韓国ドラマといえば、完璧なビジュアルの俳優たちも魅力のひとつ。

ところが今回は、そんな格好よさをあえて封印した作品を集めました。

ボサボサの髪、野暮ったい服装、思わず笑ってしまうほど絶妙にダサい変装まで。

ただ垢抜けないのではなく、その見た目が役柄にしっかりハマっているからこそ、物語にもグッと引き込まれます。

むしろ泥臭い姿だからこそ、ふとした瞬間の格好よさが何倍にも増して見えるんですよね。

今回は、あえて垢抜けないメイクや設定で魅せた名作韓国ドラマBEST3を紹介します。

第3位 『少年時代』

第3位は、イム・シワン主演の『少年時代』です。

この作品でまず驚かされるのが、イム・シワンの徹底した垢抜けなさ。

これまでの端正で知的なイメージとはかなり違い、髪型も服装もどこか野暮ったく、表情まで頼りなげです。

演じるチャン・ビョンテは、学校でケンカが強いどころか、できるだけ殴られずに1日を終えることを目標にしているような高校生。

転校をきっかけに、なぜか伝説のケンカ最強男と勘違いされてしまい、一気に学校の中心人物へと押し上げられます。

最初はビクビクしていたビョンテが、周囲から恐れられるうちに少しずつ調子に乗っていく姿が、とにかく人間臭いんですよね。

しかも舞台は1989年の忠清南道。

制服姿やジャージ、少し古臭い髪型、田舎町の空気感まで作り込まれていて、登場人物を無理にきれいに見せようとしていません。

ヒロインのパク・ジヨン(イ・ソンビン)も、いわゆる華やかなヒロインではなく、強くてたくましい田舎の女子高生。

かわいく見せることよりも、その時代、その土地で生きている高校生らしさを優先したビジュアルが、作品の世界観にぴったりハマっています。

そして『少年時代』がおもしろいのは、単なる学園コメディで終わらないところ。

勘違いから手に入れた立場が崩れていくにつれ、ビョンテは泥臭い現実と向き合うことになります。

情けなくて、格好悪くて、それでも必死にもがく。

あえて垢抜けさせないからこそ、ビョンテの弱さや成長がリアルに伝わってくる作品でした。

イム・シワンのイケメンぶりを封印したような役作りも含めて、泥臭さそのものが魅力になった名作です。

第2位 『復讐代行人~模範タクシー~3』

第2位は、『復讐代行人~模範タクシー~3』です。

キム・ドギ(イ・ジェフン)といえば、依頼に合わせて毎回まったく違う人物になりきる潜入捜査も、このシリーズの大きな楽しみのひとつ。

シーズン3でも、格好いいはずのイ・ジェフンを、あえてここまで垢抜けさせるのかと思う変装が次々と登場します。

特に印象に残ったのが、日本を舞台にしたエピソードで見せた白いスーツ姿。

日本のヤクザを意識したスタイリングなのか、全身真っ白のスーツがとにかく華やか。

格好いいというより、ちょっと派手すぎるというか、絶妙にダサいです。

しかも、イ・ジェフン本人が着ているので完全に崩れきらず、妙に似合ってしまうのもおもしろいところです。

そして、田舎の若者姿もなかなか強烈でした。

素朴な服装に垢抜けない雰囲気で、都会的なキム・ドギの面影はほとんどありません。

トラクターに乗っている姿まで含めて、田舎の青年になりきっていて、これもまた超絶にダサい。

さらに笑ってしまったのが、アイドルグループのマネージャーとして潜入したときの姿です。

短めのボブのようなクセの強いヘアスタイルに、どこかオタク感の漂う雰囲気。

普段のキム・ドギとは別人で、最初に見たときは正直ダサい。

ところが、そんな見た目からは想像できないギャップを見せてくれます。

ガールズグループ・エリメンツのメンバーがステージに立てなくなった際には、キム・ドギが代わりにリハーサルへ参加。

なんとメンバーの振り付けをしっかり覚えていて、ガールズグループのダンスをほぼ完コピしてかっこいい!

オタク丸出しのようなヘアスタイルなのに、一人輝いています。

しかもイ・ジェフンは、このシーンのために約1か月ダンスを練習したそうです。

白スーツ、トラクターに乗る田舎の若者、オタク感全開のマネージャー。

ここまで振り切ってダサくできるのも、イ・ジェフンの演技力があるからこそ。

あえて垢抜けさせず、役になりきるためなら見た目もとことん変える。

それでも最後にはキム・ドギが最高に格好よく見えるのだから、『復讐代行人~模範タクシー~3』はすごい作品です。

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第1位 『誘拐の日』

第1位は、『誘拐の日』です。

このテーマで真っ先に思い浮かぶのが、キム・ミョンジュン(ユン・ゲサン)。

最初に登場したとき、ユン・ゲサンだと分かっていても、一瞬誰だろうと思ってしまうほどの変わりようです。

ボサボサに伸びた髪に無精ひげ、ヨレッとした服装。

とにかく垢抜けない。

でも、これはすべて計算された役作りでした。

元柔道選手というミョンジュンの設定に合わせて、ユン・ゲサンは撮影に入るまでに体重を10㎏増やそうと努力。

後のインタビューでは、作品のために10㎏の体重増を目指したけれど、実際に増やしたのは4kgほどだったので、撮影中も体重を増やしたと明かしています。

長く伸ばした髪や垢抜けないファッションには、過去にファンからいじられたユン・ゲサン自身の黒歴史ファッションまで取り入れたそうです。

筆者は、リアリティ番組『三食ごはん』にゲスト出演した時の、ユンゲサンを思い出しました。

島について、着替えたユンゲサンにMCが「もうずっとこの島に住んでる人のようだ」と絶賛。

田舎の小屋の前で薪を持つ姿が本当に似合っていました。

そこまでして作り上げたのが、不器用でちょっと間の抜けた誘拐犯キム・ミョンジュンでした。

そして、徹底していたのは見た目だけではなく、ミョンジュンは元柔道選手なので強いのですが、アクションまで格好よく見えないようにしていたそうです。

もともと台本では格好いいアクションとして書かれていた場面も、ミョンジュンには似合わないと考えて修正。

ビシッと相手を倒すのではなく、ドタバタしているうちに「偶然勝った」と思えるように見せることを意識して演じていました。

だからロヒを守るために戦っていても、いわゆるヒーローのようには見えません。

最後まで泥臭くて、不器用で、どこか頼りないキム・ミョンジュン。

一方、誘拐されたチェ・ロヒ(ユナ)は、大人顔負けの頭脳を持つ天才少女です。

誘拐犯のはずのミョンジュンがロヒに指示されながら動き、いつの間にか立場が逆転している2人のやり取りも、このドラマのおもしろさになります。

普通なら主演俳優を少しでも格好よく見せたくなりそうなところを、『誘拐の日』は真逆。

髪型も服装も体型も、さらにアクションまで格好よくならないように作り込んでいます。

それなのに物語が進むほど、ミョンジュンがどんどん格好よく見えてくる。

外見を飾るのではなく、不器用にロヒを守ろうとする姿で魅せたからこそ、『誘拐の日』はこのテーマの第1位です。

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気に入ったドラマが見つかるといいのですが、もしお時間があれば、感想などもぜひ聞かせてください。

X→かよよんちゃん