韓国ドラマには、1周目では理解できず「もう1回見れば分かるかも」と見直したくなる作品があります。

ところが2周しても、「あれ?結局どういうこと?」と謎が残ったまま。

時系列が複雑だったり、伏線が次々と出てきたり、最終回でさらに混乱したり。

今回は、そんな『2周してもわけが分からなかった韓国ドラマBEST3』を紹介します。

第3位『星がウワサするから』

イ・ミンホとコン・ヒョジン主演、舞台は宇宙。

これは絶対に面白そうと思ったのに、1周目を見終えたときの感想は、

「結局、何を見せられていたんだろう?」

でした。

そして、もしかしたら自分が理解できていなかっただけかもしれないと思って2周目へ。

それでもやっぱり、わけが分からない。

主人公コン・リョン(イ・ミンホ)は産婦人科医で、ある秘密の目的を抱えて宇宙ステーションへ向かいます。

宇宙ステーションではショウジョウバエの繁殖やマウスを使った実験が行われ、さらに人間の受精をめぐる秘密のミッションまで絡んできます。

その中でコン・リョンと宇宙飛行士イブ・キム(コン・ヒョジン)の恋愛が進み、地球では財閥MZグループの家族問題まで同時進行。

宇宙SFなのか、ラブストーリーなのか、生殖や生命を描くドラマなのか、財閥ドラマなのか。

見ているうちに、どこに気持ちを置けばいいのか分からなくなってきます。

特に印象に残るのが、宇宙という壮大な舞台を用意しているのに、物語の中心が細胞や受精、生殖実験に向けられていること。

韓国の映画誌『CINE21』でも、こんなふうに批評されていました。

『星がウワサするから』は、せっかく宇宙飛行士たちを宇宙へ打ち上げておきながら、顕微鏡でしか見ることのできないガラスの中の細胞に、彼らの神経を集中させた。最も広大な舞台の上で、選べる中でも最も小さな場所を選んだようなものだ。

引用:CINE21

まさにここなんですよね。

せっかく宇宙まで行ったのに、見ている側が気にすることは「受精できるのか」「マウスは妊娠するのか」「ショウジョウバエは繁殖するのか」。

もちろん、それ自体がドラマの大きなテーマなのですが、宇宙SFを期待して見始めると「思っていた宇宙ドラマと違うぞ」となります。

そして、ようやくコン・リョンとイブの関係に感情移入できそうになったところで、終盤はさらに予想外の方向へ。

最終回まで見ればすべてがつながってスッキリするタイプかと思いきや、「えっ、これで終わり?」という疑問が増えてしまいました。

特にイブをめぐるラストは韓国でも大きな反応を呼び、突然すぎるという声が出たほどです。

ただ、ここまで「理解できない」と思いながら2周してしまった時点で、妙に気になるドラマだったのも事実。

宇宙での映像は作り込まれていますし、イ・ミンホとコン・ヒョジンという豪華キャストだからこそ、最後まで「この物語はいったいどこへ行くんだろう」と見届けたくなります。

2周しても答えが出ない、韓国ドラマも珍しいかもしれません。

第2位『ワンダーフールズ』

第2位は、パク・ウンビンとチャ・ウヌ主演の『ワンダーフールズ』。

舞台は、終末論が広がっていた1999年。

ある出来事をきっかけに、ウン・チェニ(パク・ウンビン)、ソン・ギョンフン(チェ・デフン)、カン・ロビン(イム・ソンジェ)が突然超能力を手に入れ、海城市で起きる事件に巻き込まれていきます。

ここまでは、ちょっと変わった超能力コメディという感じ。

ところが話が進むほど、

「この能力、どういう条件で発動するの?」
「失踪事件と何がつながっているの?」
「ウンジョンはいったい何を追っているの?」

と、どんどん疑問が増えていきます。

しかも3人の能力がクセ強め。

チェニは心拍数が上がると瞬間移動。
ロビンは傷ついたり非難されたりすると怪力を発揮。
ギョンフンは危機を逃れるために嘘をつくと、物を手のひらにくっつける能力が発動します。

最初は本人たちも発動条件が分かっていないので、能力を使いこなすどころか、何が起きているのか本人たちまで混乱状態。

この3人がワチャワチャしているところは笑えるのですが、その一方で、イ・ウンジョン(チャ・ウヌ)は海城市で続く失踪事件を独自に追っています。

さらに終末論を掲げる疑似宗教集団まで絡みます。

軽いノリで笑わせた直後に、失踪事件や終末論といった不穏な話へ切り替わるので、「あれ?さっきまで笑ってなかった?」となることもしばしば。

韓国メディア『THE FACT』でも、序盤についてこんなふうに書かれていました。

序盤の見慣れなさと退屈さを耐えて、中盤まで我慢してみてほしい。

引用:THE FACT

序盤は世界観や能力のルールをつかむだけでも精いっぱいなのに、そこへ失踪事件や登場人物それぞれの事情まで重なってくる。

1周目では、とりあえず勢いに乗って見てしまった部分も、「ここって、あとにつながってたんだ」と2周目で気づいたりしました。

ただ、2周すれば全部スッキリするかというと、そうでもないのです。

それでも『ワンダーフールズ』は、チェニ、ギョンフン、ロビンのポンコツなやり取りは楽しいですし、チェ・デフンとイム・ソンジェのコメディ演技も印象に残ります。

韓国映画誌『CINE21』でも、風変わりな超能力と現実がぶつかることで生まれるユーモアが作品の魅力として取り上げられていました。

真面目に全部理解しようとすると難しいから、ちょっと力を抜いて見ると面白いですよ。

1周目で分からず、2周目でもまだ「これ、どういうこと?」なんて思うのに、なぜかまた見たくなる。

『ワンダーフールズ』は、そんな不思議な中毒性のあるドラマです。

第1位『シーシュポス: The Myth』

第1位は、チョ・スンウとパク・シネ主演の『シーシュポス: The Myth』。

これはもう、1周で理解するのは難しいドラマでした。

未来から来た人間、アップローダー、ダウンローダー、時間のループ、未来の戦争、取締局、そしてシグマ。

次々と新しい設定が出てくるので、途中から、

「今いるのはいつ?」
「アッパはなぜ老けてないの?」
「この人は未来から来たの?」
「前に起きたことはまだ起きてないの?」

と、頭の中で時系列を整理するだけでも大変です。

天才エンジニアのハン・テスル(チョ・スンウ)は、亡くなったはずの兄ハン・テサン(ホ・ジュンソク)の存在を追ううち、未来から人間を過去へ送る装置と、その装置をめぐる巨大な陰謀に巻き込まれていきます。

そこへ未来からやって来たカン・ソヘ(パク・シネ)が現れ、「ハン・テスルを救えば未来を変えられる」という物語になっていくのですが、ここからが難しい。

未来を変えるために過去へ戻ってきたはずなのに、その行動自体がすでに過去に組み込まれている。

同じ出来事が何度も繰り返されているようで、少しずつ違う。

さらに未来から来た人物と現在の人物が同じ時間に存在するので、「この時点では誰が何を知っているんだっけ?」と、何度も置いていかれました。

特にややこしいのが、ソヘが何度も過去へやって来たことを示す日記帳。

一度死んだ未来のソヘがいるのに、なぜまた別のソヘが未来からやって来られるのか。

韓国メディア『週刊京郷』でも、時間旅行の設定について疑問が指摘されていました。

未来から来た時間旅行者が過去のある時点で死んだのに、どうして再び未来から同じ人物が過去へやって来ることができるのか。

引用:週刊京郷

そう、そこなんですよね。

ドラマを見ながら「ループものだから」と受け入れれば進めるのですが、きちんと理屈を考え始めると、どんどん分からなくなります。

そして最大の難関が最終回。

テスルはシグマとの戦いに勝ったと思ったのも束の間、今度はエディ・キム(テ・インホ)が現れ、再びソヘと世界のどちらを選ぶのか迫られます。

そこでテスルが選んだのは、自分自身を消すこと。

テスルが死ねばアップローダーが完成せず、未来から過去へ来た人たちも消え、核戦争につながるループそのものを断ち切れるというわけです。

ここまでは、「なるほど。そういうことだったのか」と思えるんです。

ところが最後、飛行機の中でテスルの隣に大人のソヘが座っている。

……え?

アップローダーがなくなったなら、未来のソヘはどうやってここにいるの?

しかもテスルも普通にいる。

ここでまた全部分からなくなります。

韓国メディア『TENASIA』の記事タイトルまで、

『シーシュポス』の結末、理解できずモヤモヤだけが残る

引用:TENASIA

となっていました。

記事でも、理解しにくい展開に視聴者から困惑の反応が出たことが伝えられています。

1周目を見終えて、「私が何か見落とした?」と思って2周目へ。

そして日記帳やシグマの行動、テスルの選択を確認しながら見直してみる。

それでも最後の飛行機で、「やっぱり分からん」となりました。

ただ、『シーシュポス』は分からない部分が多いのに、なぜか考察したくなるんですよね。

チョ・スンウのハン・テスルは文句なしに魅力的ですし、シグマ(キム・ビョンチョル)の不気味さも強烈。

1周では分からない。

2周しても完全には分からない。

そして見終わったあとに結末考察を検索して、さらに分からなくなる。

『2周してもわけが分からなかった韓国ドラマBEST3』の第1位は、やっぱり『シーシュポス: The Myth』です。

もしお時間があれば、感想などもぜひ聞かせてください。

X→かよよんちゃん