どんでん返しで驚いたり、最初は苦手だった登場人物を、いつの間にか好きになっていたり。

韓国ドラマを観終えたあと、記憶を消して、もう一度最初から観たいと思うことがありませんか?

結末を知ってからの見直しも楽しいけれど、出会ったばかりの人物に戸惑い、少しずつ心をつかまれていく時間は、初めて観るときだけのもの。

今回は【もう一度初見で観たい】忘れられないNetflix韓国ドラマBEST10を、個人の好みで紹介します。

第10位 トラウマコード

『トラウマコード』は、戦場で負傷者を治療してきた外科医ペク・ガンヒョク(チュ・ジフン)が、韓国大病院の重症外傷チームを立て直していく医療ドラマです。

患者を救うためなら、病院のお偉いさんにも遠慮しないガンヒョク。

腕は頼りになりますが、口は悪いし、やり方も強引なので、一緒に働く人たちは大変です。

若い外科医ヤン・ジェウォン(チュ・ヨンウ)も、いきなりガンヒョクに無理やりヘリコプターへ乗せられ、山での救助に連れ出されます。

高いところが怖いジェウォンは大騒ぎなのに、ガンヒョクはお構いなし。

さらに、患者を病院へ運ぶヘリの中で手術まですることになり、ジェウォンは必死についていくしかありません。

患者にとっては頼もしい医師でも、こんなふうに連れ回されるジェウォンは、なんとも気の毒ですよね。

その後も交通事故で重傷を負った患者の治療など、次々と救命現場を経験していきます。

そうして鍛えられてきたジェウォンが、橋の上で多数の負傷者が出る事故に対応するなか、初めて緊急手術の執刀を任されることに。

振り回されながらも頑張ってきた姿を見ているだけに、自分の手で患者を救わなければならない場面では、「大丈夫かな、どうかうまくいってほしい」と応援したくなります。

そして、ジェウォンの元上司である肛門外科の教授ハン・ユリム(ユン・ギョンホ)も、忘れられない人物です。

ジェウォンがガンヒョクのチームへ移ると、腹を立てて、重症外傷チームの当直をすべてジェウォンに押しつける始末。

わざわざ院内メールで通知するほどの嫌がらせで、そんなに部下を取られたのが悔しいのかと呆れてしまいます。

予算会議でも、チームが赤字を出しているとガンヒョクを責め立てるユリム。

ところが、その最中に、自分の娘が交通事故で重傷を負い、病院へ運ばれてきたと連絡が入るのです。

さっきまで批判していたガンヒョクに、今度は娘の命を託さなければならない。

娘を前に取り乱す姿には、憎たらしかったユリムも、娘が心配でたまらない父親なのだと感じさせられます。

登場人物を知るほど、見る目が変わっていく楽しさが、このドラマには詰まっています。

第9位 恋は命がけ

幽霊が見える財閥令嬢チョン・ヨリ(パク・ウンビン)と、幽霊が大の苦手な検事マ・ガンウク(ヤン・セジョン)が出会う、ホラーと恋愛、事件の捜査が絶妙に混ざったラブコメ。

ヨリのもとには、助けを求める幽霊たちが現れます。

そのため事件現場に足を運ぶことになり、捜査をするガンウクと何度も鉢合わせするのですが、事情を知らない彼からすれば、怪しい女性ですよね?

「どうして事件のあるところに、この人がいるのだろう?」

ヨリの秘密を知らないので疑うガンウク。

ところが、ヨリが酔って普段つけている手袋を外し、ガンウクと手が触れてしまったことで、疑いはすぐに消えてしまいます。

ヨリは、素手で触れた相手にも幽霊が見えるようになってしまうため、人との接触を避けてきたのです。

そんな事情を知らないガンウク。

ヨリに触れてしまったので、幽霊が見えるようになってしまいました。

ガンウクは、ヨリの家で見かけた子どもを、普通の子どもだと思って接します。

ところが、自宅に帰ると、その子がまたいる。

一緒に遊んでいた相手が幽霊だと分かった途端、ガンウクは怖くて逃げ出してしまいます。

助けを求められたヨリが駆けつけ、幽霊が見えるようになった事情を説明すると、今度は目を開けたまま気絶。

いつもは冷静な検事なのに、幽霊を前にすると、ここまで怖がるのかと笑ってしまいますよね。

ヨリを怪しんでいた彼が、今度は彼女を頼るしかないという立場の逆転も面白いです。

ただ、ガンウクが怖がるほど、ヨリが毎日どんな思いで暮らしてきたのかも分かってきます。

彼にとっては突然始まった恐ろしい生活でも、ヨリにとっては、ずっと続いてきた日常なのです。

ガンウクは神頼みをしたり、ホラー映画で度胸をつけようとしたりしますが、うまくいかず、ヨリに対処法を教えてもらいます。

怖がって助けを求める姿には笑えるのに、その経験を通してヨリの孤独を理解していくところには、「結構いい人じゃん」なんて思いました。

同じものが見えるようになったことで、初めて分かってもらえる。

人と距離を置いてきたヨリにとって、ガンウクが心の支えになっていきます。

視聴者にとっても幽霊シーンは怖いので、幽霊に身構えながら、ガンウクの大騒ぎに笑い、2人が親しくなるとうれしくなる。

怖さと笑いと恋の楽しさを、もう一回初見で楽しみたくなるドラマです。

第8位 イカゲーム

借金を抱えた人々が、大金を手に入れるために命がけのゲームへ参加するサバイバルドラマです。

ここでは、すべての始まりとなったシーズン1を紹介します。(イカゲームはシーズン3まで)

主人公のソン・ギフン(イ・ジョンジェ)は、ギャンブルで借金を重ね、生活に困っている男性です。

駅で見知らぬ男(コンユ)に声をかけられ、韓国のめんこ遊びに誘われます。

勝てば10万ウォン、負ければ同じ額を払うという条件ですが、お金のないギフンは、負けるたびに頬をたたかれることに。

何度も負けた末にようやく勝ち、実際にお金をもらったことで、もっと稼げるという謎のゲームへの誘いに乗ってしまいます。

怪しい話だとは思っても、目の前でお金を渡されたら、期待してしまう気持ちも分かりますよね。

そうして集められた456人が最初に挑むのは、「だるまさんがころんだ」。

大きな女の子の人形が背を向けている間に進み、振り返ったら止まるという、誰でも理解できる遊びです。

ところが、動いてしまった参加者が、銃で撃たれて倒れます。

驚いて逃げようとした人たちも、動いたと判定されて次々と撃たれてしまうのです。

怖いから逃げたいのに、逃げるために動けば命を奪われる。

ルールは簡単なのに、目の前で人が倒れるなか、体を動かさずにいられるのかと考えるだけで恐ろしくなります。

明るいポップなカラーで楽し気な会場と、子どもの遊びに似つかわしくない残酷さ。

この落差を初めて目にするときの衝撃は、大きかったです。

そして、最初のゲームを終えた参加者たちは、ゲームを中断するかどうかを投票で決めることになります。

ここで面白いのは、全員がすぐに「やめたい」とならないところです。

命の危険を知っても、家に戻れば借金や生活の問題が待っている。

ここを出たい気持ちと、賞金がなければ暮らしていけない事情がぶつかり、参加者たちの意見が割れます。

見ている側は逃げてほしいと思うのに、彼らが何に困り、なぜお金を必要としているのかが描かれるため、追い詰められた人が、どんな選択をするのかも気になってきます。

残酷な描写は多いですが、次のゲームも、参加者たちの判断も知らずに観る緊張感は格別です。

第7位 ヴィンチェンツォ

イタリアのマフィアで顧問弁護士を務めていたヴィンチェンツォ・カサノ(ソン・ジュンギ)が、韓国の巨大企業と戦う、笑いとサスペンスが入り混じったドラマです。

彼が韓国へ来た目的は、ソウルの雑居ビル「クムガ・プラザ」の地下に隠された大量の金塊を手に入れること。

ところが、そのビルをバベル建設が強引に買収し、入居者を追い出して取り壊そうとしていたため、ヴィンチェンツォも黙っていられなくなります。

最初から困っている人を助けに来たわけではなく、自分の金塊を取るためにも、ビルを守らなければならないのです。

そんな彼が、そこに暮らす人たちとどんな関係になっていくのかも、楽しみのひとつです。

イタリアでは敵の広大な農園を燃やすほど容赦のない男なのに、韓国に着くと、いきなりタクシー詐欺に遭って持ち物を奪われてしまいます。

さらにクムガ・プラザでは、ミラノで修業したと嘘をつく料理人や、高級なスーツの価値を分かってくれないクリーニング店主など、思いどおりにいかない相手ばかり。

怖いマフィアの話が始まったと思っていたら、こんなところで振り回されるのかと笑ってしまいます。

それでも、バベル側の男たちが乗り込んできて住民を脅すと、ヴィンチェンツォは豹変。

相手の暴力にもひるまず、男たちを倒し、リーダーをビルの窓から宙づりにしてしまうのです。

さっきまで住民に困らされていた人が、ここまでやるのか。

法律の話だけで相手を説得するつもりはないと分かる、強烈な場面ですよね。

そして、ビルの取り壊しが迫ったときに彼が仕掛けるのは、意外にも盛大なワインパーティーです。

イタリア大使やインフルエンサーまで招き、解体するはずの場所を大勢の人で埋めてしまいます。

そんな人たちの目の前では、バベル側も強引に工事を進められず、手を出せなくなるのです。

このやり方が面白く、次に何を仕掛けるのかを知らずに観られる方がうらやましくなります。

ソン・ジュンギのスーツ姿もよく似合っていて、住民に振り回されるときと、敵の前に立つときでは、同じ人物でも印象が変わります。

さすが、マフィアです。急に怖くなるので、油断できないのですよね。

残酷な場面もありますが、憎たらしい相手に容赦ない反撃をくらわすシーンが爽快なドラマです。

第6位 Sweet Home -俺と世界の絶望-

古びた集合住宅「グリーンホーム」で、住民たちが怪物と戦いながら生き延びようとするホラー・サバイバルドラマです。

Netflixではシーズン3まで配信されていますが、ここでは、住民たちとの出会いから始まるシーズン1を紹介します。

主人公のチャ・ヒョンス(ソン・ガン)は、学校でいじめを受け、家族も事故で亡くした高校生。

人との関わりを避け、引っ越してきた部屋で、生きることにも希望を持てずに暮らしています。

そんなある日、届いたインスタント麺が食い荒らされていることに気づき、その跡をたどると、血だらけの怪物に遭遇します。

自分の部屋にこもっていれば、誰とも関わらずに済むはずだったのに、住んでいる建物が突然、逃げ場のない恐ろしい場所になってしまうのです。

この作品では、人間が心の中に抱えている欲望を反映した姿の怪物へと変わります。

姿も襲い方も違うため、次に現れた怪物に同じ方法が通用するとは限りません。

廊下へ出るだけでも怖いのに、部屋の中も安全とは言い切れない。

初めて観るときには、どこから何が出てくるのか分からず、住民たちと一緒に身構えてしまいます。

そんな状況で、ヒョンスが下の階にいる子どもたちの危険に気づく場面が印象的です。

怪物が子どもたちのもとへ向かうのを見て、ヒョンスはテレビを投げつけ、自分の方へ注意を引こうとします。

怖くても、そのまま見捨てることはできなかったのです。

自分の人生には希望を持てずにいた彼が、誰かを助けようと動き出す。

強い主人公が怪物を倒す場面とは違い、危なっかしいヒョンスだからこそ、「助けたいのは分かるけど、大丈夫なの?」と心配になります。

そこへ同じ建物に住む車椅子の男性ハン・ドゥシク(キム・サンホ)が声をかけてきます。

機械作りが得意なドゥシクは、自作の武器でヒョンスを助け、怪物に立ち向かう手段を与えるのです。

ただ同じ建物に住んでいただけの住民が、命を預けるほど頼りになる相手へ変わっていく。

恐ろしい状況の中で、こうした住民との出会いがうれしいです。

しかし、ヒョンス自身にも怪物化の症状が現れ、今度は住民たちが、彼をどうすればよいのか話し合うことになります。

いつ怪物になるか分からない人と一緒にいるのが怖いという住民の気持ちも分かります。

だけど、助けてくれた人を、恐ろしいからと拒むのか。

怪物との戦いだけでなく、住民やヒョンスの葛藤にも引き込まれます。

流血や怪物の描写は強烈ですが、ヒョンスや住民たちを知るほど、おもしろくなるドラマです。

第5位 キングダム

朝鮮王朝を舞台に、王位をめぐる争いと、人を襲うゾンビの恐怖が重なる時代劇です。

Netflixではシーズン2まで配信されており、ここではシーズン1を紹介します。

主人公のイ・チャン(チュ・ジフン)は、次の王になる立場の王子、世子です。

父である王が病に倒れますが、様子を確かめようとしても、王妃に面会を阻まれてしまいます。

王妃の父で、王宮の実権を握るチョ・ハクチュ(リュ・スンリョン)にとって、チャンは邪魔な存在。

王妃が身ごもっている子を王位につけたい一族と、側室の子であるチャンとの間には、跡継ぎをめぐる対立があるのです。

父に何が起きているのかを知るため、チャンは護衛のムヨン(キム・サンホ)とともに、王を診た医師を訪ねます。

ところが、たどり着いた診療所「持律軒」の床下には、大量の遺体が押し込まれていました。

医師に話を聞きに来たはずが、なぜこんな光景を見ることになるのか。

王宮で隠されていることと、この診療所の惨状がどうつながるのか、最初は見当もつきません。

そこで出会うのが、診療所で患者の世話をしていた医女のソビ(ペ・ドゥナ)です。

遺体が役所へ運ばれたと知ったソビは、慌てて危険を知らせようとします。

彼女は、死んだはずの人々が起き上がり、人を襲うところを見ていたのです。

しかし、そんな話を聞かされても、役人たちは信じません。

見ている側はソビの警告を聞いているので、日が暮れる前に何とかしてほしいのに、話が通じないことにも焦らされます。

そして夜になると、横たわっていた遺体が動き出し、周囲の人々に襲いかかります。

このゾンビたち、走る時は全速力で速い。

ゆっくり近づいてくる相手なら逃げ道を考える余裕もありそうですが、全速力で迫ってきます。

襲われた人がゾンビになり、町が一気に逃げ惑う人であふれます。

それでも、恐ろしい相手はゾンビだけではありません。

被害を食い止めるために遺体を燃やそうとしても、身分の高い家の人々は、自分たちの家族を同じように扱うことに反対します。

役人まで、庶民の遺体は燃やし、身分の高い人には葬儀を行うという判断をするのです。

命の危険が迫っているのに、まだ身分だなんだと言いあってる人間たち。

ここには、ゾンビが迫ってくる怖さとは別の、腹立たしさがあります。

そんな時、チャンが現れ、自分が世子であると明かして、すべての遺体を処理するよう命じます。

王宮では父に会うことさえ阻まれていた彼が、ここでは役人たちの判断を正し、人々を守ろうとする。

その姿を見ると、こういう人に王になってほしいと思えてきます。

流血や人を襲う描写は強烈ですが、疫病の謎を追う怖さと、チャンの勇敢な姿に惚れ惚れ。

王宮の秘密も、ゾンビへの対処法も忘れて、真っ白な状態でまた見たいドラマです。

第2位 愛の不時着

韓国の女性経営者と北朝鮮の軍人が、思いがけない出会いから惹かれ合うラブロマンスです。

財閥令嬢のユン・セリ(ソン・イェジン)は、自分の会社を経営する、気が強く行動力のある女性。

ところが、パラグライダーで飛んでいる最中に竜巻に巻き込まれ、北朝鮮へ不時着してしまいます。

木に引っかかった彼女を見つけるのが、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)です。

セリは韓国へ帰ろうとしますが、簡単に国境を越えられるわけもなく、ジョンヒョクと部下たちを説得して、彼の家にかくまってもらうことになります。

正体が知られれば、セリだけでなく、隠しているジョンヒョクたちも危険です。

それなのに、シャンプーやボディウォッシュ、アロマキャンドルまで欲しがるセリ。

こんな危機的な状況で、そこまで注文するのかと笑ってしまいますが、ジョンヒョクはシャンプーがなくても石けんを使えばいいと、そっけなく返します。

ところが、外出した彼は、市場でセリのためにシャンプーや化粧品を買って帰ってくるのです。

聞き流したように見えて、ちゃんと覚えていたなんて、言い方は冷たいのに、行動は優しいことが判明。

ただ、アロマキャンドルについては違いが分からなかったようで、買ってきたのは普通のろうそくでした。

セリは、停電した知らない家で心細くなっていたところへ彼が帰ってきて、安心した途端に泣き出します。

ろうそくが希望の品と違うことにも泣いてしまいますが、何もかも普段の暮らしと違うことに、気持ちが耐えられなくなっているのですよね。

強気に要求していたセリも、黙って買い物をしてきたジョンヒョクの気遣いも、ここで伝わってきます。

そんなある日、村の女性たちと買い物に出かけたセリは、人混みではぐれてしまい、暗くなった市場で途方に暮れます。

知らない土地で、頼れる人もいない。

普段なら自分で何でも決めて動けるセリが、ここでは帰る場所さえ心もとなくなってしまうのです。

そこへ、火をともしたアロマキャンドルを高く掲げるジョンヒョクが現れます。

人混みの中でも見つけられるように明かりを掲げて、彼女を探しに来てくれたのです。

しかも、今度は普通のろうそくではなく、セリが欲しがっていた香りのあるもの。

見つけてくれた安心感と、彼女の好みまで覚えていてくれてうれしそう。

セリにとってジョンヒョクが、知らない国で出会った感じの悪い軍人から、頼れる男性へ変わっていくのが分かります。

ここからは、最初は帰りたい一心だったのに、彼との時間が大切になるほど、帰ることは別れることでもあると気づいてしまう。

恋愛の喜びと、離れなければならない寂しさが切なく描かれていきます。

リ・ジョンヒョクのそっけない返事の後にどんな優しさを見せてくれるのかを忘れて、出会いからまた見守りたくなるドラマです。

第1位 鉄槌教師

いじめや暴力が横行し、教師さえ生徒に逆らえなくなった学校へ、型破りな監督官が乗り込む学園アクションドラマです。

主人公のナ・ファジン(キム・ムヨル)は、特殊部隊出身の元軍人。

被害者を守り、学校の秩序を取り戻すために設けられた架空の政府機関「教権保護局」の監督官として、問題を抱える学校を訪れます。

最初に向かう高校では、大物議員の息子が威張り散らし、気に入らない生徒へのいじめが続いています。

学校側までいじめの存在を否定するのですから、被害を受けている生徒には逃げ場がありません。

ところが、ファジンはそんな学校の事情などお構いなし。

目の前でいじめをしていた生徒を、あっという間に倒してしまいます。

議員の息子は体罰だと騒ぎ、動画を撮り始めますが、それでもファジンは引き下がりません。

周囲が自分に逆らわないと分かっているからこそ、好き放題してきた生徒たち。

その手が通じない相手が現れたことで、教室の力関係が一気に変わります。

ただ、ファジンのやり方もかなり乱暴なので、頼もしいと思った直後に「そこまでやるの?」と驚かされることも。

次に何をするのか読めないところが、この人を初めて知っていく面白さです。

第2話で訪れるのは、自動車整備などを学ぶ高校。

ここでは教権保護局の仲間、ポン・グンデ(ピョ・ジフン)が転校生を装って潜入し、生徒たちの実態を探ります。

気弱な生徒に見えるグンデは、不良たちの暴力に巻き込まれ、同じようにいじめられている男子生徒と親しくなります。

その生徒は自動車の勉強がしたくて学校に通っているのに、殴られる日々を送っていました。

家庭の事情で転校もできず、学校に残るしかないのです。

勉強したくない生徒たちが授業を邪魔し、勉強したい生徒が我慢させられる。

この理不尽さが分かるから、ファジンに期待が膨らみます。

そして始まる授業が、またとんでもない。

不良たちを制圧して席に着かせても、授業が必要ないと反抗する生徒がにくたらしい。

そこでファジンが持ち出すのは、ブレーキの利かない車。

反抗する2人を乗せ、自分でハンドルを握って走り出してしまうのです。

自動車を学ぶ学校で、ブレーキの大切さを身をもって教える。

確かに役立つ授業ではあるけれど、まさかこんな方法で分からせるとは。

それまで他人を怖がらせていた生徒たちが、今度は自分たちの乗る車に振り回される姿には、勢いよく立場が逆転する面白さ。

いじめの描写はつらく、制裁も容赦がないので、痛い場面が苦手な場合は好みが分かれると思います。

それでも、安心して授業を受けたいという生徒の願いに、ファジンたちが本気で応えようとする姿には引き込まれます。

強気な相手にどう切り込み、どんな方法で思い知らせるのか。

その答えを知らないまま、もう一度ファジンの型破りな授業を見てみたいドラマです。

X→かよよんちゃん