張を高めていました。

第5位 トラウマコード|ハン・ユリム(ユン・ギョンホ)

『トラウマコード』で、めっちゃ好きになっていた脇役がハン・ユリム(ユン・ギョンホ)です。

ユリムは外科部長で、若手医師ヤン・ジェウォン(チュ・ヨンウ)の指導役。

新しく来た重症外傷チームのペク・ガンヒョク(チュ・ジフン)がジェウォンを気に入り、2人は衝突します。

ジェウォンを取られまいとするユリムの態度には、大人げないと思いながらも笑ってしまいました。

そんなユリムの見方が変わるのが、第4話です。

事故で運ばれてきた患者が、ユリムの娘だと分かります。

直前までガンヒョクと言い争っていたユリムですが、娘の命をどうしても救ってほしいと懇願する父親に変わっていました。

いつもの勢いを失った姿がつらくて、どうか助かってほしいと思わずにはいられません。

ユン・ギョンホが演じるユリムは、娘の命を救ってくれたガンヒョクに手のひらを返したように、優しく接します。

ガンヒョクに振り回されて怒っていた時は憎たらしかったのに、急に味方になる演技の上手さには脱帽です。

第4位 ヴィンチェンツォ|チャン・ハンソ(クァク・ドンヨン)

『ヴィンチェンツォ』で、最初と後半で印象が大きく変わったのが、チャン・ハンソ(クァク・ドンヨン)です。

ハンソはバベルグループの会長として偉そうに振る舞いますが、実際は兄チャン・ジュヌ(テギョン)に逆らえず、表向きのトップを務めています。

兄から暴力を受ける場面もあり、初めは苦手だったハンソが、だんだん心配になりました。

転機となるのが、ヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)に協力を申し出る場面です。

ハンソが望んでいたのは、兄に代わって好き勝手に振る舞うことではなく、人を傷つけずにバベルグループを経営することでした。

兄の支配から抜け出すために、自分からヴィンチェンツォのもとへ向かったのです。

ハンソは、ヴィンチェンツォたちの法律事務所で働きたいと面接まで受けますが、最初は断られます。

それでも諦めず、兄の命令に背いてクムガプラザの住人を助けました。

兄を怒らせる怖さを知っているハンソが、言葉だけでなく行動で味方を選んだことに、ぐっときました。

その後、ヴィンチェンツォとはアイスホッケー場でひそかに会い、協力するようになります。

兄の顔色ばかりうかがっていたころを思うと、2人が並んでいるだけでうれしくなりました。

強がっていても、どこか危なっかしいハンソ。

そんな彼が自分の意思で一歩を踏み出すからこそ、後半はヴィンチェンツォと同じくらいハンソの行動を応援したくなりました。

第3位 ザ・グローリー ~輝かしき復讐~|カン・ヒョンナム(ヨム・ヘラン)

ドンウンがヨンジンの家のごみを調べているところを見つけたヒョンナムは、彼女を告発する代わりに協力を申し出ます。

夫の暴力に苦しむ自分を助けてほしい――その切実な願いから始まった関係です。

ヒョンナムはヨンジンの周囲を探り、ドンウンに必要な情報を集めていきます。

誰かに見つかれば自分も危険にさらされるのに、頼まれたことをこなすだけでなく、自分の人生を変えるために動くところが強く印象に残ります。

このヒョンナムの前向きな強さをヨムヘランは見事に演じています。

家では夫におびえて暮らしているヒョンナム。

それでもドンウンの協力者として動くときには、生き生きとした表情を見せるのです。

その笑顔には、苦しみを知らない人の気楽さではなく、それでも前を向こうとするヒョンナム自身の力が感じられます。

復讐に心を固め、めったに表情を緩めないドンウンも、ヒョンナムと話すときには、計画を進めるだけではない人間らしい反応を少しずつ見せます。

つらい場面が続くこのドラマで、ヒョンナムの笑顔にほっとできる。

ドンウンのために動く頼もしい協力者であり、彼女自身も救われることを願わずにいられない人物でした。

第2位 ウ・ヨンウ弁護士は天才肌|チョン・ミョンソク(カン・ギヨン)

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で、主人公の活躍と同じくらい楽しみだったのが、上司チョン・ミョンソク(カン・ギヨン)の反応です。

ミョンソクは当初、新人のウ・ヨンウ(パク・ウンビン)が依頼人とやり取りできるのか疑っていました。

しかし第1話で、ヨンウは被告人との会話から、裁判に関わる相続の問題を見つけます。

ミョンソクはその仕事ぶりを見て、ヨンウを弁護士として認めます。

自分の思い込みを引きずらないところが、いい上司だなと思いました。

忘れられないのは、第8話の真夜中の電話です。

事件の手がかりを思いついたヨンウは、午前3時10分にミョンソクへ電話をかけ、勢いよく話し始めます。

ミョンソクは、何も言わずにヨンウの話を一通り聞いて、褒めます。

その後、「まだ寝てるでしょ?鳥も子羊もミョンソクも」と付け加えるのです。

これは有名な子守歌の一節。

「ミョンソクも」の、このひと言は、カン・ギヨンのアドリブだったと報じられています。

ヨンウへの返しが絶妙です。

仕事のできる上司でちょっと怖い人かな?なんて思っていたのに、こんな親しみやすい顔が見えて好きになりました。

ヨンウの発想に驚き、時には振り回されながらも、その力をきちんと認めて支えるミョンソク。

頼もしさと人間味が伝わってきて、主役と並んで出番を待ちたくなる脇役です。

第1位 サイコだけど大丈夫|ムン・サンテ(オ・ジョンセ)

『サイコだけど大丈夫』で、主人公たちと同じくらい目が離せなかったのが、ムン・サンテ(オ・ジョンセ)です。

サンテは、精神病棟で働くムン・ガンテ(キム・スヒョン)の兄。

絵を描くことが得意で、童話作家コ・ムニョン(ソ・イェジ)の大ファンです。

第8話では、ガンテをムニョンに取られたと感じ、怒りを抑えられなくなります。

ガンテとムニョンの恋を応援したい一方で、サンテの寂しさも分かるので、この場面は見ていてつらかったです。

ずっと一緒に暮らしてきた弟が、自分の知らないところへ行ってしまうように感じたのでしょう。

それでもサンテの物語は、弟に守られるだけでは終わりません。

ムニョンと一緒に童話を作るため、人の表情を観察して絵に描く練習を重ねます。

ムニョンが本を書けなくなったときには、自分は残って本を完成させたいという意思も示します。

弟を大切に思う気持ちも、絵を描く仕事への思いも、サンテ自身のものです。

不安や怒りを見せながら、少しずつ自分の望む道を選んでいく姿が心に残りました。

X→かよよんちゃん