次に観る韓国ドラマってなかなか見つかりませんよね?

せっかく観るなら、途中の面白さはもちろん、見終わったあとにも「この作品を選んでよかった」と思えるドラマに出会いたいものです。

今回は、満足度が高いNetflix韓国ドラマBEST10を、個人の感想を交えて紹介します。

思いきり笑える痛快な作品から、謎を追う手が止まらなくなるサスペンス、登場人物の人生に胸が熱くなる物語まで、満足した理由をお伝えします。

第10位 ワン・ザ・ウーマン

出世とお金が大好きな検事チョ・ヨンジュ(イ・ハニ)が、捜査中の交通事故で記憶を失い、自分とそっくりな財閥一家の嫁カン・ミナ(イ・ハニ)に間違われる痛快ラブコメディです。

ミナとして暮らし始めたヨンジュですが、そこはミナが家族から見下され、理不尽な扱いに耐えてきた家でした。

このドラマで気持ちがいいのは、今まで黙っていた嫁が、突然、遠慮なく言い返すようになるところです。

もちろん、中身は別人なのですが、家族はそんなことを知りません。

以前と同じように扱おうとしても、ヨンジュは不満をぶちまけ、相手が財閥の人間だからといってひるまないのです。

ミナが虐げられる姿を見たあとだからこそ、ヨンジュが反撃すると「もっと言ってやって!」と応援したくなりました。

しかも、記憶はなくても、法律の知識や驚くほどの暗記力、ケンカの強さは残っています。

自分でもその能力に驚き、財閥の嫁でありながら暴力団員でもあったのではないかと、妙な推測をしてしまうところまでおかしいんですよね。

本人だけが自分の正体を知らないので、検事として身につけた能力が出るたびに、こちらは笑いながら頼もしく感じてしまいます。

ただ、いつも強気で押し切れるわけではなくて、ミナの義姉で、ハンジュグループの次期会長の座を狙うハン・ソンヘ(チン・ソヨン)は、豹変した彼女を疑い始めます。

ミナにナッツアレルギーがあることを利用して、ヨンジュが本物かどうか確かめようとする場面もドキドキ。

普段は遠慮のないヨンジュが、切り抜けるシーンはみどころです。

反撃の痛快さと、正体がばれそうになるスリルは満点ですよ。

ヨンジュの協力者になるのは、ミナの元婚約者ハン・スンウク(イ・サンユン)です。

亡くなった父親に着せられた罪と、その死の真相を調べるために帰国したスンウクは、彼女がミナではないと気づいたうえで、財閥一家の秘密を探るために手を組みます。

ヨンジュが勢いよく動く一方で、スンウクは事情を知る協力者として支えてくれるので、2人で真相に近づいていく展開に夢中になりました。

イ・ハニの演じ分けも見事で、表情を抑えていたミナと、怒りも喜びも顔に出るヨンジュは、同じ顔なのにまるで違う人に見えます。

特にヨンジュの、くるくる変わる表情や、勢いのある話し方が楽しく、けんかも強いので笑わせてくれます。

笑ってすっきりしたい気分の日に選びたい作品ですが、本物のミナの行方や事故の裏側を追う面白さも続くので、最後まで飽きずに楽しめるドラマです。

第9位 ロースクール

法律家を育てる名門大学院で教授が死亡し、刑法を教えるヤン・ジョンフン(キム・ミョンミン)が殺人容疑で逮捕されるキャンパスミステリーです。

学生たちが裁判の練習をする場所で、本物の事件が起こり、教授が容疑者になるという始まりから引き込まれました。

面白いのは、法律を学んでいた学生たちが、事件を自分の問題として考えなければならなくなるところです。

厳しい先生だけれど、殺人犯だなんて、信じたい気持ちはあっても、それだけで無実とは言い切れず、現場に残った証拠や関係者の行動を確かめる必要が出てきます。

ジョンフンは、学生にはとても厳しい教授です。

学生のカン・ソルA(リュ・ヘヨン)が自信なさそうに答えた際も、判決文でそんな答え方をするのかと追及。

自分がその席に座っていたら、目を合わせるのも怖そうです。

でも、観ているうちに、勉強ができるだけでは人の人生を左右する仕事はできないという厳しさにも思えてきて、この教授の本心が見えてきました。

特に応援したくなるのは、周囲の優秀な学生たちに圧倒されながらも食らいつくソルAです。

同じ名前の学生がいるため「A」と呼ばれる彼女は、入学面接で、過去に自分を傷つけた法に謝ってもらいたいという思いを語ります。

どうすれば法に謝罪してもらえるのかと問われると、それを教授に教えてほしいと返すのです。

勉強ができるから法律家を目指した学生とは違い、ソルAには、法律に納得できなかった経験が出発点としてあります。

そのため、授業で答えに詰まる姿を見ても、いつか自分の言葉で堂々と主張できるようになってほしいと思いました。

一方、同級生のハン・ジュンフィ(キム・ボム)は、優秀な成績と推理力を持つ学生。

落ち着いて見える彼にも人に言えない事情があり、頭のよさだけでは解決できない問題に向き合っていきます。

ソルAの奮闘とジュンフィの鋭さを見ていると、同じ事件でも、誰の立場から考えるかによって見え方が変わるところが面白いです。

そして、学生たちも疑いの目を向けられるため、知っていることを話していないのは誰なのかと、細かな反応まで気になってしまいます。

キム・ミョンミンの、相手を追い詰める話し方も見事で、独特の緊張感がありました。

最後まで観たあとには、謎が解けたすっきり感と、学生たちを応援してきた充実感が残ります。

第8位 マスクガール

外見にコンプレックスを持つ会社員キム・モミ(イ・ハンビョル/ナナ/コ・ヒョンジョン)が、夜はマスクで顔を隠した配信者として人気を集めるサスペンスです。

幼い頃から歌やダンスで注目を浴びたかったモミにとって、配信中に寄せられる歓声は、日常では得られなかった喜びでした。

昼間は目立たない会社員なのに、夜になれば大勢に求められる存在になれる。

マスクを着けて踊るモミの姿には、ようやく自分の好きなことができる高揚感があり、顔を隠したときだけ自信を持てるという事情には切なさも感じました。

ただ、配信者としての秘密を抱えた彼女が、ある事件をきっかけに犯罪に関わるようになり、物語は思いがけない方向へ進みます。

私が夢中になったのは、話数ごとに中心となる人物が変わり、同じ出来事の裏側が見えてくる構成でした。

第2話で描かれるのは、モミの同僚チュ・オナム(アン・ジェホン)の生活です。

会社では存在感の薄い彼も、家ではマスクガールの配信を楽しみにしていて、ある発見から、画面の中の女性を身近に感じ始めます。

モミにとっては大勢いる視聴者の一人でも、オナムには、彼女への強い思いがあるのです。

その気持ちが描かれるほど、会社での何気ない視線まで気になってしまいました。

アン・ジェホンの、相手をまともに見られない様子と、ひそかに執着する目つきの違いも生々しく、モミが知らないところで膨らむ感情にぞっとします。

さらに、第3話では、オナムの母親キム・キョンジャ(ヨム・ヘラン)が物語の中心になります。

息子を何より大切にしてきたキョンジャは、息子に起きた悲劇を知り、自ら行動を起こすのです。

ここで、モミが巻き込まれた事件のもつ意味が見えてきます。

モミの事情を知っているからこそ彼女に同情する気持ちはあるのに、キョンジャの怒りや悲しみを見せられると、簡単にモミの味方だけをしていられなくなりました。

一人の事情を知るたびに、別の人物を見る気持ちまで変わるので、先へ進むだけでなく、すでに観た場面も思い返したくなるほどです。

特にヨム・ヘランの演技は強烈で、息子を失った悲しみが、相手を追い詰める執念へ変わっていく姿に圧倒されました。

生活感のある普通の母親に見えるからこそ、彼女が行動を起こしたときの恐ろしさが際立ちます。

モミ自身も、人生の時期に応じて3人の俳優が演じています。

見た目だけでなく、注目を求めていた頃の表情から、さまざまな出来事を経たあとの目つきまで変わるので、大きく変わった彼女の人生を実感できました。

全7話の中に、モミだけでなく、彼女と関わった人たちの人生まで描かれていて、短いシリーズでも、長い物語を見届けたような充実感が残ります。

私にとっては、誰の立場から観るかで感情が揺さぶられるところが、見応えのある作品でした。

第7位 HAPPINESS/ハピネス

謎の感染症によって封鎖されたマンションで、住民たちが生き残るために争うサバイバルサスペンスです。

警察特攻隊員のユン・セボム(ハン・ヒョジュ)は、念願のマイホームを手に入れるため、高校時代からの親友で刑事のチョン・イヒョン(パク・ヒョンシク)に偽装結婚を持ちかけます。

新婚夫婦なら、マンションへの入居審査で有利になるからです。

以前からセボムを好きだったイヒョンは提案を受け入れますが、ようやく新生活を始めたところで、人を襲う感染症が広がり、マンションは閉鎖されてしまいます。

このドラマで怖いのは、感染者と同じくらい、普通の住民にも追い詰められるところです。

外へ出られなくなった住民たちは、協力するどころか、自分の安全や利益を優先し始めます。

セボムも感染を疑われ、マンションから追い出されそうになるのですが、ここまで住民のために動いてきた彼女への仕打ちには、腹が立ちました。

自分たちが助かりたいからといって、疑わしい人を容赦なく外へ追いやろうとする。

感染者が襲ってくる場面はもちろん怖いのですが、住民が集まって誰かを責める場面にも、逃げ場のない怖さを感じます。

そんな住民たちに遠慮せず立ち向かう、セボム。

納得できないことには言い返し、危険な状況でも、自分で確かめようと動きます。

ハン・ヒョジュの迷いなく動く姿がかっこよく、住民たちにいらいらしたあとほど、セボムの反撃を応援したくなりました。

そして、そんな彼女のそばにいるイヒョンの頼もしさと優しさにも惹かれます。

セボムが周囲から疑われても、イヒョンは彼女を信じ、守ろうとします。

誰を信用していいのかわからないマンションの中で、彼だけは味方でいてくれるので、観ている側もほっとできました。

2人のロマンスも好きでした。

セボムにとっては親友との偽装結婚ですが、イヒョンにとっては、好きな人と一緒に暮らせる結婚です。

その気持ちを知っていると、彼がセボムを心配する姿を見るたびに、「ずっと好きだったんだよね」とうれしくなってしまいます。

危険なときにお互いを守ろうとする2人には、恋愛ドラマとしてもときめきました。

住民たちの身勝手さには何度も腹が立つのに、セボムとイヒョンがいるから、次の展開を観たくなるんですよね。

感染症の恐怖、住民同士の争い、2人の恋愛まで楽しめて、観終えたあとには、ハン・ヒョジュとパク・ヒョンシクのこの組み合わせをもっと観たいと思いました。

また、除隊後初のドラマ出演となった、パク・ヒョンシクの鍛え抜かれた大きな体もお見逃しなく。

第6位 生まれ変わってもよろしく

前世の記憶を持つパン・ジウム(シン・ヘソン)が、19回目の人生で、前世の初恋相手ムン・ソハ(アン・ボヒョン)に会いに行くファンタジーロマンスです。

ジウムは、18回目の人生ではユン・ジュウォンとして生き、少年だったソハと両想いになりました。

ところが、ジュウォンは幼くして亡くなり、ソハは大人になっても、彼女を失った悲しみを抱えています。

ジウムは彼との思い出を覚えていますが、ソハには、目の前の女性がジュウォンの生まれ変わりだとはわかりません。

そんな2人の再会で楽しいのが、ジウムの遠慮のないアプローチです。

ソハが働くホテルに応募したジウムは、面接中にもかかわらず、突然、彼に告白してしまいます。

仕事の話をしていたはずなのに、いきなり恋愛の話をされ、ソハは戸惑うばかり。

ジウムにとっては、ようやく会えた好きな人でも、ソハからすれば、初対面の人物です。

その違いが面白く、彼が困っているのを見ると笑ってしまうのですが、ずっと会いたかったジウムの気持ちもわかるので、彼女を応援したくなりました。

シン・ヘソンの、ためらわずに好意を伝える姿もかわいいです。

ソハがすぐに応えてくれなくても積極的に近づいていくので、次は何を言って彼を驚かせるのかと、2人の会話が楽しみになります。

一方で、ソハが人を好きになることを怖がる理由も、きちんと描かれています。

大切だったジュウォンを失い、その悲しみから抜け出せずにいる彼には、ジウムのように恋へ飛び込めない事情があるのです。

だから、彼がジウムを気にし始めると、恋が進むうれしさと一緒に、ようやく誰かと親しくなれそうだという安心感も覚えました。

アン・ボヒョンの控えめな表情もよくて、ジウムの勢いに押されて戸惑う姿や、彼女が気になってしまう様子に惹かれます。

そして、恋愛と同じくらい心に残ったのが、前世の妹ユン・チョウォン(ハ・ユンギョン)との再会です。

チョウォンにとって、ジウムは亡くなった姉とは別の女性ですが、ジウムにとっては、幼い頃に別れた大切な妹です。

妹が目の前にいるのに、姉として接することができないのが切なくて、恋人だけでなく、家族とも別れてきたのだと気づかされました。

ジウムの明るいアプローチに笑ったあと、こうした再会の場面では涙が出てしまいます。

シン・ヘソンが、恋を楽しむ表情と、前世の家族を思う表情を演じ分けているから、何度も生まれ変わってきたという設定にも自然に入り込めました。

私が満足したのは、恋愛のときめきと、家族への思いの両方に胸を打たれたところです。

好きな人にもう一度会いたいという気持ちも、残してきた家族を大切に思う気持ちも伝わってきて、ジウムに今度こそ幸せになってほしいと思える作品でした。

第5位 シスターズ

『シスターズ』は、貧しい家庭で育った3姉妹が、巨額の裏金と権力者一家の秘密に巻き込まれていくサスペンスです。

長女オ・インジュ(キム・ゴウン)は建設会社の経理担当で、職場では孤立しています。

唯一親しくしてくれた先輩チン・ファヨン(チュ・ジャヒョン)が突然亡くなり、インジュに残したのは20億ウォンもの現金でした。

この大金を見つけたインジュが、家にあるキムチの保存容器に札束を詰め込む場面が印象的です。

隠し場所まで生活感たっぷりで、目の前のお金をどう扱えばいいのか分からない戸惑いが伝わってきました。

さらに、これほどのお金を持っていたファヨンが、なぜ自ら命を絶ったのかと疑い始めます。

インジュの願いは、妹たちと安心して暮らせる家を持つこと。

妹の修学旅行代を工面するにも苦労していた生活を見ているので、出所が怪しくてもお金を手放したくない気持ちは分かります。

危ないから返した方がいいと思いながらも、これで貧しい暮らしから抜け出せるかもしれないという期待までもってしまうのです。

一方、記者の次女オ・インギョン(ナム・ジヒョン)は、ソウル市長候補のパク・ジェサン(オム・ギジュン)に関わる不審な死を調べています。

そして、絵の才能を持つ末っ子オ・イネ(パク・ジフ)が親しくなった友人は、そのジェサンの娘。

長女が手にした裏金、次女が追う事件、末っ子が出入りする裕福な家が、同じ一家につながっていく展開に引き込まれました。

仲の良い姉妹なのに、考え方が違っているところも面白いです。

お金で妹たちを守ろうとするインジュと、不正を見過ごせないインギョン。

イネにも、姉たちの犠牲に頼り続けたくない思いがあり、それぞれに理由があるからこそ、ぶつかります。

そして、インジュと一緒に消えた裏金を追うチェ・ドイル(ウィ・ハジュン)も、気になる存在です。

頭が切れて頼りになる一方で、彼の目的はお金なのか、インジュを助けたいのか、なかなか本心が読めません。

助けてくれても、何か隠していそうで、味方だと言い切れない緊張感が続きます。

キム・ゴウンの演技も見応えがあり、大金を前に期待が膨らむ顔と、危険に気づいて怯える顔の変化がとても自然です。

インジュの判断にハラハラする場面でも、彼女の切実さが伝わってきて、最後まで応援したくなりました。

もちろん最後には事件の決着に加えて、3姉妹それぞれの未来まで描かれており、すごく満足できるドラマです。

先の読めない展開を楽しみながら、姉妹が貧しさに縛られた生活から抜け出すまでを見届けられて、観終わったあとの充実感が大きかった作品です。

最近見たドラマは、最終回で「???」と思うような展開になるストーリーが多かったので、このドラマの最終回には納得です。

第4位 悪の心を読む者たち

『悪の心を読む者たち』は、韓国で犯罪者の心理分析がまだ捜査に浸透していなかった時代に、初のプロファイラーとして凶悪事件に向き合う刑事を描いた作品です。

主人公のソン・ハヨン(キム・ナムギル)は、事件現場に残された痕跡から、丁寧に考える刑事。

序盤の殺人事件では、周囲が被害者の恋人を犯人と決めつけて捜査を進めるなか、ハヨンは疑問を抱き、現場を調べ直します。

そこで別の人物の指紋を見つける展開に。

そんなハヨンの資質を見抜いたのが、鑑識係長のクク・ヨンス(チン・ソンギュ)です。

ヨンスは、犯人の心理や行動の傾向を分析する捜査方法を取り入れようと、犯罪行動分析チームの設立に奔走します。

ただ、周囲にはその必要性がなかなか伝わらず、ハヨンたちは実際の捜査で役立つことを示さなければなりません。

特に見応えがあったのは、刑務所で犯罪者と向き合う面談です。

ハヨンは、なぜその相手を狙ったのか、犯行のとき何を考えていたのかなど、丁寧に聞き出します。

相手は身勝手な言葉をまくしたてます。

プロファイラーという職業がまだなかった時代に、最先端の取り調べをしているところが面白かったです。

ところが、当時は足で捜査をする時代。

犯罪者の考え方を知ることが、まだ捕まっていない犯人を捜す手がかりになるなんて誰も認めてくれません。

面談で聞いた話と、遺体の状態や遺棄の方法を照らし合わせ、犯人像を絞り込んでいく過程が丁寧で、分析が捜査につながる面白さを楽しめました。

さらに、凶悪な犯人が平然と口にする言葉にぞっとして、ハヨンの表情から目を離せなくなります。

キム・ナムギルは、怒りや苦しさを伝えるのがとても上手な俳優です。

被害者の痛みを深く受け止めるハヨンにとって、加害者の心理を理解しようとする仕事は、精神的に大きな負担になります。

事件を重ねるうちに追い詰められていく姿を見ると、犯人を捕まえるために、ここまで自分を削らなければならないのかと胸が苦しくなりました。

だからこそ、ハヨンを支えるヨンスの存在に救われます。

仕事の能力を評価するだけでなく、苦しんでいるハヨンを気にかける温かさがあり、この2人が一緒に働いていることに安心できました。

私がこの作品に満足したのは、犯人にたどり着くまでにプロファイラーという捜査も重要だと言うことがだんだん、他の人たちにも認められていく段階を丁寧に描いてくれたことです。

犯罪者の話を聞き続ける理由も、周囲に理解されなくても分析を続ける理由も、次の被害者を出さないためだと伝わってきます。

重い事件が続きますが、ハヨンたちの地道な仕事が少しずつ認められていくことがうれしく、最後まで観てよかったと思える、見応えのある刑事ドラマでした。

ただ、犯人を演じる俳優がすごくリアルなので、夜に見るとちょっとした物音だけで「ドキッ」とするので心臓が弱い方はお昼に観た方がいいかもしれません。

第3位 良くも、悪くも、だって母親

『良くも、悪くも、だって母親』は、息子を厳しく育ててきた母親と、事故によって7歳ほどの知能に戻った息子が、もう一度一緒に暮らす物語です。

養豚場を営むチン・ヨンスン(ラ・ミラン)は、夫を亡くし、女手ひとつでチェ・ガンホ(イ・ドヒョン)を育ててきました。

力のない人間は理不尽な目に遭っても抗えないと身をもって知った彼女は、息子には強い立場になってほしいと、勉強を最優先にさせます。

その厳しさは、満腹になると眠くなって勉強できないという理由で、食事さえ十分に取らせないほど。

ガンホは検事になりますが、母と息子の間には深い溝ができてしまいました。

ヨンスンが息子を心配する気持ちは分かっても、そこまで追い詰めなくてもいいのにと思う場面が続きます。

だからこそ、事故後のガンホが食事を拒む場面には胸が痛くなりました。

ヨンスンが食べさせようとしても、ガンホは、お腹いっぱいになると眠くなって勉強できないと繰り返します。

かつて自分が言い聞かせた言葉を聞き、ヨンスンはようやく、息子が食べようとしない理由に気づくのです。

そして、もう勉強しなくていいと伝える場面では、ガンホが幼い頃からどれほど母の言葉に縛られていたのかが分かり、泣けてしまいました。

ただ、一緒に暮らし直したからといって、ヨンスンがすぐに優しい母親になれるわけではありません。

リハビリでも厳しいやり方を選び、ガンホを自立させたい思いと、目の前の息子を甘えさせてあげたい気持ちの間で揺れます。

ラ・ミランは、息子の前では強く振る舞いながら、ひとりになると苦しむ母親を本当にうまく演じていて、腹が立った直後に、その姿に泣かされるんですよね。

イ・ドヒョンの演技も素晴らしく、検事だった頃の冷たい表情から、母の言葉に一喜一憂する無邪気なガンホへの変化に驚きました。

村の子どもたちと同じ目線で遊ぶ姿はかわいらしく、重い出来事が続くなかで、ほっとできる時間になっています。

幼なじみで元恋人のイ・ミジュ(アン・ウンジン)との関係も、最後まで気になりました。

かつて自分のもとを去ったガンホが、別人のようになって戻ってきたことで、ミジュは戸惑います。

それでも放っておけない様子から、傷つけられても簡単には消えなかった思いが伝わってきました。

この作品は、親子が気持ちを伝え合うまでを丁寧に描きながら、事件や恋愛にもきちんと決着をつけてくれます。

たくさん泣かされるものの、ガンホが大切な人たちと生きていく姿まで見届けられるドラマです。

第2位 恋は命がけ

『恋は命がけ』は、幽霊が見える財閥令嬢チョン・ヨリ(パク・ウンビン)と、幽霊が大の苦手な検事マ・ガンウク(ヤン・セジョン)が、殺人事件を解決していくラブコメディです。

2人が初めて出会うのは、真夜中の山の中。

行方不明者を捜していたガンウクは、土を掘るヨリを見つけ、遺体を埋めに来たのではないかと疑います。

ヨリもガンウクを犯人だと思い込み、もみ合いになるので、出会いから騒がしいんです。

実はヨリは、被害者の幽霊を通じて遺体の場所を知っていたのでした。

事件現場で何度も顔を合わせるうちに、ガンウクはヨリがなぜ自分より先に手がかりを見つけられるのか、気になり始めます。

そして、ヨリと手が触れたことで、ガンウクにも幽霊が見えるようになってしまいます。

ここからのガンウクのビビり方が本当に面白いです。

捜査では頼もしい検事なのに、幽霊を見ると絶叫し、家から逃げ出し、ヨリから事情を聞くと目を開けたまま気絶してしまうほど。

ヤン・セジョンの慌てぶりがおかしくて、仕事ができる姿とのギャップに何度も笑いました。

一方のヨリは、助けを求められると彼の家へ駆けつけ、幽霊への対処法を教えます。

怖がるガンウクと、対応に慣れているヨリのやり取りが楽しく、2人が一緒にいる場面をもっと見たくなりました。

ただ、ヨリ自身も平気で幽霊を見ているわけではなくて、自分に触れた人まで幽霊が見えるようになるため、普段は手袋を着け、家族や友人との接触も避けて暮らしてきました。

誰かと手をつなぐことさえ気軽にできなかったと分かると、それまでの強気な態度にも、寂しさが感じられます。

ガンウクも、自分が幽霊に怯える生活を経験して、ヨリが長年どれほど大変な思いをしてきたのかを理解します。

最初は怖がって助けを求めていた彼が、やがてヨリのそばにいるために恐怖を受け入れるようになる変化がよかったです。

ヨリは大切な人を危険に巻き込みたくなくて距離を置こうとしますが、ガンウクは自分から手を差し伸べます。

触れたらまた幽霊が見えてしまうと知っているからこそ、その行動に彼の本気が伝わってきました。

事件の捜査でも、ヨリが幽霊から聞いた情報を、ガンウクが証拠につなげていく流れが面白いです。

被害者の霊から得た手がかりで携帯電話を見つけ、犯人の逮捕につながる場面では、2人で捜査する意味がはっきり分かります。

ヨリの力とガンウクの捜査能力が合わさることで事件が進むので、頼れるコンビになっていく過程も楽しめました。

後半には、ヨリが幽霊を見るようになった過去の事件や、身近な人たちの秘密も明らかになり、続きが気になる展開が続きます。

そして最終回では、事件の真相に加えて、ヨリが望んでいた普通の幸せにも答えを出してくれました。

怖い場面でハラハラして、ガンウクの反応に笑い、ヨリの孤独には切なくなる

2人の苦労を見てきた視聴者にとっては、何気ない幸せがうれしく、最後まで観てすっきり満足できた作品です。

第1位 TRY 〜僕たちは奇跡になる〜

『TRY 〜僕たちは奇跡になる〜』は、ドーピング疑惑で選手生活を失った元スター選手チュ・ガラム(ユン・ゲサン)が、母校の弱小ラグビー部を率いて全国大会を目指す青春ドラマです。

舞台となるハニャン体育高校のラグビー部は、負け続けて廃部の危機に立たされています。

そこへやって来るガラムは、ふざけた言動が多く、何を考えているのか分からない監督。

部員たちも最初は反発しますが、彼が選手一人ひとりに向き合う姿を見て、少しずつ信頼するようになります。

序盤で特に引き込まれたのは、強豪校との練習試合です。

それまで何年も得点できなかったチームが、ガラムの指示で戦い方を変え、主将ユン・ソンジュン(キム・ヨハン)が初めてのトライを決めます。

トライは、相手陣地の奥にボールを押さえて得点するプレーです。

試合には負けても、自分たちにも点が取れたという喜びで、部員たちがガラムに駆け寄る姿がよかったです。

まず1点を取るところから始まるので、このチームの成長を一緒に喜べました。

ソンジュンが抱えている悩みも、応援したくなります。

双子の弟はサッカー選手として活躍し、母親の関心も弟に向いています。

自分も頑張っているのに認めてもらえない寂しさが伝わってきました。

ガラムはそんなソンジュンを気にかけ、足を痛めないよう自分の運動靴を渡し、一緒にラグビーをしようと誘います。

普段はおちゃらけていても、選手が苦しんでいるときには手を差し伸べるところが頼もしいです。

途中から加入するムン・ウン(キム・ダン)のエピソードにも泣かされました。

ウンは足が速い一方で、過去に人を負傷させた経験から、相手に体をぶつけるタックルができません。

ガラムは、まずはウンの俊足を生かす作戦に切り替えます。

できないことを抱えたままでも、チームのために力を発揮できると示してくれるところがよかったです。

その後、仲間たちの支えも受けながら、ウンが恐怖を乗り越えてガラムにタックルする場面は、試合で得点するのと同じくらいうれしくなりました。

こうした出来事を通して、部員たちが仲間と一緒にラグビーをしたいと思うチームになっていきます。

誰がどんな悩みを抱え、何を乗り越えてきたのかが分かるので、試合中にボールを持つ選手が変わるたびに、その子の頑張りを応援したくなるんですよね。

試合の場面も迫力があり、走る速さや体がぶつかる激しさに引き込まれます。

疲れ切ってもボールをつなぎ、仲間のために走る姿を見ていると、得点の瞬間にはこちらまで力が入ってしまいました。

そして、満足度の高さを決めたのは、最後の全国大会までしっかり描いてくれたことです。

観終わってからも明るい気持ちが残ります。

笑えて、泣けて、最後まで楽しめる面白い作品でした。

負け続けていた頃から応援してきた分、最終回の達成感が大きく、今回のランキングでは第1位に選びました。

X→かよよんちゃん